たまたま友人からもらった『母の友』の5月号の39ページに中山千夏さんの「受賞責任」という文章があり、共感。秀逸なその短文から一部を紹介します。
「大昔の芥川賞作品に『太陽の季節』というのがあった。・・・その友人によれば、『太陽…』は知的障害のある若い女性を拉致して監禁して輪姦してそれを『遊戯』だと言い放って恥じない湘南の海辺にたむろするチンピラたちを肯定的に描く俗悪な風俗小説」だそうだ。
ひょいと思ったのだが、賞を出す人たちは、その作者がその後に政治家となり、都知事となり、作品そのままの感性で政治をした場合、反省するのかしらん。芥川賞という権威によって彼の感性は肯定された。それが未熟な23歳を、あれほどまでに自信満々の男権主義オヤジに育てた大きな要因であることは間違いない。」
そうだったのか。賞をあげるほうも責任あるかもしれないですね。
さて、4月7日(土)の千葉の弁護士会が主催した共謀罪の集会は、大谷昭宏さんの話が素晴らしく、とても面白い内容でした。後半の海渡弁護士や私の話も、他では聞けない興味深いものだったと思います。
しかし会場はがらがら。選挙の前日というハンディもあるけれど、市民の関心の低さに「ヤバイ」と思った。だって3月23日に可決してしまった「ゲートキーパー法」なんて、誰も知らないでしょう?
この法案は金融業などに「疑わしい取引」があったらお上に密告するのを義務づけた法律。このブログにも詳しいので読んでみてくださいね。問題多いですよ。
あれもこれも「テロ対策」と言えば何でも通っちゃう日本。テロ対策、テロ対策って、911事件から始まったのよね。でも911事件は、アメリカ政府やマスコミが言っているような事件じゃないってば。「911特別セット」を買って、ちゃんと検証してみてください!(日本のマスコミのみなさんも、どうか)
この法律ができたとなると、たとえばイラクの子どもたちやパレスチナ難民に支援しているNGOなんかも密告、監視されるかも。「テログループにつながっていないか」と容疑をかけられれば、どんなグループも合法的に監視したり、取り調べたり、あるいは逮捕したりできる。共謀罪もそうだけど、警察や国家権力の胸先三寸で何でもできるような法律が、目白押し。市民を互いに監視させ、密告させる社会なんて窒息しそう。
その翌日、てんつくまんがTeam GOGOのことを話すというので、ある健康食品のネットワークビジネスの会社の集りに行きました。そちらは数千人の大きなホールに老若男女が溢れる程に集い、熱気ムンムンで大フィーバー。この熱気とやる気が平和運動にあったらなあ、なんでないのかなあ、と複雑な心境でした。この人たちがイラクの現状や911の真実にも興味をもってくれるには、何が必要なんだろう?
4月7日の集会の大谷さんの話はためになり、感動もあり、私の心は動いた。だけどそっちは100人もいない。そして、4月8日のビジネスサクセスを目指す集りは、元気いっぱい、やる気満々の人が数千人。もともと目的が違うのだから比べても仕方ないことだけれど、きっとどこかに共通点があると思うのです。
たとえば、このまま米軍が劣化ウラン弾を使い続けると、この会社の商品も低レベル放射能で汚染され、せっかくの健康食品が不健康食品になってしまう。そうなったら、ビジネスなんてできないから、きっと彼らは戦争に反対してくれるか、少なくとも、劣化ウランの使用には反対してくれるはず。イラクで使われた劣化ウランの微粒子はたった9日でイギリスに届いたのが検出されているのですから、全世界はすでにじわじわ汚染されているのです。
これに1日に原発365基分の放射能をばらまく六ヶ所村の再処理工場の汚染が加わったら・・・・。環境を守らないことには、いくら健康食品を食べても健康は守れません。
そんなことをつらつら考えながら、今日は娘の入学式と息子の入園式を迎えました。
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