2006/07/31

911について、戦争と平和について、話すのも書くのもやめない

「俺たちみたいな普通の市民が力を手にする方法がたったひとつある。
それは真実を知ること、そしてそれをできるだけ多くの人に手渡すことだ。
ニュースからだけじゃわからないことがたくさんある。
もし、世の中に人たちみんなが今ほんとうは何が起きているかを知ったら、どうなると思う?
みんな立ち上がるよ。
まもとなハートをうもった人間なら、絶対黙ってなんかいない。
そのくらいのことが、今、俺たちが住んでいるこの世界では起きているんだからね。」

堤未果さんの新著『報道が教えてくれない アメリカ弱者革命』の一節です。
私が話すのも書くのもやめないのは、このアメリカ人の彼と同じ理由です。

朝日新聞と地元の三陽新聞が、7月30日に岡山で行われた私の講演の取材にいらしていました。どちらも若い記者でしたが、かなり衝撃を受けていました。帰りにはビデオや本などを買って帰られました。

以下は、朝日に載った記事です。

自分としては写真が嫌ですが、ま、実際こんなもんなのでしょう(あきらめます)。

今、私が話していることは、数年前まで私自身がまったく知らなかったことばかりです。このテーマでもう100回以上講演していますが、まだまだ日本では、911事件の真相にしても、アメリカの冷酷な外交政策の本質についても殆ど知られていないのだ、ということを、講演をするたびに思い知らされます。

Ribbon Project JPG

記事の中の私のコメントで引用されているのは、「りぼん・ぷろじぇくと」が制作した『戦争のつくりかた』という本(マガジンハウス)の最後のフレーズです。
http://www.ribbon-project.jp/book/
(この本は今こそ、多くの人に読んでほしいです。この本の中に書かれていることは憲法改正以外、殆ど法律ができてしまっていますよね)

私は現在、『平和の創り方』という新しいDVDを制作中です。このDVDの中には私がいつも講演で使っているグローバルピースキャンペーンで制作した映像がダイジェストで納められていて、8月末の完成を目指しています。講演のときは、最後に『NINE 憲法9条は訴える』というビデオの中の一節の『戦争のつくりかた』の朗読の部分を、時間が許せば観ていただいています。私の話はアメリカのことが中心なのですが、最後に日本も実際は戦争に近づいていて(っていうか、対テロ戦争を米国と一緒に立派に戦っています!)、その準備は着々と進んでいることを伝えたいからです。

そしてそこから、どうやって「戦争じゃない方法を選びとれるか」というところで、日本人の貯金と米国債の関係、戦争とエネルギーの話、そして田中優さんの本『戦争をやめさせ環境破壊を食いとめる 新しい社会の創り方』を紹介して終わるのです。「次は田中優さんを呼んでくださいねー」と言って。

田中優さんは今でもお忙しい方ですが、私のせいでさらに忙しくなっているはずです。私が今、日本で一番みんなに話を聞いてほしいのは、やっぱり田中優さんかな。優さんの本はこちらから:Amazon

2006/07/29

ついに出た!『9.11テロ捏造』

911 Terror Concoction JPG

ベンジャミン・フルフォードの新著『9.11テロ捏造 日本と世界を騙し続ける独裁国家アメリカ』がついに出ました。やったね!これでこのブログ上でのあまり建設的じゃない論争にも終止符が打たれるといいのですが。みなさん、よーく読んでくださいね。写真もよく見てくださいね。

8ページ目の写真には「ワールドトレードセンターは本当に火災でくず折れたのか(これ、崩れ落ちたのか、のほうがいい日本語だとは思うけど)。この写真を見てもまだそう思える人は、自分の脳が壊れていると疑ったほうがいい」と書かれていますが、全く同感。

ともかく、みなさん(とくに911事件に関して、政府発表をいまだに信じているみなさん)、この本を読んでから、もう一度、ここに集ってくださーい!

グローバルピースキャンペーンではまもなくオンラインショップを始める準備をしています(英語のショップは実はすでに開店しています)。そこでもこの本をおすすめしていくつもりです。

911 Terror Concoction JPG

ベンちゃん、ありがとうございます。これで私の重荷が一つ減った感じで、本来のテーマ(環境や健康)にもう少し力をいれられるでしょうか。今年の10月7日を無事終えて、日本に理解者が増えたら、そうすることにしましょう!

さて、10月7日には、ベンジャミンさんやジミー・ウォルターさん、(そして、もし可能なら、レイ・グリフィンさんも)を迎えて、日本で初めての911真相究明国際会議をやりますので、お楽しみに。この前後に地方でも同じ会議をやりたい!、海外からのゲストを読んで講演会をしたい!という人は、ここへDMをください。黙り込んでいる日本のマスコミも、何とかこの本を読んで、勇気を持って動き出してほしいですね。

いまのところは911国際会議は東京のみの予定です。詳細は8月中旬に発表です。チラシは8月末にできます。必要な方はお知らせください。(発表が遅れているのは、ゲストの確認がまだとれていないためです)

また、東京平和映画祭で上映して大好評だった『魔法のランプのジニー』の日本語版DVDについての発表は8月6日過ぎの予定です。今しばらく、お待ち下さい。

2006/07/27

♪ 東京平和映画祭、満員御礼!ステファニー監督インタビュー ♪ - 9分13秒 - 2.1MB

PodCast GIF

Life and Debt JPG

久しぶりのブログとポッドキャストです。

今日は、帰国直前に『ジャマイカ楽園の真実』のステファニー・ブラック監督をランチタイムの合間にインタビューしました。7月23日に東京で「ステファニー監督を囲む会」を終えたあと、友人のアグネスさんと一緒に我が家に滞在していました。

