2007/05/14

母の日は反戦の日。水曜日東京で講演します

昨日は母の日でしたね。我が家は娘の誕生会をしたので母の日はどこかにいってしまいましたが、この日を最初に提唱したアメリカの奴隷廃止運動や婦人参政権運動、反戦運動に生涯を捧げたジュリア・ウォード・ハウさんは、南北戦争で多くの人の死を間近に見て「戦争とその準備に反対し、すべての女たちは国境を越えて連帯し、たちあがろう」「息子や夫を戦争で死なせてはいけない、よその国の女の大事な息子や夫を殺してもいけない」と訴えたのです。

彼女の訴えは、時をこえて私の心に響きます。
彼女の「母の日宣言」を、アップしますね。翻訳家の向井さんの訳です。

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母の日宣言

立ち上がれ、母親達よ
立ち上がれ、愛情深き女達よ
立ち上がれ、信仰の違いを越えて

きっぱりと言おう
大事な問題を、お門ちがいの当局まかせにはしない
殺戮を重ねた夫を、愛撫や喝采で迎えたりはしない
息子達を連れ去って、
慈愛と寛容について母親達が教えてきたすべてのことを忘れさせることは許さない
女達の友愛は国境を越える
だから許しはしない
他国の女の息子を殺すための訓練を、自分の息子に受けさせることは

荒れ果てた大地の底から声が湧きあがり、私達女の声と一つになる
「武器を捨てよ!殺人のための刃は正義のものさしにはならない」
血は不名誉を清めはしない
暴力では何ものも獲得できない
男達が鋤や金どこを捨てて戦場に赴くように
女達よ、家事を捨てて偉大な集会に結集せよ

集まったらまず、女として、死者を追悼しよう
人類という大きな家族が平和のうちに生きることができるように語り合おう
それぞれの時代に、為政者ではなく神の刻印が残されるように

女の友愛と人道の名において、心から呼びかける
国境を越えて女の総会を招集しよう
適当な場所を選び、なるべく早い時期に
諸国の協調と
国家間の諸問題の友好的解決と
平和という偉大で普遍的な利益の実現をすすめるという目的のために

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起草したのはジュリア・ウォード・ハウ(奴隷制廃止、婦人参政権実現、反戦の運動家。
Julia Ward Howe:1819ー1910)。「ゴンベさんの赤ちゃんがかぜひいた..」という歌の元歌、リパブリック讃歌の作詞者。現在の母の日は、彼女に共鳴したもうひとりの反戦活動家アンナ・ジャービスの娘が1908年5月10日に母の追悼のため白いカーネーションを供えたのが始まり、だそうです。

以下、原文。

Mother's Day Proclamation


Arise, then, women of this day!
Arise, all women who have hearts,
Whether our baptism be of water or of tears!

Say firmly:
"We will not have great questions decided by irrelevant agencies,
Our husbands will not come to us, reeking with carnage, for caresses and
applause.
Our sons shall not be taken from us to unlearn
All that we have been able to teach them of charity, mercy and patience.
We, the women of one country, will be too tender of those of another country
To allow our sons to be trained to injure theirs."

From the bosom of the devastated Earth a voice goes up with our own.
It says: "Disarm! Disarm! The sword of murder is not the balance of
justice."
Blood does not wipe out dishonor, nor violence indicate possession.
As men have often forsaken the plough and the anvil at the summons of war,
Let women now leave all that may be left of home for a great and earnest day of counsel.

Let them meet first, as women, to bewail and commemorate the dead.
Let them solemnly take counsel with each other as to the means
Whereby the great human family can live in peace,
Each bearing after his own time the sacred impress, not of Caesar,
But of God.

In the name of womanhood and humanity, I earnestly ask
That a general congress of women without limit of nationality
May be appointed and held at someplace deemed most convenient
And at the earliest period consistent with its objects,
To promote the alliance of the different nationalities,
The amicable settlement of international questions,
The great and general interests of peace.

水曜日(16日)は久しぶりに東京・四ッ谷でお話をします。
WAMの集りはステキな女性たちがたくさんいるので、今から楽しみです。
http://www.wam-peace.org/event_2007_0516.html

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4 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

はじめまして。私は米国在住で平和運動に参加しています。「Mother's Day Proclamation」を日本語の日記で紹介しようと思い、邦訳を検索して、ゆみさんのこのページをみつけました。リンクを付けさせていただきました。ありがとうございます。

米国の平和団体が、この詩を使った素晴らしいクリップを制作しました。よろしかったらご覧下さい。
Mother's Day for Peace
http://www.youtube.com/watch?v=LtzAwo1HU2w
http://mothersdayforpeace.com

ゆみさんのご活動、応援しています。

匿名 さんのコメント...

はじめまして!
TEAM GOGOで東京都虹の天使を担当しております、スズと申します。

以前『ハーモニクス・ライフ―自然派生活のすすめ』を拝読して以来、メルマガを読ませていただいておりましたが、縁あって裕太君に出会うことができ、間接的にゆみさんと玄さんに繋がれたことを、とても嬉しく思っています。

明日16日(水)夜の四谷でのシンポジウムですが、一般参加もOKでしょうか?ぜひ参加したいと思っているのですが。。。

Yumi Kikuchi さんのコメント...

もちろん大丈夫です。一般参加、大歓迎。私の話を聞いたことない人も、ある人も大歓迎。スズさん、ぜひ「まだ豪快じゃない号外」をもってきて、配りましょう。私から主催者に話します。100−150人ぐらいかな?

匿名 さんのコメント...

ゆみさん、ありがとうございます!「まだ豪快じゃない号外」とアドバシを持っていきます。お会いできるのを楽しみにしています!!