2005/11/29

映画祭とシンポジウムが無事終了

11月26日の東京平和映画祭for YOUTHと27日のスピリチュアリティと平和のシンポジウムが無事終了しました。26日の映画祭はキャパ300に対してスタッフ含めて200名強の参加で、もう少し参加者が多ければよかった、という点がちょっと残念でしたが、内容はとてもよかったと思います。マガジン9条の吉田さんが取材に来てくれて、こんな感想をくれました。

『マガジン9条』の吉田です。
映画祭、とてもとても面白かったです!! 
きくちさんのフィルムメドレーは、限られた時間で非常にわかりやすく、かつ大変勉強になりましたし、また衝撃も受けました。

それに、単に映画を楽しむだけに終わらず、トークや、最後の『107+1 天国はつくるもの』を通して、「自分にも具体的に何か一歩が踏み出せる」という気持ちに、参加者がなれるプログラムになっていたのも、すばらしいと思いました。本当に感謝です。そして、本当にお疲れさまでした。

12/16の勉強会に参加させていただいて、さらに平和省のことを学んだ上で、原稿をまとめさせていただこうと思っています。平和省のことを、ひとりでも多くの方により詳しく知っていただきたいんです。
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やったー。マガジン9条が、平和省の勉強会に来てくれる!平和省運動は憲法9条を日本で実践し、同時に世界に広げるためにやっている具体的な行動のひとつなんです。9条は日本だけがもっていても仕方ないですからね。一番の目標は、戦争ばかりしているアメリカに平和省を創ること。そして実際、平和省運動はアメリカで一番進んでいます。希望ですよね、これって。
前にも書いたかな?平和省の勉強会は12月16日(金)午後6時半から、JR田町のキャンパスイノベーションセンター5階で行います。東工大の建物で駅の港南口を出て、右側の階段を降りたら、1分(30秒かな?)です。

12月17−18日の平和省合宿はあと3名空きがあります。午後1時、JR安房鴨川駅集合になります。希望者はお早めにDMでお知らせください。

スピリチュアルティと平和のシンポジウムの方は、キャパ200人に対して220名近くが参加して大盛況、大成功に終わりました。とてもいい集まりでしたよ。山川亜希子さんが報告をメルマガに書いてくれたので、ちょっと紹介します。

  紘矢・亜希子の自由気ままに(2005年 11月28日)より引用:
そして昨日は、スピリチュアリティと平和のシンポジウムがありました。千葉大の小林先生が音頭を取って開かれた画期的な集りでした。私は音のセミナーに来てくださった高畠桂さんが繋いで下さって、パネラーの一人になりました。

どのような集りかもわからず、大学の先生や星川淳さんなど、知的な(理論武装のできたという意味です)方達も参加される集りに、
私のように本を読むのが苦手、理論的な話も苦手、という人間が参加するのはかなり勇気が必要でした。でも、最近は新しいことに積
極的に挑戦したい、という気持ちが強くなっているので、すぐにおひきうけしました。

朝、11時に打ち合わせに会場まで行きました。打ち合わせの初めに自己紹介する時、私はどきどきして声も小さくて、なんだか情け
ない感じでした。18年くらい前から知り合いのきくちゆみさんがいかにも堂々としているのが、まぶしく見えました。でも、みなさ
んのプロフィールを見ると、どうも私が最年長なのです。これはおどおどしている時ではありません。

おいしいお弁当をいただいてから、シンポジウムが始まりました。直前に『チケットの売れ行きがよくない』と言うメールが主催者の
方から入っていたのですが、会場に行くとすでに沢山のお客様がいました。そして最終的には二百名以上の方が来てくださったそうで
す。私達のセミナーと違って、男性が半分くらいでした。平和活動を実際にしている人達が多いのでしょうか。

最初の研究者によるシンポジウムは、精神世界や宗教の研究者の話を余り聞いたことがない私には、なかなか興味深かったです。パネ
ラーは男性ばかりでした。各宗教を代表してと言う人選が面白いと思いました。でも、大学の先生と私が同じシンポジウムに参加する
なんて、まさに画期的です。

私は第二部に参加しました。「スピリチュアリティな生活を実践している人たち」の一人です。作家の星川淳さん、映画、『ホピの予言』の辰巳玲子さん、沖縄の聖地巡礼をなさっている比嘉良丸さん、それに私の四名でした。それぞれに自分がやっていること、思っていることを15分間で話しました。打ち合わせの時におどおどしていた自分がどのように話せるのか、私は自分で興味がありました。