第3回東京平和映画祭はおかげさまで過去最高の入りとなりました。延べ813人のお客様が来場し、客層もこれまでとは違う、若い層がぐっと増えた感じです。値段の設定(25歳以下を設けた。1500円は安いですよね。1本の映画よりも安いから)がよかったのでしょうか。

また、ピースボートのお陰でマスコミで『魔法のランプのジニー』が連日、新聞やテレビで取り上げられたり、カフェグローブとうい大人気のサイトで紹介されたりと、広報がうまくいったことも当日の入りにつながったようです。

実をいうと、ほんの3週間前まで、売れているチケットは100枚足らずでした。それでも私はあまり心配はしていなかったのですが(楽観的過ぎる)、「ああ、今回は赤字かなあ、いい映画が多いのに残念だなあ」と、チラリと思ったりはしました。でもそれから、友だちや電話をしたり、知人にメールや手紙を送って(みんなで手分けしてDMも800通だしました)、お誘いしました。その結果、最後の1週間だけで50枚もチケットが売れました。他のスタッフもラストの追い上げはすごかったです。

ステファニーはベジタリアン(魚は食べる)だったので、我が家の食事をとても喜んでいました。インタビューは食事をしながらだったので、食べ物のことばかりになりましたが、私たち日本人が日本で育った農産物を食べることが実は一番のグローバリゼーションに対抗する方法なのだ、というのは、私も多いに納得がいきました。英語と日本語と両方入っています(日本語に訳しながら、インタビューしました)ので、ぜひ聞いてください。

2006/07/18

Vanity Fairが911特集、LOOSE CHANGEを取り上げた

Vanity Fair GIF

いやあ、アメリカも(日本も)週刊誌のジャーナリズム精神は健在かな?今月号のVanity Fair(男性誌、メージャーです)が911特集をし、その中で3人の若いニューヨーカーが制作したLOOSE CHANGEを取りあげ、監督のひとり、Dylan Averyさん(22歳)をインタビューしました。彼らはラップトップコンピュータとわずか6千ドルで、全米をひっくり返すようなこの作品を作り、アメリカのドキュメンタリー映画界にも新風を巻き起こしています。彼らの作品はオンラインで無料で観ることができます

日本でも911報道では『週刊ポスト』が今年の1月13ー20日号で口火を切り、続いて、写真週刊誌『フラッシュ』が6月20日号、『SPA!』が7月4日号で911の公式発表に異論を唱えました。なかなかテレビや新聞がこぞって取り上げる、というところまでは行きませんけれど、週刊誌がこういう記事を出すことで、911の政府公式発表に疑問を持つ人が増えて、再検証を要求する声が高まるといいな。

今年10月7日には、日本で初めての911真相究明国際会議が行われます。会議の議長は、「“力の道”から“命の道”へ」をキーワードに「太陽の会」を主宰する中丸薫さん。日本からは彼女の他、ベンジャミン・フルフォードさんが発言する予定です。アメリカからは世界貿易センタービルの地下で爆発音を聞いたウィリアム・ロドリゲスさんが、6月に来日されたジミー・ウォルターさんと共に初来日。会場は、代々木のオリンピックセンターの国際会議室です。お楽しみに!(公式な発表は8月15日頃にこのブログと私のメルマガで)

オリンピックセンターと言えば、今週土曜日には「第3回東京平和映画祭」が行われます!『ジャマイカ楽園の真実』
のステファニー・ブラック監督も来日が決定!翌23日は彼女を囲んだ講演会/交流会も行われます。詳細は、こちら

カフェグローブという若い女性に圧倒的支持を得ているサイトでも、東京平和映画祭が紹介されました。とてもうれしいです。少しずつ、東京平和映画祭への共感が広がっているのを感じます。まだチケットをお持ちでない方、全国のチケットぴあでゲットできます。また私にDMをくださり、「東京ピースフィルム倶楽部」の会員になれば、会員価格で入れるように、当日チケットをご用意できます。このサービスは7月20日まで。

2006/07/15

第3回東京平和映画祭!他

北朝鮮問題で頭が沸騰してしまった人は、こちら:

グレッグ・パラスト「北朝鮮ミサイルの製造責任はブッシュ政権に」
North Korea’s Missile: Fired by Kim Jong Il, Built by Team Bush
Published by Greg Palast July 5th, 2006 in Articles C2006 Greg Palast

日本語訳は、TUP速報にあります。TUP速報の申し込みは:
http://groups.yahoo.co.jp/group/TUP-Bulletin/


そして、複眼的な視点を持ちましょう。こちらの視点とあちらの視点と。「北朝鮮は怖い」(というより、幼稚な独裁者が支配している)かもしれないけど、アジアから日本はどう見えるのかな?
東亜日報
http://japanese.donga.com/srv/service.php3?biid=2006071437908
日本、もはや「戦争できない国」ではない

グリーンピースの声明もいいですね。
http://www.greenpeace.or.jp/press/releases/pr20060705_html

東京平和映画祭 GIF

さて、第3回を迎える東京平和映画祭http://www.peacefilm.netがいよいよ1週間後(7月22日 土曜日)に迫ってきました。今回のラインアップも見逃せない、素晴らしい映画がずらり。しかも会員になるとチケットが千円引きで、お得です。場所は小田急線参宮橋から徒歩7分のオリンピックセンター大ホール。私は進行役ですが、休憩時間にはブースに出ていますので、声をかけてくださいね!毎回大人気の休憩室(癒しの部屋)もあります。映画で疲れた人は、ここで休んで。そして、監督とランチ(有料)!も。

