カナダのビクトリアで行われている第2回国際平和省会議(ピープルズサミット)にきています。昨日(6月20日)までの二日間は、紛争解決や非暴力コミュニケーションのトレーニングがあり、19カ国45名が参加しました。今回の参加国は、カナダ、イスラエル、パレスチナ、ウガンダ、リベリア、ネパール、インド、フィリピン、ソロモン諸島、アメリカ、コスタリカ、イギリス、日本、オーストラリア、ニュージーランド、イタリア、スペイン、オランダ、ルーマニア。前回が11カ国でしたから、確実に増えています。
しかし、招待した第三世界の国々でアフリカ諸国の3カ国はビザが降りなかったために、来ることができませんでした(飛行機の故障で遅れたリベリア代表はサミット終了後にやっとビクトリアに到着)。まだまだ自由な移動や発言が許されない場所がこの地球上には存在していることを間近にかいま見て、心が痛みます。
非暴力コミュニケーション(NVC)のトレーナーはイスラエルとアメリカの二重国籍を持つミキさんという女性でした。彼女のファシリテーションも素晴らしく、ぜひこのトレーニングを日本でも行いたいと思いました。言葉の中から暴力性を取り除くこの訓練は、私にとってとても役立つことになりそうです。今回はワークショップの中でほんのさわりをやっただけですが、これまで学んだジョアンナ・メイシーの絶望のワークや全生命のワークにちょと似ています。ミキさんがジョアンナと友だちであることを知って、うれしかった。
初日は歌で始まりました。歌を歌うということは、自分自身の体と声を感じ、今・ここに100%生きることの表現であると同時に、声を合わせるということは、相手の声を聞く、ということの練習です。音をあわせられない(日本語では音痴といいますね)人というのは、よく聞いてない人だそうです。まず相手の声をよく聞くこと。自分の出す音がわからないときは、みんなの声に自分の声を小さい声で合わせ、そこにハーモニーが生まれるか、注意します。音が合えば素敵ですし、ハーモニーができれば、もっと美しい体験をします。
「聞くこと」「ハーモニーを生み出すこと」。これが平和の基本だ、ということで、とても象徴的な導入になりました。19カ国の初めて出会う集団が、たちまち美しいハーモニーを生み出した瞬間には、涙がでそうなほど感動しました。歌の指導はシバーンというカナダ人女性。ビクトリアでコーラスの指導をしています。
それからトランセンのカイさんのファシリで簡単な自己紹介のあとに、なぜそれぞれがここに来たのか、平和省の仕事は何か、などをグループわけでワークしました。
二日目も歌で始まり、それから平和省のそれぞれの仕事を9つのグループにわけ、自分がやりたい仕事のテーブルで、実際に仕事をしたかのように、グループで仕事をしました。わたしは国レベル(省庁や議員、議会など)のロビイングのグループに入りました。
最後にはグループごとに発表をしたのですが、それぞれのグループ発表では、歌あり、劇あり、踊りありで、とても創造的なものでした。平和を創る活動は、大変なことでありますが、とても創造的に進める工夫が大切です。それが戦争や紛争の過酷な現実に押しつぶされそうになるのを、助けてくれます。
創造性。生きることの源ですね。私達がコーラスの練習をしているのをポッドキャストにアップしましたので、聞いてみてください。最初は音が合っていないのですが、だんだん合ってくるのがわかります。もちろん、私達は歌のグループではありませんから、歌が苦手な人もたくさんいます。それでもここまでできるのは、ステキです。
今日はいよいよ本会議が始まります。日本からは、佐々木良雄さん、中川英明さん、原義和さん、小川あきらさん(富山県/元県議会議員)、森川裕子さん(通訳)、早川しげ子さんが参加しています。どんな展開か楽しみです。英語が得意ではない人もいるので、いろいろ大変でもありますが、世界の紛争解決のために実際かかわっている人たちと出会える喜びは大きいです。
http://www.worldpeaceforum.ca/
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