まず、『私はパネラーの中で最年長です』と言う話から始めると、びっくりするほど、エネルギーがわいてきました。戦争の話から始ま
って、15分間、いつもよりももっと力のこもった話をすることができました。その後の短いスピーチでも、その時々に自分が言いた
いことを誰にも遠慮せずに言うことができました。会場の雰囲気のせいだったのかもしれません。

第3部は平和活動を実際に行っている人達、特に若い人達の短いスピーチから始まりました。この第3部が何と言っても、シンポジウ
ムの圧巻でした。みんな楽しそうでエネルギーに溢れていて、実際に動いている人のすがすがしさと優しさと情熱が溢れていました。

その後はフロアを開放して、会場のみなさんによる二分間ずつのフリートークの時間になりました。みんなどんどん手を上げて、自分
の言いたいことを言ってゆきました。様々な言葉が発せられて行きましたが、私には、そこに集まった人達全体で、大きな真理の玉を
作り出している、みんなで真実を語りだしつむぎ出している、という感じがしました。全体でひとつ、という思いを深く感じました。

私は最後の瞑想を受け持たせていただきました。自分のいつものやり方で良いとすでにわかっていたので、とても気持ち良くできまし
た。ありがとうございました。

素晴らしいシンポジウムでした。今まで、お互いに横目でお互いを見ていているだけで話し合った事の無かった人達が、同じ場所に集
まって自分達の思いをそれぞれに語る、そんな集りだったのではないかと思います。そこにあるのは議論ではなくて、お互いの思いや
考えを述べあって、それが少し自分の考えとは違っていても、それをそのまま認める、理解する、受け入れるというエネルギーでした。
そしてお互いにそれぞれに言葉に触発されあったとも思います。

私はみんな、言葉は違ってもみんな、同じことを思っていると感じました。私にとってはスピリチュアルな自分を取り戻すことがその
まま平和運動です。この仕事を始める時の私達の目的は、21世紀までに愛と平和の世界を作る、ということでした。人々がそれぞれ
に宇宙の源と繋がること、スピリチュアルな存在である自分に気づくことによって、真の平和が作られて行くのです。

宇宙の源と繋がった時、私達は自分が何をするために生まれて来たのか、自分の運命は何か、自分の使命が何か、必ずわかってきます。
その使命は必ず愛と平和のためのものであり、しかも人によって何をするか、みんな違います。ただ、平和な人生を送ることが平和の
ために使命であることもあるし、戦乱のアフリカに行って子供達を救うことであるかもしれません。私達の場合は、外国の本を日本に
紹介するのが使命だったのです。

私が会場で感じたのはワンネスでした。思いもかけないほどに、楽しくて素敵な集りでした。シンポジウムを計画してくださった皆さ
んに本当に感謝しています。ここからまた、何が始まるか、楽しみです。
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山川さんのメルマガはこちらでも読めます。いろいろな発見があるメルマガで私も愛読しています。
http://blogs.yahoo.co.jp/yamakawa0001

2005/11/22

ケネディー暗殺から42年



をご覧下さい。このサイトからMarkさんにメールを送ると、他ではなかなか観られない貴重な映像へのリンクを教えてくれますので、ぜひやってみてください。

今日11月22日は、ケネディー大統領が暗殺されてから、42年目です。1963年11月22日にテキサス州のダラスでオープンカーに乗ってパレードしているときに銃弾に倒れた人気絶頂の大統領。誰がケネディーを暗殺したのか。私がまだ1歳のときのできごとですから、そのときのことは覚えていません。

「JFK」という映画を観たときに、アメリカって怖いなあ、と思ったけれど、その後も真相は謎のなま。公式発表では犯人はオズワルドの単独犯とされているけれど、現在これを信じている人はいません。ここにある映像を見ると、ケネディーを襲った銃弾は3発あり、それぞれ違う方向から飛んできていることがわかります。単独犯ではありえないわけですよ。

ケネディー暗殺にまつわる様々な極秘情報は2039年に明らかにされる、ということになっていますが、あと34年もあります!そのときまでに関わった人たちは、生きていないでしょうね。