若い女性に人気の「カフェグローブ」にも東京平和映画祭が紹介されました。
http://www.cafeglobe.com/cafe/eco/ec060713.html

<上映作品>
1、「Little Birds」リトルバーズ(102分)綿井健陽監督作品 10:00〜
〜イラク戦火の家族たち〜http://www.littlebirds.net/

2、「ジャマイカ楽園の真実」(86分)ステファニー・ブラック監督作品 12:04〜
〜誰かの欲のために、誰かがつぶされてる〜 *監督来日決定!
http://www.uplink.co.jp/jamaica/

■監督とランチ企画13:30頃から(監督といっしょにランチを食べてお話できます。予約定員制 申し込み:lunch@peacefilm.net FAX:03-3393-2207)

3、『魔法のランプのジニー』(16分)ステファン・ソター、トレース・ゲイ ナー監督作品(本邦初公開!)〜ジニーは広島、長崎で何をしたのか?〜  15:00〜
 
4、「六ヶ所村ラプソディー」(119分)鎌仲ひとみ監督作品 15:33〜
〜核燃の大地に咲く花・ここに私たちのくらしがある。〜
http://rokkasho.ameblo.jp

5、『平和の創り方』映像+トーク+パフォーマンス
〜ここでしか観られない「東京ピースフィルム倶楽部」の自信作!〜 17:50〜
 (きくちゆみ、今村和宏、田中優他)
これを観たら、あなたも動きたくなる!

6、「映画 日本国憲法」(78分)ジャン・ユンカーマン監督作品  19:37〜
〜『チョムスキー9・11』『老人と海』のジャン・ユンカーマン監督が
     贈る世界からの声〜<http://www.cine.co.jp/kenpo/>

今回から東京ピースフィルム倶楽部の会員になりますとチケットが千円引きになります(26歳以上2500円、25歳以下1500円、会員以外は「チケットぴあ」で。それぞれ3500円、2500円)ので、ぜひ(ホールの規則で名前と年齢の提出が義務づけられています。また会員証を送るために住所が必要です)。チケットご入用の方はきくちまでDMで(当日引き換えもOK)。

詳しくは:http://www.peacefilm.net

本法初公開の上映作品の一つ『魔法のランプのジニー』の監督の一人、ステファン・ソター君(14歳)が昨日ピースボートの招きで来日し、広島・長崎を回ります。7月13日(木)の東京新聞朝刊の特報でも彼の映画とともに、東京平和映画祭のことが紹介されました。タイトルは「米の14歳が撮った原爆」、27面の左側(右側も嘉手納基地を抱える沖縄の苦悩を描いた秀逸な記事)にありますので、東京新聞を購読の方はぜひご覧ください。

私は今日(15日)午後、ピースボートでステファン君をインタビューしてから京都入り。エイコンズビレッジで午後5時からピースキャンプ。一緒にお泊まり、楽しいかも!
http://web.kyoto-inet.or.jp/people/demachi/july-2006.htm
あさって16日は亀岡の洛王ホールで午後1時から「公開フォーラム 現代を問うシリーズ VOL.4」で「9.11、イラク戦争そして平和省プロジェクト」をテーマにお話します。京都方面の方、ぜひいらしてくださいね。

そして7月17日は東京で「第2回国際平和省会議inカナダ」の帰国報告会があります。政府が「防衛庁を防衛省に」と言っている今、「防衛省より平和省のほうがいい」という声を大きくしていきたいです。

【第2回国際平和省会議(カナダ)帰国報告会+平和省プロジェクトJUMP総会】
日時:2006年7月17日(月)午後1時半から6時まで
場所:田町 キャンパス・イノベーションセンター5階508
地図:http://www.zam.go.jp/e00/images/e0000906.jpg
アクセス:JR山手線・京浜東北線「田町」駅下車・・・徒歩1分
     都営三田線・浅草線「三田」駅下車・・・徒歩5分
参加費:1000円
司会進行:冨田貴史  報告者:きくちゆみ/小川あきら/佐々木良雄

2006/07/12

誰が東アジアの平和の脅威なのか

私のブログもだいぶにぎやかになってきました。議論が活発なのはいいけど、かなり暴言を吐く人もいますね。異論はいいけど、暴言はお断り。北朝鮮に暮らす人は人間じゃないとでも思っているのですかね。

ボルトンさんの過去歴もぜひ調べてね。私が知っているだけでも彼はホンデュラスで多くの人権侵害(殺害を含む)への関与が疑われている人です。

北朝鮮のように独裁者が支配する国に生きる人々は大変です。自分がもしその国の人だったら、と思いを馳せてみてはいかがでしょう。体制に逆らったら、いのちの保証もない国。情報は政府発表のみ、外のことは何もわからない。そんな中でつましく(貧しく)暮らしている、同じ人間です。

核基地を攻撃したら、多くの無実の人を巻き込むし、放射能汚染は日本にもやってきて、私たちの子どもたちのいのちを蝕みます。流産や死産が増えて、ますます日本で健康な赤ちゃんが生まれなくなります。北朝鮮は追いつめたら、「窮鼠猫を食む」で、何をするかわからないですよ。日本にとってベストなのは、追いつめないこと。

