2011/06/02

福島原発事故による食品汚染:子どもに被曝を強制しないために知ってほしいこと

ドイツ政府と日本政府の放射能汚染に対する対応の違いを知るにつけて、悲しいやら、悔しいやら、怒りやら、やるせないやら、いろいろな感情が沸き起こります。日本ではいのち、とりわけ子どものいのちが、産業保護の二の次になっているからです。

ドイツは一般人の環境放射線許容量は年間0.1ミリシーベルト(100マイクロシーベルト)です。日本では311前は年間1ミリシーベルトでしたが、これが今福島の子どもは「20ミリシーベルトまで許容され、1ミリシーベルトを目指す」、とされています。

山下俊一教授のような人が、「100ミリシーベルトまでは大丈夫」(最近、100ミリを10ミリに下方修正した模様)、と政府お墨付きで講演しています。ドイツは放射能汚染食品は政府が責任もって破棄し、生産者には補償をしましたが、日本では「被災地を応援しよう」(気持ちはわかりますが)と福島県産を奨励し、地産地消で学校給食にも福島県産牛乳、野菜、肉などを出しています。

大人が汚染とその影響について知った上で食べるのはOKですが、自分では選択ができない子どもに給食などで強制するのは、決して大人がやってはいけないことだと思います。

この辺りは、私は以下の武田教授と同じ意見です。
http://takedanet.com/2011/05/post_741d.html
http://takedanet.com/2011/05/post_268d.html
http://takedanet.com/2011/05/post_268d.html

「食品汚染について書く」と数日前に書きました。いろいろ調べていましたが、このサイトが非常によくまとまっていたので、ご紹介します。

 <福島原発事故による食品汚染まとめ>

内部被曝と外部被曝の違いや、複数の安全基準の比較、食品と放射能に関する情報:
http://matome.naver.jp/odai/2130110542659192601

食事による内部被ばくに関する専門家の警告まとめ:
http://matome.naver.jp/odai/2130495213301254201

福島原発事故後の被爆基準まとめ:
http://matome.naver.jp/odai/2130114213359425901

これらを参考にして、各自行動を決めてください。子どものいる方は、厳しい基準で行動した方がいいと私は思います(ドイツのように)。

というわけで、6月5日(日)夜10時、NHKのETV特集 『続報:放射能汚染地図』は必見です。
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『ネットワークでつくる放射能汚染地図~福島原発事故から2か月~』(5月15日放送)では、福島第一原発正門から1キロ地点の住宅地の一画の土壌を科学者の木村真三氏が採取。サンプルは、プルトニウムの有無を調べるため放射線解析の第一人者、金沢大学の山本政儀教授のもとに送られた。

番組放送後、結果を知りたいという問い合わせが殺到したが、この度ようやく解析結果が出る見通しとなった。果たしてプルトニウムは検出されるのか?

さらに、木村氏のその後の調査で、計画的避難区域や緊急時避難準備区域から外れた福島県南部のいわき市で新たなホットスポットが発見され、その実態が序々に明らかになってきた。

新たにわかった汚染の実態を続報として伝える。
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福島県の健康アドバイザー、山下俊一さんではなく木村真三さんに代わってほしい。

高木仁三郎+渡辺美紀子著『食卓にあがった死の灰』(講談社現代新書)は一家に1冊置いてほしい本です。この中のチェルノブイリのときのオーストリア政府のデータによれば、人間が被曝するさまざまな経路は、80%は食べもの(乳製品36%、植物・野菜26%、肉16%)、吸入5%、地表からのガンマ線15%、飲料1%以下、魚0.1%以下となっています。

日本の場合は、魚の摂取量が多いのと、海洋汚染が深刻なので、魚由来がもっと多くなると想像しています。


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