アメリカという国は大統領を暗殺してもその真犯人がつかまらない国。
2001年9月11日の「同時多発テロ」だって、真実がアメリカ人すべてに明らかにされるのは、いったいいつになるのでしょうね。

The New Pearl Harbour

このサイトには私たちが翻訳した911 In Plane Siteも紹介されているし、この間ブログで紹介した「スーパーサイズミー」や、New Pearl Harbourという911の真相解明に迫った本もあり、なかなか鋭いラインアップですね。アメリカ人のお友達に教えてあげてください。

今日は11月26日の東京平和映画祭for YOUTHの当日のプログラムの入稿に追われていました。すばらしいものができあがりましたので、みなさん、お楽しみに!虎ノ門の発明会館で26日、お会いしましょう。

2005/11/13

東京平和映画祭 for YOUTH

11月26日、東京の発明会館で行われるの東京平和映画祭for YOUTHのラインアップはすごいです。
www.peacefilm.net
朝10時半から夜8時まで、3本の映画と6本のドキュメンタリーのダイジェストをお見せします。

1、ホピの予言 2004年版
2、東京原発 (これは、必見。『ホピの予言』と合わせてみると、深遠な意味が・・・)
3、ピースフィルムメドレー(私の解説で、米軍のアフガニスタン空爆極秘映像、戦争中毒とアメリカの反戦デモ、テロリストは誰?、911ボーイングを捜せ、ファルージャの証言、9NINE 憲法9条は証言する、からダイジェストをお届けします)
4、天国はつくるもの(これを見たら勇気百倍。私もあなたもできることがある!)

チケットは「ぴあ」でも買えますが、私にDMを下されば送ります(チケットと郵便振替用紙を同封します)。お得な前売券をお勧めします。料金は一般が2000円、学生が1000円(超安い!お見逃しなく)、当日はそれぞれ2500円、1300円です。
各チケットの枚数とご住所、電話番号をメールしてください。

2005/11/11

♪ もうひとりの被曝米兵:デニス・カインの場合 ♪ - 8分53秒 - 2.1MB

PodCast GIF

[Today’s Podcast is in English]
森田玄(私のパートナー)が今サンフランシスコにいっています。ジェラルドマシューに続いて、イラクで被曝した米兵や、劣化ウランの専門家に会っています。このポッドキャストは玄さんが湾岸戦争に参加した元米陸軍兵士のデニス・カインさんをインタビューしたもの。

カインさんは、他の多くの兵士と同じように、劣化ウランについて何も知識がないまま被曝し、体調をくずし、除隊しました。今は毎日どこかで自分の体験について話しながら、病気になった兵士たちが治療を受けられるよう、奔走しています。嫌がらせや、攻撃は日常茶飯事だそうです。でも、彼は行動をやめません。

湾岸戦争兵士70万人のおよそ半数が何らかの体調の不調を訴えており、その内29万人以上が障害申請を退役軍人局にしています。そして、すでに1万3千人以上が「原因不明の病気」で亡くなっています。

玄さんの「どうして具合が悪くなった兵士たちがもっと騒がないのか」という質問に対して、カインは「そうする前に死んじゃうのさ」と答えました。なんということなのでしょう。彼は日本にもやってきて証言をしたい、と言っていました。いつかお呼び出来たらいいですね。

話しは急に変わりますが、今日のごはんもまた、とてもおいしかった。一期一会の食材たちを心を込めて、(でもささっと)料理しました。ハーモニクスライフセンターで宿泊した方には、10品ぐらいのおいしい野菜料理をお出ししています。一泊2食で5千円です。最近は、シェフ(私)が忙しくなってしまったので、なかなか宿泊のお客様をお迎えできないのが、ちょっと残念。

ヒエのコロッケ(ヒエ、レンコン、人参、大根、ひじき、地粉、パン粉、塩、醤油、酒)
ひじきの白和え(豆腐、白ごま、レンコン、人参、大根、ひじき、塩、だし醤油)
間引き大根の炒め物(間引き大根丸ごと、ごま油、塩、こしょう)
春菊のポン酢和え
3分搗き米(新米)
お味噌汁(小松菜、わかめ、豆腐、自家製みそ)
納豆(ネギ、納豆)
梅干しと番茶