タイムリーな声明を以下に転載します。転送転載歓迎とのこと!
=========

【北朝鮮のミサイル発射問題に寄せて】
   北朝鮮への一切の制裁に反対する
   −誰が東アジアの平和の脅威なのか−
           
       2006.7.9日韓民衆連帯全国ネットワーク

(1)軍事行動にお墨付きを与える日米などの「国連制裁決議案」

 7月5日、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)は7発のミサイル発射実験をおこなった。ミサイルは、いずれも日本海(東海)のロシア側公海に落下した。
 これに対して日本政府は、直ちに万景峰号の6ヶ月間の入港禁止、北朝鮮当局の職員の入国禁止、日本の国家公務員の渡航自粛と民間に渡航の自粛を求めることなど9項目の「制裁」措置を発動した。さらに追加措置の構えを取るとともに、国連安全保障理事会に米英などと共同して「制裁決議案」を提出した。これに対しては中ロが反対姿勢を示している。
 私たちは、この「制裁決議案」に強く反対するとともに、一切の「制裁措置」に反対する。
 とりわけ、日本政府が作成したとされる国連「決議案」は、経済制裁や武力行使さえも可能とする国連憲章第7章に基づいて行動することを掲げた、とんでもない代物だ。

 国連憲章第7章は、その第42条〔軍事的措置〕で、「安全保障理事会は、第41条(注・非軍事的措置)に定める措置では不十分であろうと認め、又は不十分なことが判明したと認めるときは、国際の平和及び安全の維持又は回復に必要な空軍、海軍又は陸軍の行動をとることができる。この行動は、国際連合加盟国の空軍、海軍又は陸軍による示威、封鎖その他の行動を含むことができる」と規定している。
 まして朝鮮半島では、先制攻撃戦略をとる米軍が「国連軍司令部」のシャッポを被り居座り続けており、依然として「撃ち方やめ」に過ぎない停戦状態のまま今日に至っているのである。
 私たちは、このような「制裁決議案」を含む一切の制裁措置に反対する。

(2)誰が「緊張の原因」を作り出しているのか

 私たちは、北朝鮮の核開発やミサイル発射実験にも強い憂慮を表明する。
 だが、何よりも私たちは、朝鮮半島における南北分断と戦争の脅威の根源である米国の責任をあらためて強調し、強く非難するものである。
 日本ではほとんど報道されていないが、この間にも、6月下旬からグァム近海で横須賀を母港とするキティホークをはじめ、ロナルド・レーガン、エイブラハム・リンカーンの3隻の空母機動部隊とB−2戦略爆撃機をはじめとする航空機280機などが参加した大規模軍事演習が行われ、すぐ続いて、6月末から7月末までハワイ沖で、米・日・韓・豪・加・ペルー・チリなどによる環太平洋合同軍事演習「リムパック」が大規模に行われている。「6カ国協議」の枠組みができている今なお、米韓合同軍事演習も繰り返し行われている。

 在日米軍の再編、駐韓米軍の再編が、「不安定の弧」と米国が規定した広い範囲をターゲットにした機動性の確保を意図するものであると同時に、依然として対北朝鮮先制攻撃態勢の強化をも含んでいる。横須賀を母港とする米トマホーク艦が、常時ピョンヤンを射程に入れていることなども忘れてはならないだろう。これらが、北朝鮮側にとって大きな脅威として写っているとしても不思議ではない。
 この間、米朝ジュネーブ包括合意を一方的に反故(ほご)にし、米朝二国間協議を拒否し続けて問題解決を先送りし、朝鮮半島の核問題の解決をめざす「6カ国協議」で時間稼ぎをして、北朝鮮体制の自動崩壊を目論んできたのが米・ブッシュ政権である。

 昨年9月の「6カ国共同声明」は、検証可能な形で朝鮮半島の非核化を目指すことを確認し、同時に、米朝が「相互の主権を尊重し、平和裏に共存すること、二国関係に関するそれぞれの政策に従って関係正常化の措置を取る」ことや「直接の当事者は、適当な話し合いの場で、朝鮮半島における恒久的平和体制について協議する」等でも合意した。そして、これらを「対話対対話、公約対公約」の原則のもと双方が段階的に進めることを確認した。
 しかし、この米朝ジュネーブ包括合意の6カ国版ともいうべき内容に内心不満な米・ブッシュ政権が、これを事実上反故にしようとして持ち出してきたのが「偽ドル疑惑」を口実とした金融制裁であった。こうしておきながら米当局は、「これは6カ国協議とは別問題であり、北朝鮮は無条件で6カ国協議に復帰すべき」などと主張している。だが、これ自体が「6カ国共同声明」に反する行為である。
 問題は、「6カ国共同声明」を履行するか否かである。これなしには、6カ国協議も有名無実の場となる。そして、その履行の鍵は、まさに対立する当事者である米朝の交渉にある。
 現在、米国内ですらブッシュ政権の「米朝直接交渉拒否」という名の無策が、事態をより深刻化させているとしてこれに対する批判が強まっている。
 私たちは、何よりも米国が「6カ国共同声明」を履行し、速やかに米朝交渉を行うよう強く要求する。

