2012/05/06

「げんぱつやめちゃお!子どもの署名」発起人・成田すずさんの手紙(拡散歓迎)



チェルノブイリ原発事故が起きた翌年の1987年、当時、7歳だった成田すずさん(石川県在)は「げんぱつやめちゃお!子どもの署名」を始めました。彼女は、地元紙「北陸中日新聞」に以下のような手紙を投書をし、その手紙の下に3人分の欄をつけ、署名を集め始めました。
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 わたしはほうしゃのうのことでかんがえました。  
 このまえテレビで見たのですが、ラップランドのラップ人の人たちが川とか山とかでいろんなものをとってたべていたのに、チェルノブイリの事故のために、町にいって、お金でたべものをかっていました。  

日本にもたくさんげんしりょくはつでんしょがあって、もっとつくるというのをきいて、とびあがってはんたいしました。  おおくの子どもたちが大人になるころげんぱつがあったらふこうです。  たべものがおせんされます。  生きていけないかもしれません。    
  
     成田すず 七さい 
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この手紙は、北陸中日新聞に掲載されることはありませんでしたが、その後も彼女の手紙を読んだ全国、そして世界各地の子どもたちから署名が集まり続け、ついに1万人近くになるそうです。

私はこのことを5月5日の「たんぽぽ舎通信」で知りました。

この度、32歳になった成田すずさんがこの署名を、いよいよ内閣総理大臣に5月7日、提出します。以下はそれに向けて書いた彼女の手紙です。
(以下、たんぽぽ舎通信 2012年5月5日より引用/拡散歓迎)
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みなさま突然のお手紙失礼いたします。 私は「げんぱつやめちゃお!子どもの署名」発起人の成田すずと申します。来る5月7日午前11時、この署名を内閣府総理大臣に提出することにいたしました。つきましては、このような署名活動があったこと、そして今提出するに至った経緯など、どうしてもお知らせしたく、ペンをとった次第です。  

反原発を訴える子ども(未成年)だけの署名である「げんぱつやめちゃお!子どもの署名」は、私が小学2年生の時に呼びかけたものです。1988年のスタート以来、各地の集会や郵送を通じて全国に広がりました。 当初設定していた半年の期限を過ぎても、石川県の自宅には日本中(海外も)の顔も知らないおともだちからの封書が届き続け、以降10年ほどで署名総数は1万人近くにのぼりました。 

1994年、村山富市内閣の時、署名は本来ならば提出のチャンスを迎えていました。ところが、当の発起人たるこの私が、「受験だから」という全く自分勝手な口実で動かなかったために、機会を逃してしまいました。そして、その後、高校進学と同時に家を離れ、現在に至ります。

昨年、原発の大事故が起こりました。1999年から沖縄に移っている私は、刻一刻と伝えられる悲惨な情報を見聞きしながら、「こんなことになったら怖いって、25年も前からわかっていたのに」と、何もできなかった自分自身をうらみました。 

同時に、責任をきちんと果たさなければいけないという決意もしました。3月14日、福島第一原発3号機が爆発したのは、私の子どもが7歳の誕生日を迎えた日でした。自分が署名を始めた7歳。罰が下ったのではないかとさえ思います。 

子どもの力はあまりに弱く、大人はいつも忙しすぎます。だからこそ、子どもだった私たちの声を、子どもではなくなった今、もう「忙しい」などと言って逃げたりせず、しっかり届けたいと思います。 

泊原発停止の「子どもの日」を出発点に、原発のない未来をこれからの子どもたちに捧げたいのです。弱い子どもたちが「げんぱつやめちゃお」なんて叫ばなくてもいいように。

それには今しかありません。 一部の方たちのなかには、脱原発をとなえる人は一時的な集団ヒステリーのようなものに陥っている、とする意見もあるようです。 そうではない。私たちはずっと前から原発を止めたかった。この署名は動かぬ証拠です。この署名に協力して下さったすべてのみなさまへの感謝と、この活動そのもののこと、そして、これからの未来を原発のない未来にしていくという思いをお伝えしたく、おたより申しあげました。

ありがとうございました。(2012年4月30日 成田すず)

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そして、同じ日に届いた田中優さんからのメッセージ。こちらも重要です。

「偽装停電の夏」をくいとめよう



確かに、原発ゼロでも停電しないことにみんながいやでも気づく今、原発(利権)を死守したい彼らは偽装停電でも何でもする可能性はあります。

それにしても5/5の読売社説は酷いですね。これって、事実に基づかない脅し。

全原発停止 これでは夏の電力が不足する(5月5日付・読売社説)

読売新聞に手紙を送ります。

7歳の成田すずさんがしたように、疑問に思ったことを直接聞き、原発に対する私の思い、私が知っていることを伝えてみます。

彼らが「電力不足」という根拠がどこにあるのかわからないので(読売新聞からお返事がありましたら、このブログで紹介します)。


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