2005/05/21

抗ガン剤で殺される

昨夜久しぶりにお会いした船瀬俊介さんから、彼の最新本のチラシをいただきました。『抗ガン剤て殺される』。まあ、なんと彼らしい過激なタイトル。まさに、そのものずばり。私は抗ガン剤が免疫力(生命力)を弱めてしまうことをよく知っています。ですから自分や自分の家族や親しい友達がガンになっても、抗ガン剤治療と放射線治療はすすめません。場合によっては手術はありかもしれないけれど、自分自身は可能な限り自然療法を試し、自然死を目指します。

この本は新聞もテレビも紹介してくれないそうです。なぜって、これは医学界のタブーだからです。抗ガン剤を含むガン治療はとても儲かりますから、これらが効かない、ましてや抗ガン剤がガン患者さんを殺している、なんてことは口が裂けてもいえないのです。

でも新潟大学医学部の安保徹教授は「みんな抗ガン剤で死んでいますよ、ガンで死ぬ前に。抗ガン剤を使うとリンパ球を下げるから、ガンが暴れだす。だからガンに対してもプラスになる(ガンは大喜び)。そうそう抗ガン剤というより、ガンの応援剤のようなもの。これからは消えるでしょう」(同書68ページ)と言い切っています。さらに放射線治療はもっと悪い、と続きます。こういうお医者さんがどんどん出てきているのは、うれしいです。

私も周りにも30代、40代でガンになり、小さい子どもを残して亡くなった方もいます。今や年間31万人がガンで死亡していて、これからは二人に一人はガンで死ぬ時代がやってくる、といわれています。考えてみれば当然です。私たちの周りは発癌物質がいっぱい。加工食品の殆どには添加物(化学物質)が入っています。これらは私たちの体が分解できないもので、生命力を落としてします。添加物の中には発癌性が疑われるものもあります。

私たちは無農薬で米と野菜をほぼ自給していますが、それでもここ鴨川だって農薬天国(?)です。きっと毎日微量の農薬を吸っているでしょう。息をしないわけにいきませんからね。その上、世界の7割のごみ焼却炉が集中し、狭い国土に52基も原発が稼動している日本列島のダイオキシン汚染と放射能汚染は群をぬいています。それでも長寿が保たれているのは、なんといっても日本の伝統的な食事のおかげでしょう。

ガンになっても元気に生き抜きたい方、ガンを治療中の方、ガンにかかった家族やお友達がいる方は、参考までに読んでみてはいかがでしょうか。クロネコブックで、送料無料で送ってくれます。『抗ガン剤で殺される』(花伝社)のご注文は0120-29-9625へ。1冊2500円プラス消費税です。

*私の直近の予定:今日21日は、これから大阪のたかつガーデンで3時から講演。明日22日、東京の文京シビックセンターで1時半から「ピースマニフェスト」をつくるシンポジウムに参加。前売り券(千円、当日1500円)が欲しい方は、DMください。辻元清美さんの講演が聞けますよ。yumik@fine.ocn.ne.jp
来週火曜日5月24日は、築地本願寺で午後2時から4時まで、映画の上映と講演会、25日は東京外国語大学(府中)で午後3時から講演と上映会があります。

近くの方で興味のある方はぜひいらしてくださいね。

2005/05/17

ロスでデニス・クシニッチと再会

もともとは私のパートナーが私用で一人で渡米するはずでした。が、偶然同じ時期にデニス・クシニッチがロサンゼルスに来ていることがわかり、私も一日前にチケットを購入して、急遽家族全員でロスへ飛びました。クシニッチは、ロス郊外のサンペドロにある市民グループからアプトン・シンクレア表現の自由賞(Upton Sinclair Freedom of ExpressionAward www.LivingNewspaper.org)を受賞し、その授与式に呼ばれていました。

『戦争中毒』の出版人であり『テロリストは誰?』の編集者でもあるフランク・ドリルが私のことを主催者に紹介してくれたおかげで、私はその式典でクシニッチを紹介する大役を仰せつかりました。

日本出発は5 月13日の金曜日。午後3時に発ち、同日朝にロス到着。フランクが空港まで迎えにきてくれました。夕飯は彼の家の新しいキッチンで私がイタリアン料理の腕を振るいました。