(3)北朝鮮の「脅威」煽る政府・マスコミ−和解と平和の道をとれ

 私たちは、今回日本政府が先頭に立って北朝鮮「脅威」論を煽り、ネオコンの一人である米国連大使・ボルトンらと手を組み、軍事行動まで選択肢とする「国連制裁決議案」を提出したことを強く非難し、その撤回を要求する。
 日米軍事同盟の再編強化、日米軍事一体化を推し進め、いまや公然と現職閣僚が「ミサイル発射基地を事前に叩くことも自衛の範囲内」と言い放つまでに至っている。
 米軍と一体となり戦争国家の道をひた走り、憲法9条改悪にまで至るプロセスを加速しているこうした日本の姿が、ひとり北朝鮮だけではなくアジアの人々に大きな憂慮を与えている。
 私たちは日米軍事同盟の再編強化、日米軍事一体化と、そのための新たな治安維持法である共謀罪をはじめとする国内の戦争体制作りのための一切の法律・法案、憲法9条改悪の動きに引き続き強く反対する。

 私たちは、日本のマスメディアの多くが、日本と朝鮮半島の歴史や朝鮮半島問題の本質は一切抜きにして、北朝鮮に対する一方的なバッシングを繰り返していることを厳しく批判する。
 拉致問題を通じてあたかも日本人が一方的な「被害者」であるようにすり替え、ブッシュと同様「ならず者国家」としてのイメージを振りまくことで、「北朝鮮なら叩いて当然」といった雰囲気すら醸成してきた。7月5日、新潟西港に入港した万景峰号から下船した修学旅行生に心無い罵声が浴びせられ、東京・北区の朝鮮高校の塀に誹謗中傷のビラが貼られたとの情報も私たちのもとに寄せられている。

 未だ日本が過去の加害の責任すら何らの清算もせず、国交正常化すらしてこなかったことこそが異常なことなのである。拉致問題もまた、日本の侵略・植民地支配と戦後の南北分断という朝鮮半島の不幸な歴史を背景として生み出された。朝鮮半島においては、戦前の日帝時代はもとより、戦後も「守る」べき平和な状態などなかったといっても過言ではない。日本は戦後、朝鮮半島の分断に加担することで、過去の清算を行ってこなかった。

 いま何よりも、100年に及ぶ日本と朝鮮半島の不幸な歴史を直視し、その清算を速やかに行うことが必要である。拉致問題の解決も、その100年の歴史の清算の一環として速やかになされるべきだ。こうした立場からの日朝の対話・交渉がなされなければならない。マスメディアもこうした真の和解と平和に資することが求められているのではないだろうか。
 私たちは、引き続き朝鮮半島の和解と平和、統一に寄与し、平和を求める韓国民衆、東アジアと世界の民衆と連帯して闘うものである。
============
引き続き、タイムズ紙の記事も、紹介します。日本のマスコミとは大違い。


北朝鮮ミサイル実験に関する<英タイムズ紙論説
                  訳文:岡本三夫(広島修道大学教授)

被害も違法性もないのに、なぜ世界はナーバスになったのか
     リチャード・ロイド・パリー(英タイムズ紙論説委員)
     Analysis by Richard Lloyd Parry

米国のスパイ衛星がミサイル発射台のテポドン2号を最初に発見してから7週間が過 ぎ、その間、多くの新聞論評と外交交渉がこれにどう対処すべきかについて時間を割 いてきた。

ミサイル自体の発見は5月半ばだった。その直後に、発射台近くの燃料トラックが目 撃され、補助ロケットと補給燃料タンクがミサイルに装着された。それでも、昨日の ミサイル発射が生んだショックと怒りとパニックから判断すると、突然だった印象がぬぐえないようだ。

東京では外交官と軍幹部が小泉純一郎内閣総理大臣の首相官邸に設けられた非常事態 タスクフォースの右往左往ぶりがテレビに映し出された。新聞の見出しは「国際社会 への衝撃」とか「恐怖—それは現実だった」という調子だった。外交官は世界へ飛ん で、事件への対応を模索した。しかし、この危機感を生んだのは、実際はなんだったのか。
昨日の間に6基の中距離ミサイルが北朝鮮から発射され、数百マイル離れた海上に落 下したが、被害はなかった。従来、北朝鮮が繰り返しやってきた実験だ。明らかに長距離ロケットの新しいテポドン2号大陸弾道弾も発射されたようだが、失敗したか、同じく遠い洋上で単独に破壊されたらしい。

これらの発射は物理的損害を与えることもなく、国際法にも違反しなかった。国際法は主権国家がミサイル実験をすることを認めている。ではなぜ、世界中の軍隊がルーティンでやっている軍事演習ごときにあのような激怒が起きたのだろうか。北朝鮮とその指導者の金正日があのような行動をとった動機は何だったのか。そして、世界はどのような対策を—もしあるとしたら—講じることができるのだろうか。

月並みの答は、金正日は極めて危険な指導者であり、彼の予測不可能性は狂気に近く、合理的な理由はないというものだ。安全で、豊かで、快適な日本の視点からするならば、まさにそう感じられるのだ。昨日の読売新聞は評論家の意見を書いている。

「多くの日本人は7月4日(米独立記念日)のスペースシャトル打ち上げに期待しながら就寝したが、朝になってテレビをつけたら、空を飛んでいたのは北朝鮮のミサイルだった。北朝鮮の指導者の馬鹿さ加減には言葉もない。頭がおかしくなったのではないか」。

小泉首相は似たような見解を表明した。「その意図が何であれ、北朝鮮にとってこれらのミサイルを発射するメリットは何もない」、と。

しかし、平壌から見ると世界はまったく違って見えるのだ。金正日は残酷な独裁者からも知れないが、狂人ではない。昨日のミサイル発射は北朝鮮とその指導者の不適合性だけでなく、主要国の不適合性を暴露している。

