2008/09/13

映画と本『闇の子供たち』 観なきゃ、知らなきゃ、変えられない

今日の小野寺光一さんのメルマガ、とっても大事なことを教えてくれます。自民党は総裁選を衆議院選挙の前宣伝に使っています。電波はみんなのもの。異常な電波ジャックに抗議しましょう。
http://archive.mag2.com/0000154606/index.html

さて、本題。

わたしのHPのウェッブマスターのダミアンから、さっき教えてもらった映画『闇の子供たち』のリンク:
http://www.yami-kodomo.jp/



この映画の原作になった同名の本(梁石白:ヤン・ソギル著)については8月29日のブログの最後にちょこっと書きました。この映画が現在ロードショー中なんですが(わたしはまだ観れていない)、ダミアンが映画館にいったときはガラガラだったとのこと。しかも、日本全国でこの映画を上映しているシアターはわずか60カ所弱。

あまりにも残酷な現実に、足がすくむし、言葉を失います。小説を読んでいたとき、ページをめくるのが怖くなりました。人間が、大人が、自分の欲望のために、子どもに対してここまでできる、ということが信じられなかった。8歳の子ども相手のセックスシーンとか、生々しくて、読むのがつらかった(自分にも8歳の子どもがいる)。

そして、衝撃の臓器売買の現場。実は、1992年に地球環境サミットに行ったときもそういう話をちらっと聞いたことがあります。リオデジャネイロのストリートチルドレンが捕まえられ、殺され、ドイツで臓器として売られている、というような話。でも確かめる術もなかったし、全く専門外(そのときは熱帯林と海洋環境保全、プルトニウム輸送問題に関わっていた)のわたしにできることがあるとも思えず、何もしなかった。

やっぱり、本当にあったんだ、というのが『闇の子供たち』を読んだとき思ったこと。1992年に見過ごしていたことが、16年の月日を経てわたしに戻ってきた。その間に何人の子どもたちが闇に葬り去られたのだろう・・。

第三世界の貧しい子どもを闇で買って、生きているまま殺して、臓器を取り出してしまうという現実。そういうことに手を染める医者やそんな闇商売を支えるネットワークが存在する・・・・。

闇の子供たちのJPG

自分のこどものいのちを救うために、親が何でもしようとする気持ちはわかります。わたしだって、もし自分の子どもが助かる唯一の道が臓器移植なら、自分の臓器をあげたい、って思うから。よく、臓器移植の手術のために、「○○ちゃんを救おう」と募金活動をやっています。彼らは善意に溢れていて、1億円以上のお金がかかる海外での心臓移植などを待つ子どもたちをなんとか助けようとしている。「難病の子どもたちを助けたい」って思う気持ちは、誰にでもあるでしょう。

でもその一方で、NGOの現場に身を置いているわたしは考えてしまう。この1億円のお金で何人の第三世界の子どもたちを救うことができるんだろう、って。どの子のいのちだって生まれながらにして同じように尊いはずなのに、現実にはいのちには値札がついている。高いいのちと、安いいのちがある。

この恐ろしい現実はタイだから存在するのか、それとも、どこでも行われていることなのか。わたしはあまりにも知らな過ぎる。

梁石白の『闇の子供たち』は事実を基に小説化されています。買春者には異常なセックス嗜好(子ども相手じゃないと興奮しない人たちを「ベドファイル」という)を持つ欧米人だけでなく、日本人も多いというのだから、身につまされます。日本の男女関係の貧困さが原因で、こういうところにしわ寄せが行くのかしら。

この映画がもっと話題になってロングランしてほしい。じゃないと、日本の多くの人が児童売春と臓器売買の現実について、何も知らないままになってしまうから。これは、もう一つの戦争。最も弱いいのちを破壊するという行為において、同じだもん。テレビ局でもこの問題をもっと取り上げてくれないかしら。

ダミアン曰く、彼がこれまでに観たあらゆる映画の中でもっともショッキングな映画だった、とのこと。本は長編小説ですから、もっともっと詳細でグロテスクです。

わたしが観ているあらゆる現実は、わたしに責任があるという「ホ・オポノポノ」の教えに従えば、こういうことを引き起すダークエネルギーが、わたしの中にもあるということ。それをまずクリアリングしなくっちゃ。

ごめんなさい I am sorry
許してね Please forgive me
ありがとう Thank you 
愛してる I love you

子ども買春防止のJPG

もし、わたしが餓死寸前まで追いつめられた、何人も子どもがいる母親だったら、1人の子を犠牲にして(売って)残りの家族を救おうとするのかもしれない。日本の格差社会よりも、もっともっと過酷な現実がここにある。

わたしはこれからしばらく関西ですが、何と明日9月14日(日)に有楽町のスバル座で、坂本順治監督の舞台あいさつがあります(なんというタイミング!)。これは見逃せませんね。12:50分の上映後、15:40分の上映前だそうです。ぜひぜひ、行ってご覧ください。そして、あなたが闇に光をあてる1人になってください。光をあてること(知ること)が解決への第一歩だから。

俳優の妻夫木聡さんもお見えになるみたい。宮崎あおいさんがタイで子どもの人権問題に取り組むNGOのボランティア役(小説では彼女が主人公)をやっています。この現実に心を動かされた実力派の俳優が、この映画に結集しています。

海外のNGOで頑張っている日本人ボランティアって結構いるんです。イラクで人質になった高遠菜穂子さんもそうだし、この間、アフガニスタンでいのちを落としたペシャワール会の現地ボランティアもそう。

彼らの仕事にもっともっと光が当たり、闇が消えていきますように。
闇を創る構造を支えている、わたしたちの暮らし方、働き方、そして根底にある「拝金主義」が変わっていきますように。

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2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

私が10代の頃、東南アジアの児童買春の現実に衝撃を受けて
学生時代までは、細々とNGO活動してたことがあります。
そして、活動の過程で東南アジアの旅行会社の社長と縁あって飛行機で同乗したとき
この話をしたら「そういう活動してる人って年配の女性が多いんだよね~
嫉妬からきてる人もいるし。自分から身売りする子供もいるからね」
と言われて驚愕しました。これが男の視点なのかと・・・。
この手の性売買情報には、国家規模の嘘や捏造もありますが(当時の売春婦が強制連行説に捏造されてる韓国の従軍慰安婦のケース)
東南アジアの買春加害者に日本人が多いのは事実です。

匿名 さんのコメント...

東南アジアでの児童売春による外国人逮捕者の国籍と数
2007 ASEAN CHILD-SEX TOURISM REVIEW
http://childwise.net/uploads/Child%20Sex%20Tourism%20Review.pdf

Gender and Nationality of Alleged Travelling Child-Sex Offenders Arrested in 2006

Cambodia
Country of Origin  Number of Males   
   USA            4
  Belgium           1
 Switzerland          1
  Germany           3
  TOTAL            9

PHILIPPINES
Country of Origin  Number of Males   
  Korean           1
  Chinese          2
  Indian            1
  American         3
  Australian         1

THAILAND
Country of Origin    Number of Males  
  Germany           4
   Italy             3
Australia&England       2
   USA             1

http://www.copperwiki.org/index.php/Child_Sex_Tourism#Role_of_the_Internet