2007/12/01

「地球も宇宙も人間もみんなまわっているんだよ」

TEAM GOGO GIF

今日は法政大学で行われた遺伝子組み替えをテーマにしたイベントで、3人の講師のひとりとしてお話してきました。企画をした法政大学の矢作敬吾くんとはTEAM GOGOで知り合いました。会場にはGOGOのメンバーもちらほら。

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一番手はグリーンピースで遺伝子組み替え担当の棚橋さちよさん。パワーポイントを駆使した遺伝子組み換えの問題点がよくわかるプレゼンテーションでした。遺伝子組み換えが最も進んでいる作物は、大豆、とうもろこし、菜種、綿の4つ。どれも飼料や油として使われることが多く(飼料なら直接人間の口に入らない)遺伝子組み換え表示の義務がなく、これらのえさで育った家畜の肉を消費者は知らないまま食べていることが多いのです。また植物油のほとんどに使われている菜種油(キャノーラ)ですが、カナダ産はほぼ全部遺伝子組み換え菜種です。油にも表示義務はないし、日本は遺伝子組み換え作物の混入率が5%未満なら、「遺伝子組み換えでない」と表示でき(ヨーロッパでは0.9%まで。なので、たとえば日本食のうなぎのたれがヨーロッパに輸出されると「遺伝子組み替え(Genetically Modified)」と表示される)たり、上位3つの原材料だけしか表示義務がないことから、知らないうちに遺伝子組み換え食品を食べてしまったりしています。

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次は市民バイオテクノロジー情報室代表の天笠啓祐さん。日本でこの問題にいち早く取り組んできたジャーナリストです。遺伝子組み換えの問題点は安全性(アレルギー性、不妊、乳児死亡率の上昇、凶暴化などの動物実験結果有り)だけではなく、一度環境に放出されてしまうと、どんどん他の植物との交雑が進み、遺伝子組み換えでない作物が汚染されてしまい、元に戻すことができない、ということがあります。そして、遺伝子組み換え作物の特許をとった巨大企業が、勝手に交雑されてしまった作物が生育していただけで、零細農家を「特許侵害」で訴え、良心的な農家が敗訴している、という信じられない事実もあります。「モンサント」(GMの最大手)って、そこまで儲けて何をしたいのかしら?

自然に作物を育てる農家の権利を侵害しているのは、遺伝子組み換え企業のほうなのに!

そして、3番目のわたしは農薬や遺伝子組み換え、そして環境汚染が進む地球で健康を保ち、天寿を全うすることの難しさについて話し(だって普通に買い物して食べているだけで、相当化学物質や遺伝子組み換え食品を食べてしまう)、10年前から東京から鴨川に移住して、自給自足を目指していることをお伝えしました。

お米とちょっとの野菜があれば、安心して生きていける(食べていける)、そして有り余る時間で本当に好きな仕事(わたしの場合あは著作業やイベント企画)をする、という生き方もあるよ、と就職難の若者達を励ましました。

自給自足というと過酷で、大変と思っている人が多いのですが、家族の分を自給するだけだったら(そして立派な、形の揃った作物をつくろうとしないのなら)、そんなに大変ではないということや、我が家には上下水道がないので山のわき水を引き排水を田畑に流していること、また排水を汚さないように暮らしていたら、排水溝にホタルが棲み始めてくれたことなども話しました。このことは一時「人間そのものがガン細胞のようなもの」、と絶望していたわたしを多いに励ましてくれました。

「なんだ、生き方なんだ。生き方を選べば大丈夫だ」と。
講演終了後、どうやって体、髪の毛、食器、衣類を洗っているのかという質問がありましたが、詳細は『楽して得して徳して楽しく暮らす』を読んでね!GPCストアで購入できます。

まだ観ていない方は『食の未来』という映画をぜひご覧ください。第4回東京平和映画祭でも上映した作品です。今日も私たちの講演のあと、『食の未来』を上映しました。多くの人が、何かをつかみ取ったことでしょう。



さて、いよいよ今日のテーマ。家に帰って息子(幼稚園の年長)とお風呂に入っているときに、ひょんなことからうんちの話しになり(築200年の我が家のトイレは昔ながらの汲取式)、彼の話によると、私の留守中にお手伝いに来ている若者達と一緒に下肥(糞尿)で堆肥を作ったそうです。我が家では草と下肥を重ねてシートをかけて完熟したものを堆肥として畑に戻しています。息子は「うんち」がやがて野菜の栄養になることを理解していたので、いたく感激しました。

「ぼくたちのうんちを野菜が食べて、その野菜をぼくたちが食べて、またぼくがうんちをして、それが土になって、野菜になって、ぐるぐるまわっているんだね」
「地球もまわっているし、宇宙もまわっているよ。みんなまわっているんだ」
「人間だって生きて死んでまた生まれて死んで、ずっとずっとまわっているよ。ずっーとね」
と、次々わたしの目が点になるようなことを話すのです。わたしは目の前の小さな男の子が自分の息子なのか賢者なのか一瞬わからなくなりました。

こんなこと息子に教えた覚えはないのだけど、どこで聞いたのかしら?わたしの講演?それとも・・・。小さくても理解しているのかもしれないですね。いや、小さいからこそ、まだ覚えているのかもしれないです。

12月も講演が続きます。明日は東京ピースフィルム倶楽部(東京平和映画祭の主催団体)のミニシアターが日本橋公会堂(水天宮徒歩2分)であります。詳細はこの前のブログをどうぞ。

12月3日は大阪中央公会堂で6時半から「感動塾」にて講演です。4日は東京で某新聞のインタビューを受け、5日は岡山の医療生協にて1時から講演です。8日は千葉県の英語教育研究会で講演、9日は地元の鴨川で六ヶ所村ラプソディーの上映会にトークセッションで出演します。13日は沼津で講演会があり、15日は歌手のミネハハさんのファンクラブでお話します。そして17日は龍谷大学で講演して、24日は三鷹のレインボークリスマスに(たぶん)出演します。これで2007年は仕事納めです。2007年もよく働かせていただき、ありがとうございます!



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