北朝鮮が北日本の空を超えて長距離ミサイルを発射してからほぼ8年になる。それ以来、北朝鮮を囲む環境は劇的に変化した。あの国は破局的な飢饉を経験し、西側とのかつてない純粋な和解の一歩手前まで漕ぎ着けた。2000年に、金正日は韓国の金大中前大統領とも、クリントン米大統領の国務長官マドレーヌ・オルブライトとも、初めて握手を交わした。しかし、いわゆる「太陽政策」という寛大なかかわりかたはブッシュ大統領の当選によって突然の終焉を迎えた。

ブッシュ大統領は有名な2002年の施政方針演説で北朝鮮を「悪の枢軸」の一味と呼んだ。1年後、金正日は「枢軸」の一員であるサダム・フセインが侵攻され、退位させられるのを目撃した。一方で、米国は北朝鮮が不法なウラン濃縮プログラムを実行し、核兵器製造能力を開発していると非難して、北朝鮮の現存する原子炉を買い取る約束を迫った。これに対する北朝鮮の反応は核不拡散条約からの離脱とプルトニウム生産の開始であり、すでに10数の核弾頭を製造したかも知れない。

北朝鮮は直接米国としか協議しないと宣言している。これに対して、米国はそれは北朝鮮のわがままを認めることであり、あらゆる協議は多国間でなければならないと突っぱねている。中国、韓国、ロシア、日本を含むいわゆる六ヵ国協議が何回か開催されたが、北朝鮮は譲歩していない。そして次第に明らかになってきたことは、米国がどれほど強く直接協議という考えに反対しても、米国には厄介者の金氏に決定的な影響を及ぼすことはほとんどできないということだ。

軍事力行使は論外である—すくなくとも現時点では—というのは、北朝鮮のミサイル攻撃が韓国に与え得る甚大な被害があるからだ。北朝鮮の唯一の同盟国である中国はこれまで北朝鮮に強力な圧力をかける選択をしていない。しかし、今年はじめ、米国は北朝鮮がマネーロンダリングと紙幣捏造をしていることを理由にマカオ銀行が北朝鮮と取引することをやめさせ、北朝鮮に圧力をかけることに成功した。

理性的な見かたからするならば、ミサイル実験は米国の金融的な圧力に対するリベンジの域を出ていないのかも知れない(7月4日の米独立記念日とほとんど同時のスペースシャトル発射というタイミングに合わせたミサイル実験は米国へのダブルパンチのようにさえ思われる)。

実験が北朝鮮の強力で自尊心の強い軍部—その支持なしに金氏の存続はあり得ない —を喜ばせることは疑いようもない。そして、さらには、実験は混乱と警戒を撒き散らすことによって金氏に利益を与え、彼の敵たちをたじろがさせている。

実験はまた、世界にはほとんどなす術のないことも裏書している。昨日のショックウェーブが広がると、日本は「制裁」の音頭とりを始めた。制裁の内容は北朝鮮の官僚の訪日禁止と貨客船の6ヶ月入港禁止である。しかし、この貨客船は帰国する修学旅行生を乗せて停泊していることが判明し、結局、入港許可になった。
 
これからの数日間、小泉政権は東京から平壌への銀行送金を停止させる措置をとるかも知れないが、送金は間接的なルートで可能になるだけの話である。米国は北朝鮮との商取引禁止措置に踏み切るかも知れないが、この措置には限界がある。何年も前に経済が破綻した国に経済的制裁を加えるのは容易なことではないからだ。
 
出入港禁止などのような付帯的措置に対しては中国が確実に反対するだろう。国連安保理大使たちがこれからの数日間この問題を討議するだろうが、中国の態度がカギとなるだろう。しかし、北朝鮮のサイズの小ささ、極端な隔離、経済危機の深刻さを考えるならば、選択肢がほとんどないことは驚くほどである。

おそらく、このことは昨日のミサイル実験が惹き起こしたパニックを説明してくれるかも知れない—それは、実験自体が脅威だということよりも、誰にもほとんど何をする手立てもないということだ。

2006/07/10

梅干し漬け&ご飯作り&お掃除の瞑想

毎年6月末になると、我が家の庭にある古い梅の木がたわわに梅の実をつけます。落ちた実を拾って梅干しを漬けるのですが、この頃は(いつもかな)とても忙しい。田植え、麦刈り、大豆まきが一度にやってくるのです。

911事件以降、私はこれまでの環境活動に加えて、平和活動やその関連の講演や執筆が激増しました。毎日の家事と育児に加えて、今年はカナダでの平和省会議への参加もあり、さらに田植えや衣替え、虫干し、梅干し作りなどが重なり、休息して体をいたわる時間がなかなかとれません。

それならば、日常のことを瞑想にしよう、というのを実践しています。これがなかなかいいのです。

毎日の食事の支度で、お米を研いだり、野菜を洗ったり、切ったりするときは、心を鎮めてそのことに集中します。雑念が沸いてくるときは、ただただ家族や友人の健康や幸せ、世界中のご飯を食べられない人のことなどを思います。「この食べ物がエネルギーとなって、健康が保たれ、地球のお役に立ちますように」という祈りを込めて、ご飯を作ります。

