2021/03/15

NVCと私 認定トレーナーを目指していることについて

私の人生にNVC(非暴力コミュニケーション)が初めてやってきたのは、2003年に対テロ戦争を止めるために米国各地で講演活動をしていた頃です。

911同時多発テロの後、ブッシュ大統領が「最後のテロリストを殲滅するまで戦う」って、テロとの戦いが始まった。最初はアフガニスタン、そして次は「大量破壊兵器を持つイラクを攻撃する」(って大量破壊兵器はイラクになかったことがのちに判明)というブッシュ大統領をなんとか止めたくて、アメリカ人に向かって「戦争が始まる前に戦争を止めよう、止められるのはあなたたち」と乳飲み子(当時、1歳と2歳)を抱えて訴えていました。

そんな私に、聴衆の1人のアメリカ人男性が「あなたにプレゼントします。役に立つでしょう」と、カセットテープのたば(10本ぐらい)をくれました。

そのテープがマーシャルがNVCを教えているテープでした。

移動の車の中で聞いてみたけど、よくわからなくて・・・。そのテープはもうどこかに行ってしまった。覚えているのは、「この人、歌下手だなあ」ぐらい!

それからまもなく初めてワシントンDCで行われた「全米平和省会議」に参加した時、受付で渡されたのが「Speak Peace in the World of Conflict 」というマーシャルの書いた本。

「あ、あのテープの人だ!」って思った。

受付の人に、「この会議ではなるべくこの本に書かれていることを実践してください」と言われた。つまり、NVCの基本(観察、感情、ニーズ、リクエスト)のコミュニケーションをするように、ということだったのね。私はちっともできなかったけど!

その時もNVCのことはよくわからなかった。ただ、これまで私が参加してきた国際会議と違って、この会議では意見が違う人同士が互いによく聞き合っているなあ、と思った。

その本が今、私のバイブルになっていて、13回連続の「Speak Peaceブックスタディ」を玄さんとやっています(現在2回目)。

すごく深い学びになるし、1回目も2回目も満員で「またやってほしい」という声が上がっているので、5月から新規開催できるよう、準備しますね。(準備が整ったら発表します)

その後、アメリカで2004年の大統領選予備選に民主党から立候補したデニス・クシニッチが提唱した「平和省を創ろう」(彼のスピーチを聞いて、めちゃ感動した。その後すぐ、アメリカまで彼に会いにいって、彼と一緒に「デニス・クシニッチーアメリカに平和の大統領を」という本も出版した)、という運動が世界的な動きになって、平和省地球会議が2005年にロンドンで始まりました。

もちろん、私もロンドンまで行ってその会議に参加し、めちゃ感動して、日本に平和省創設を目指すJUMPを立ち上げたのです。そして、運命の第2回平和省地球会議がカナダで開催された時に、ファシリテーターとして参加していたのがBay NVCの共同創設者でNVCリーダーシップという1年間のトレーニングを始めたミキ・カシュタン。彼女のファシリが私が体験してきた他の国際会議のファシリと全く違うので、どきもを抜かれたのを覚えています。

それで2007年に第3回平和省地球会議を日本で開催する時に、ミキ・カシュタンにファシリをお願いしました。そのとき、通訳をしてくれたのが安納献さん。この時、ミキは日本各地でNVCワークショップを開催してくれました。

それまで私はNVCは英語でしか見聞きしてなかったので、「日本語にすると不自然だな、日本語ではこれは使えない」、って思っていました。でも、安納献さんの通訳を聞いた時、初めて、「日本語でもできるんだ!」って思ったのでした。

私はその頃、環境や平和の社会変革活動にどっぷり浸かっていて、「(私は)正しい・(相手が)間違っている」という概念しかなかった。自分の求める理想に向かって全力で行動していて、信条が強く、自分と考えが違う人にに共感するのは難しかったなあ。

今でもそういう時がある。

そこが私の限界でエッジだ、って気づいた。

それでNVCの学びを深めようと(英語で学ぶのが楽しかった、というのもあり)Bay NVCのリーダーシッププログラムという1年間の学びに参加したのが2010年。これは献さんが誘ってくれたから参加できたました。

これで私の進路が変わった。ありがとう、献さん!!

カリフォルニアの森の中で行われた初めてのLPで魂が震える、人生観が変わる体験をしました。翌年2011年は夫と2人で参加し(その中にユッキーもいた)、2012年(川口久美子さんがいた)から2017年までLP卒業生としてあの形でのLPが終了するまで8年参加し続けました。日本人参加者としては献さんと重子さん(お二人はアシスタントとして参加)に次いでLPの参加回数が多いんじゃないかな(たぶん)。

日本で今NVCを教えている人たちは、このLPの卒業生が多いです。

今はもうあの形のLPはやっていないけど、GLOBAL FESとかオンラインで学ぶチャンスが格段に増えています。そして、現在では日本でもLPのような長期の学びの場が日本人認定トレーナーによって開催されていることがお祝い(おめでとう)!

で、前置きがここまでで、ここからが本題。

私もCNVC(非暴力コミュニケーションセンター)の認定トレーナーを目指すと決めたんだけど(2010年に最初にLPに参加したときに決意)、それからずっと足踏みしている感じ。今は、Wild Spicy Giraffeというグループで「ポッド」を形成して認定プロセスを進めようとしています。ただ、私は日々のタスクが多すぎて余裕がなく、優先順位に「認定プロセスでやること」が上がってこないんです。

他のことをやって1日が終わるのが何年も続いている。

コネクション・プラクティスは今、日本でもオンラインでも教え続けているので、その中で基礎コースのパート2をやるときは、主にNVCが中心のテーマではある。ただ、認定のプレアセスメントのために提出するポートフォリオは全然やれていない。例えば、ジャーナル(NVC日記)とか鍵になる違い(KD)について自分の考えをまとめる、とか、地道な作業が苦手。

後からNVCを学んだ人たちがどんどん先に行って、自分は取り残された感があって、だんだん、「もう自分は認定はいいか(諦めようか)」ってなってきている。

当初のやる気と情熱が失われているかもしれない!!!

NVCは大好きで、世界のトレーナーたちも大好き。もっと大勢の人に伝えていきたいから、やっぱり認定を取ろう、とは頭では思っている自分がいる。

「NVC認定、諦めずに最後まで達成しよう、やり切ろう」とっている私と

「忙しすぎるから、もうやめたら。休息と気楽さ大事」と言っている私と

両方自分の中にいて、それぞれに名前をつけて、共感するるワーク(自己統合)をこの間、みんなの前で川口久美子さんがやってくれた。

そうしたら、最後には「マウイにいけ」という洞察にたどり着いた。

マウイには、私の大好きなNVC認定トレーナーのジムとジョリがいる。ジムは私たち日本人ポッドのアセッサーでもあるし、ジョリはメンターだ。日常の忙しい全てのことを一旦傍に置いて、集中して時間をとって、彼らのもとで修行する、みたいなイメージ。


さあ、それをいつできるかなあ?2021年中は無理そうだなあ。2022年かしら・・・。まだ見通しが立たない。

私は彼らのアシスタントを喜びからできると思うんだよね。いろんな授業の日本人向けの通訳も含めて。


1日24時間。

一年365日。


有限の時間を自分と他者の人生をより豊かにするために、どうやって使うか。

やりたいことが多すぎる私の永遠の課題です。