2015/08/07

ふくしまキッズハワイプロジェクト5 17日目 正直なコミュニケーションの大切さ/ホームステイ

今日は広島に原爆が落とされてから、70年目の日ですね。大江健三郎さんが米国の独立系ニュースDemocracy Nowでインタビューされました。
http://www.democracynow.org/2015/8/6/japanese_nobel_laureate_kenzaburo_oe_on

フエフエランチで始まったふくしまキッズハワイプロジェクト5のサマースクールは無事前半が終了し、今日から子どもたちは現地のご家庭にホームステイに行きました。今回はちょうどこちらの新学期が始まった時期と重なり、お子様を持つご家庭からはホームステイを断られ、ホスト先を見つけるのが大変でした。

一度決まった後も、キャンセルが相次ぎ、全員のホスト先が決まったのは本当にギリギリでした。ホストファミリーになってくれたみなさまには心から感謝しています。

毎日朝は7時に早起きしてファームをやるのですが、子どもたちはファーミングにそれほど興味があるわけではありません。ファームの担当のアントニオさんと子どもたちの日々の交流の中で、私たちも学ぶことがたくさんありました。

一つは正直なコミュニケーションの大切さです。今日は子どもたちの声を聞く時間をとりました。自分たちの中では言えていること(不満など)を大人には正直に伝えない、というのが見えていました。学校でも職場でもよくありますが、先生や上司の陰口を言って盛り上がるのはその時は楽しくても、何も解決しません。

そこには、こんなことを言ったら怒られるという恐れや、お世話になっているからとても申し訳なくて言えない、という遠慮があります。それを勇気を持っていうことで、互いの理解が深まります。

朝のファームの時間に、「今日は何をしたい?」と子どもたちに聞くのですが、何もでてこないで無表情で固まっていることが多いです。そして、やっと答えがでてくると、山に登るとか森を歩くとかファーミング以外のことがでてきます。それらはアントニオさんがいなくてでもできることで、彼としてはパーマカルチャーを少しでも教えたいのですが、まだ何も大切なことが教えられていません。パパイヤを植える作業も、途中で中断しています。

その結果、子供達のやっとの思いで伝えた意見は、大人たちの同意が得られず、結局収穫をして終わりました。

意見が受け入れられない経験をした子どもは、意見を言う気がなくなり、ますます固まってたのでした。意見を聞き、それを受け入れないなら、初めからこちらでプログラムを決め、さっさとそれをやったほうがよっぽど良いというのです。また、暑くなると疲れてしまうから早く起きているのに(朝7時から8時半までという時間は子どもたちの意見を取り入れた結果だった)、しばしば終わる時間が延びていて、次の授業のときは疲れて眠くなる、などの不満もありました。

私はそれぞれの子どもに「私にはこう聞こえたけど、あっている?」と伝え返しをし、「ちゃんと聞いてもらえた感じがする?」というと、大きく頷いてくれました。子どもたちの顔が明るくなり、私との距離も少し縮まった感じがしました。

英語の壁も大きいのでした。英語でコミュニケーションをとりたいものの、実際の場面で英語で質問されても意味がわからない、あるいはわかっても、答えを英語で言えない、などのもどかしさもありました。(通訳は入っています)

きっと、子どもたちは今回ハワイに来て日々英語でコミュニケーションをする体験をしたことで「もっと英語を学びたい、会話ができるようになりたい」と思っていることでしょう。

サンフランシスコからは、当初からふくしまキッズハワイを応援してくれているサポーターの竹美さん、「きわいるか」経営者でドルフィンスイムの専門家のきわみさんも、来てくれました。私たちはスタッフを含み全員がボランティアで、子どもたちのお世話にあたっています。私自身はこの活動を始めた張本人ですから当然ですが、私たちのリクエストでさまざまなことに快く応じてくださっている数え切れない人々のやさしさと思いやりで、このプログラムは成り立っています。

よくよく考えると、今の不景気な世の中でこのプロジェクトが継続していることは奇跡のようなことです。サポートをくださったみなさま、本当にありがとうございます。

<食事日記>
8月6日 朝ごはん
グリーンスムージー(バナナ、カラードグリーン、パイナップル)
リリコイ
タロイモとベーコンのソテー
クロワッサン

昼ごはん
キングマンゴ、リリコイ
グリーンサラダ
生春巻き(ナス炒め、春雨、きゅうり、白菜)
ジェノベーゼのパスタ(バジル、ナッツ、オリーブオイル、豆腐、ニンニク、パルメザンチーズ)

デザート:
スィートポテトのパイ(3時過ぎまで残っていた人だけ食べられた)


子どもたちとの再会は、日曜日8月9日のコンサート会場です。


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