メインディッシュとサイドディッシュの両方にひじきがあるのは、前日のひじきの煮物を使い回したからです。同じものが続くのはつまらないですから、あまったお惣菜をまったく違うお惣菜に変身させて、次の日出します。煮物のひじきはあまり食べない子どもたちも、コロッケなら大喜び。ぱくぱく食べてくれました。春菊のポン酢和えも人気でしたね。野菜は畑からの採りたて。ありがたいですね。

2005/11/09

うちの子のおやつ

忙しい働くお母さん、こどものおやつ、どうしていますか?我が家では普通の市販のお菓子はあげません。保存料や着色料やアミノ酸などの添加物が入っていないものはないし、白砂糖の甘さも強烈。小さい体と脳にはとても危険だと思います。仕事を持つ身(しかも代役が利かない講演や原稿書き)の私としては、子どもに病気をされてはとても困るのです。なので、病気をしない体をつくる食べ物ばかり食べさせています。お陰で、今まで子どもの病気が原因で仕事を休んだことはありません。

でも、私の時間は限られている。ぱっとできて、おいしくて健康的なおやつを。今日もそれを作ったら、大喜びで、夕飯までの間、子どもたちはよく遊んでくれました。

それは、レンコンチップとサツマイモチップ。材料はレンコン、サツマイモ(家で採れたやつ)と油と塩。油は圧搾絞り(薬で溶かしたやばい油ではなく)の菜種油かごま油を。つくり方は、1ミリぐらいの薄切りにした野菜を、低温でからっとなるまで揚げるだけです。レンコンは淡いきつね色になるぐらいまで揚げたほうがおいしい。そして、自然塩をぱらぱら。油を火にかけている間に、材料を切って、揚げて、できるまで5分ぐらい。超簡単です。

そして、もちろん子どもの好きなじゃがいもでも、人参でも、かぼちゃでも、野菜チップスはおいしいです。揚げたあとは、必ず平らなバットにステンレスの油切り(足のついたあの道具、なんて呼ぶのか、呼び名を知らない。教えてね!)で、油を切ってくださいね。私の長年の料理経験では揚げ物の油切りに紙(クッキングペーパーなど)はNGです。熱が反射して、ぐにゃっとなってしまうから。上手に油を切って、パリッ、さくっ、を楽しんでくださいね。成功を祈ります。

あと、我が家の常備のおやつは、だし昆布と干しぶどう(オーガニック)とくるみ。これらは料理やパン作りによく使うので、キッチン棚にガラス瓶に入れて保存しています。そんな、かわいそう!と思いますか?だし昆布、しゃぶるとおいしいですよ。小さく切っておいてくださいね。

2005/11/05

♪ 劣化ウランに被曝した米兵の来日講演会のこと ♪ - 4分33秒 - 1.1MB

PodCast GIF

今日はポッドキャストを2回やりました。朝は浜金谷のフィッシュという海の見えるレストランから、森田玄をゲストに。そして、夜はアリレルダイナーという登戸のオーガニックレストランから、映画監督の鎌仲ひとみさんをゲストに。内容は濃いです。ぜひ聞いてください。今日は緊急の鎌仲ひとみさんのほうをまずアップします。

鎌仲さんは映画監督として活躍しているだけではなく、劣化ウランの被害を受けたイラクの子どもたちへの救援活動もされています。「劣化ウラン廃絶キャンペーン」はその多様な活動の一つで、あさって11月7日(月)夜、明治学院大学でイラク帰還米兵のマシューさんご夫妻のお話を聞く会があります。

彼らの愛娘のビクトリアちゃん(1歳4ヶ月)には右手の指が2本しかありませんでした。そのことと、マシューさんの体調不良はイラクでの従軍経験に関係があるのではないか、と尿検査をしたところ、劣化ウランが検出されました。

劣化ウラン廃絶をめざすCADU-JP(劣化ウラン廃絶キャンペーン)では、イラクの人々はもちろん、劣化ウランの危険性を何も知らされずに従軍し、被曝した米兵も同じ犠牲者とみて、情報提供などの支援をしていく予定です。

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11月7日午後3時、有楽町電気ビルの外国人記者クラブで記者会見をするジェラルド&ジャニス・マシュー夫妻(撮影:きくちゆみ)

イラクでの被曝は米兵に限らず、これから自衛隊員にも起こりうる問題です。明治学院大学は最寄り駅が白金台(他に高輪台、白金高輪も近い)。ひとりでも多くのみなさんに聞いていただきたいです。私も通訳として関わっています。