ご飯をたべるときは、食べ物に感謝。「人参さん(大根さん)ありがとう」「お米さんありがとう」と心の中でありがとうといいながら食べると、ゆっくり噛む事ができます。食べ物はみんないのちで、生きていたものです。そのいのちをいただいて、私が生きていられるのですから、何度ありがとうと言っても足りないぐらいです。

お掃除は掃除機じゃなくて、ほうきとちりとりと雑巾で。反復運動は瞑想にすごくいいです。その仕事をやっつけよう(以前は家事は急いで「やっつけて」いました)というのではなく、そのこと一点に集中して、呼吸を見つめながら掃除をします。洗濯物をたたむのも、干すのも、そうします。

今年の梅干し漬けもそうでした。カナダでの第2回国際平和省会議(6月18ー24日)に参加した直前も、直後も講演が続いており、カナダでは朝から晩まで会議で、夜中は原稿を書いていましたから、殆ど睡眠がとれません。そういうときは心身のバランスがくずれて、判断力や言動もバランスを欠いたものになりがちです。

カナダから戻ってすぐに、庭いっぱいに落ちている梅を丁寧に拾いました。子どもたちも手伝ってくれました。梅干しは我が家の常備薬で、家族の殆どの病気はこの梅干しのお陰で治っていると言ってもいいぐらい大切なものです。我が家は客人が多いので、その人たちの健康にもつながります。

梅を拾い、丁寧にあらって、20%の自然塩をまぶしながら、大きなカメに漬け込みます。ひとつひとつ、この梅干しを食べた人が元気になることをイメージしながら。

1週間もすると赤じそが出始めるのですが、忙しくて本漬け(赤じそと梅を交互に漬け込む)ができませんでした。そこで昨日は我が家に集っていた平和省プロジェクト・JUMPのメンバーに頼んで、休憩時間に一緒に赤じそを摘んでもらいました。

会議が終わってみんなが帰った夜、赤じその葉を一枚一枚茎からとって洗い、塩で揉んで2回灰汁抜きをし、それから梅をざるにあげて、赤しそを広げて梅と交互に漬け込みました。6歳の娘がおもしろがって手伝ってくれました。重しは少し軽くして、梅酢で梅がひたひたに隠れるぐらいにします。

これで、あとは土用のお天気のときに、三日三晩天日干しと夜干しをしたら、来年の梅干しができあがり。我が家には2年もの、3年ものの梅干しがあります。古くなるほど、まろやかな味になります。お味噌もそうです。今使っているのは3年前に作ったものです。今年は大量に大豆の種を蒔きました(この様子はグリーンピースが取材に来てくれた)ので、もしうまく実れば、冬に味噌を仕込みます。

さて、昨日のJUMP有志9人(9は縁起がいい!『マガジン9条』なんてのもある)の話し合いで、来年の国際平和省会議の日程を選んでみました。9月15ー19日で鴨川市内の施設(複数ある)をあたってみようと決まり、5日間のサミットを鴨川でやること、9月20日に東京で記者会見と院内集会をやること、21日の国連平和デーに広島で平和省シンポジウムをやること、などをグローバルアライアンス(平和省運動をやっている世界各国の連合体)に提案しよう、ということになりました。

来週月曜日、7月17日には、午後1時半からカナダの第2回国際平和省会議の報告会をやります。「平和省」に興味をもってくれた人はぜひ、キャンパスイノベーションセンターの5階にいらしてくださいね。私の報告は最初の1時間ぐらい。後半はこれから平和省プロジェクトをどうやって進めていくか、ワークショップをしながらみんなで作り上げる時間になりますので、お楽しみに。

やっぱり防衛省より平和省のほうがいい。武力を使わなくても紛争を解決する方法がすでにあり、成功しているから。そのことにスポットライトを当てたいです。

2006/07/06

テポドンに騙されないように!

911事件にまんまと騙されたみなさん(私もそのひとりだ!)、テポドン騒動にだまされないようにお願いします。

報道がへんだよー、なんか気持ち悪いゾー。誰かが戦争を準備しているぞ、軍産複合体がウハウハしているぞ、改憲派がほくそ笑んでるぞー。この北朝鮮ミサイル騒ぎで、日米同盟がどうなっていくか、お金がどう動くか、しっかり観ていましょう。

ヘンリーさんの「安倍晋三と金正日と文鮮明の魔のトライアングル」って、するどい!ビン・ラディンとブッシュ家が仲良しのように、表では敵を演じながら、実はお互い助け合って、それぞれの利益を得ている、ということは国際政治の社会ではよくあること。戦争屋さんは敵がいないと困るものね。改憲派だって敵や脅威がなければ困る。敵は大事にしないとねー(武器が売れないし、軍隊が無意味になっていく)。

北朝鮮のテポドン騒動について、もっとも冷静に語ってくれていた高木善之さんのことばを、ヘンリー・オーツさんのブログで発見!
http://henrryd6.blog24.fc2.com/blog-entry-121.html
ヘンリー・オーツさんは声もすてきんですよ(ポッドキャストや歌も聞いてください)。

以下に、引用します。
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http://www.chikyumura.org/blog/index.php?no=r22

一国の軍事訓練に対して、世界が騒ぎますか。一国の軍事訓練はその国の主権であり他の国は干渉できません。ミサイルを持っている国は発射実験をします。日本も太平洋上で発射実験をしています。アメリカも太平洋上で発射実験をしています。日米合同の海洋上での軍事訓練もしています。