11月6日にも文京区民センターでも、劣化ウランの集会があり、マシューさんがごあいさつをします。私はアテンドと通訳としてこちらにも参加しています。核は、より幼いものほど大きな被害を与えます。大人より若者、若者より子ども、子どもより赤ちゃん、赤ちゃんより胎児、胎児より精子や卵子、という具合に。そして劣化ウランの主成分のウラン238の半減期は45億年という途方もない時間です。今すぐに対策に動かないと、大変なことになります。

未だ米国政府(日本政府も)は、劣化ウランによる健康被害はない、というのが公式見解です。早くこの悪魔の兵器の使用や製造が禁止されるよう、働きかけを続けていきたい(それには、大多数のアメリカ人が知るのが一番早い!)ですね。

11月8日にデイリーヨミウリ(読売新聞の英語版)がジェラルドマシューさん家族のことを記事にしました。
http://www.yomiuri.co.jp/dy/world/20051108TDY04005.htm

11月22日 Japan Times - DU vet: ‘My Days Are Numbered‘
http://www.japantimes.co.jp/cgi-bin/makeprfy.pl5?fl20051120x1.htm


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♪ プレイムゲートPlame Gate Scandal! ♪ - 11分55秒 - 2.8MB

PodCast GIF

「プレイムゲート」とは何でしょう?すぐに説明できる人は、米国情報通。「ゲート」というのは、「ウォーターゲート」事件のように米国政府のスキャンダルにつけられる呼び名。今や米国政府はこの問題でひっちゃかめっちゃか。ブッシュ大統領の人気も威信も地に落ちています。

答えを簡単に言うと、プレイムというのは、Valerie PlameというCIAエージェントの名前。彼女の夫が、Joseph Wilson. この名前は聞いたことがあるかもしれませんね。そう、米国の元ニジェール大使。

ことはイラク戦争直前。「イラクがアフリカのニジェールから極秘でウランを輸入していた」と示す文書がイラクの大量破壊兵器保有の証拠とされ、米国のイラク攻撃の決め手になったのを覚えていますか?結局、この文書は偽物であり、大量破壊兵器にいたっては、もう永久に見つからない、と米国政府自身があきらめています。

その文書が発表されたとき、「あれは偽物だ」と大騒ぎしたのが、ウィルソン大使。大使がマスコミに告発をし続けるので、窮地に立たされたホワイトハウスの誰かが、大使の妻の身元をバラして報復したわけです。CIAエージェントの身元は極秘なので、これは違法行為。そのことが今になって大問題になり、その責任者のひとりとして、チェイニー副大統領の首席補佐官のリビーが辞任。でもこれはトカゲの尻尾切りにすぎません。

これまで共和党政権の大スキャンダルは、ウォーターゲートやイラン・コントラゲートなどがあるけど、前者は大統領の辞任まで行き、後者はトカゲのしっぽを切るだけで、レーガンやブッシュパパは安泰だった。こんどはどういう結末になるのかしら。

この事件の最大のポイントは、ブッシュ大統領やチェイニー副大統領の漏洩や情報のねつ造への関与。部下が勝手にやったことなのか(なんてのはあり得ないと私は思う)、それとも彼らの命令に従っただけなのか。

とてもいい仕事をしているフィッツジェラルド判事に、エールを送ります。日本のメディアももっとわかりやすく報道してね。今の報道の仕方では、ことの重大さが伝わらない。これではっきりしたのは、イラク戦争はまったく理由なき戦争だったこと。「大量破壊兵器があるのだから、武力攻撃も仕方ない」とのたまったどこかの首相も、自分の判断ミスを恥じて、自衛隊を即時イラクから撤退させ、ご自身は辞任すべき、と私は思います。

日本の自衛隊を戦後はじめて、嘘で始められた戦争の戦地へ送ってしまった責任は重い。日本は中東やイスラム諸国とはいい関係だったのに、今やアメリカと同じ敵国にされてしまいました。これで米軍再編と改憲で自衛隊が米軍の手足として自由に動き始めたとき、私たちはテロに怯える日々を過ごすことになります。そんなのは、いや。別の道を必ず見つけよう。改憲を阻止し、平和省を創設、とかね。