今回の北朝鮮のミサイル発射実験は、そんなに異例で危険でいけないことでしょうか。発射のコースを見れば明らかですが、日本に向けて発射したわけでもありません。明らかに軍事訓練(発射実験)の範囲内です。

むしろ、大騒ぎすることで、危機感、不安を作り出そうとする意図が感じられます。経済制裁をすることで、国際的緊張を高め、危機感や不安を煽り、日米軍事同盟を強化したり、軍備費の大幅アップしたり、憲法改正(改悪)への傾斜の方が心配です。

過去の大きな戦争の影には、必ず、意図的な情報操作がありました。政治問題、国際問題は、報道に依存してしまいますが、次の視点を忘れないことが大切です。
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つづきは、高木さんのブログで読んでください。さすが高木さんですね。
大急ぎ、これだけは伝えておかなくっちゃ、と思って。

明日はいよいよ7/7平和への結集です。一橋の教育会館の3階ホールで6時半から。私は一部のシンポジウムの司会です。神田香織さんの講談も楽しみ!くわしくは:
http://kaze.fm

教育会館がいっぱいになるといいけれど(あそこは確か1000人弱だった)。私が東京母親大会でお話させていただいたときは、元気なお母さんたちでいっぱいで熱気ムンムン。本が足らなくなって、合同出版の方に4回も取りにいってもらったことを思い出しました(出版社が近くてよかった!)。

2006/07/03

♪ 自由は土佐の山間より ♪ - 15分28秒 - 3.6MB

PodCast GIF

自由民権運動のふるさと高知に初めてやってきました。第52回高知母親大会で講演をするためです。

私の講演「平和のためにわたしにできること」を聞いてくださった人は300名ぐらいでしたでしょうか。すごく反応の良い聴衆で、「えー」とか「うっそー」とか講演中に声があがります。

こちらもついつい調子にのって(のせられて)、いつもの早口「江戸弁」でアメリカの外交政策の本質や日米同盟の意味、日本がどこに向っているか、そして私たちに平和のために何ができるか、などについてしゃべりました。

驚いたのが講演終了後の書籍販売。いつも母親大会では本が足りなくなるので、今日はこれでもか、というぐらいたっぷり本を送っておきました。ところが『戦争中毒』は、それでもまだ足りませんでした。他の本も売り切れが続出。売り上げが30万円以上。これは新記録です!

各地の母親運動の報告も聞きましたが、サッカー中の落雷事故で息子さんが重い障害を背負うようになってしまったというお母さんの話には涙がとまりませんでした。現在、裁判を戦っています(7月18日に高裁で)。

急に体が動かなくなってしまい、生きる意味を見失っていた息子が、現在26歳になり、動かない手でコンピュータに向うようになったことを、涙ながらに報告してくれました。大人は子どものいのちを守る責任があります。サッカー中の信じられない事故でこのような悲劇が訪れることがあるのですね。

いつも、講演する先々で「こんな話をしていのちの危険はありませんか?」と聞かれますが、どこで何をしていても危険はあります。生きているかぎり、みんなに知らせたいことがある限り、私は話し続けるし、書き続けます。

高知へは飛行機で入り、市内のホテルへはバスで、そして会場の高知大学へは路面電車で移動しました。路面電車のある町は好きです。そして、ここはお魚がとびきりおいしい。高知市内の中央では朝市がやっていて、おいしそうな野菜がずらり。なんか住みやすそう。これで温泉があるなら、最高!(あるらしい。今回は時間がなくて行けなかったけれど)。

私は旅が好き。新しい町にいくと、まずチェックするのが八百屋と魚屋と不動産屋。前者2つは毎日の暮らしに必要なもの(なければスーパーをチェックするけど、あれば八百屋と魚屋がいい)で、後者はその町の相場を知るのに役立つものです。アルバイトの張り紙などもチェックします。そしてここに暮らしたらどうなるか・・・・などと空想して楽しみます。

高知は「○」。とても気に入りました。ここは暖かくで、のんびりとおおらかで、食べ物がおいしくて、路面電車があって、ポイント高いです。

Grassroots House JPG

明日は平和資料館「草の家」を訪ねます。金英丸(キム・ヨンファン)さんが私の講演会の前にやってきて、平和資料館のことを教えてくれました。ここでは『戦争中毒』や『テロリストは誰?』を大量に仕入れて、販売してくれたそうです。グローバルピースキャンペーンのサポーターにこうして直に出会えるのはうれしいですね。

旅の一番のごちそうは、なんといっても、ステキな人との出会いです。
人生のごちそうも、同じですね。人生は旅のようなもの。

講演前にシンガーソングライター(で本業は先生)の原佳一郎さんが歌ってくれた『知覧』も心に沁みました。イラクで毎日殺されている人々や、毎日食べ物やきれいな水がなくていのちを落としている4万人もの子どもたちのことを思いました。

  まだあけやらぬ 知覧の空
  静まりかえった 大地
  片道だけの 燃料載せた
  戦闘機が翼 振るわせた
  何も考える 事はない
  心も体も 機械の一部になっていく

(リフレイン)
  多くの人が死んでいったなんて
  いわないでほしい
  僕には僕の名前があり そして
  短いけれど 僕の 大切な 大切な 歴史がある

  僕の小さな 命 
  まるで芥子粒の ような
  誰が笑って くれる
  誰が泣いて くれる
  青い海と 白い雲
  波間に浮かぶ 緑の小さな島

(リフレイン)
ーーーーー

私は泣きました。でも知覧から飛び立ったあなたはもどってきません。