翌日はロス在住の日本人グループにミニ講演と上映(『テロリストは誰?』のダイジェスト版と『戦争中毒』のプレビュー)会をさせてもらいました。このご縁は冬の間我が家の留守番をしてくれていたアコちゃんがくれました。彼のお兄さんの村川博史さんがロス在住で、彼が友人に声をかけてくれたおかげで20数人の日本人と日系人の方々にお話ができました。
 
翌日は、朝早くアーリントン・ウエストを見にサンタモニカの海岸へ。これは米兵のイラクでの死者を弔うために平和のための退役軍人会が毎週日曜日に海岸で行っています。詳しくはここからArlington Westをクリックしてください。
www.addictedtowar.com
 
サンタモニカはロス一番の観光スポットのひとつ。海岸にずらりと十字架がならぶすぐ横にボードウォークがあり、日曜日は多くの人でごったがえします。ここに来る人は戦争に反対でも賛成でもみな立ち止まり、イラクでの米兵の死者数、名前、亡くなった年齢と場所、家族や友人からのメッセージを読み、まだ若すぎる死を迎えた兵士たちの写真をみて、多くの人が泣き始めます。そして、このメッセージにはっとするのです。
「もしイラク人の死者も弔らったなら、この海岸全体が墓標で埋め尽くされるだろう」

この模様をドキュメンタリー映画にした『アーリントン・ウエスト(Arlington West)』が、今ロスを中心に高校や大学などで上映され、米軍に志願しようとしていた若者たちに米政府とは別の角度の情報を提供するのに役立っています。この映画と全米各地に広がりつつあるアーリントン・ウエストのムーブメントについては、どこかに記事を書くつもりです。

午後はサンペドロの歴史あるワーナー劇場(www.warnergrand.org)で行われた「アプトン・シンクレア表現の自由賞(Upton Sinclair Freedom of Expression Award)」の会場へ。この賞は今から82年前に米国憲法の修正第1条項を劇場の前で音読して投獄された有名な作家アプトン・シンクレアにちなんで、表現の自由に貢献した人に毎年授与されているものです。

デニス・クシニッチのほか、著名な物理学者のカク・ミチオ(日系アメリカ人)も受賞しました。会場に着くと、物理学者でスターウォーズ計画に反対しているカク・ミチオ博士が講演をしていました。それからまもなくデニス・クシニッチが到着しました。私がそこにいることにたいそう驚いた彼は「会えてうれしい」といいながら、ハグしてくれました。

大勢がデニスを目当てにきていましたので、私は自分の用件(来日の打診)を早めに済ませ、彼の本のサイン会に参加し、それに続いて、クシニッチの講演と4人のパネルディスカッションを聞きました。

私はロスでカメラクルーを雇っていたので、クシニッチに日本の憲法改正の動きについて短いインタビューをしました。インタビューはここです

彼はきっぱりと「憲法9条は日本だけではなく平和を願う世界のすべての人の宝。日本が平和の文化を保つことができているのは憲法9条のおかげです。日本のみなさん、憲法9条を変えてはいけません。ましてや米国政府の圧力で変えるのはもってのほか。米国政府の一員としてはっきりいいましょう。米国政府は大きな間違いを犯しました。アメリカを攻撃してない国に先制攻撃をし、占領を続けています。イラク戦争と占領は違法です。米兵はすぐに撤退すべきです。」と話してくれました。このビデオは希望者にダビングして実費で差し上げます。
 
式典でクシニッチを紹介したときはドキドキでしたが、400人の聴衆から歓声があがり、しばしば話を中断しなくてはならないほどでした。終わってからたくさんの人が私に握手をもとめてきたので、驚きました。私は911事件以降、クシニッチに出会うまでにやってきたことを話し、クシニッチとの出会いがどれほど私に希望と勇気を与えてくれたかを話して、紹介に変えました。

メモを用意していったのですが(英語のブログにそのメモをアップしました)、暗くて見えなかったので、結局その場でアドリブで話しました。それがかえってよかったのかもしれません。
http://yumikikuchi.blogspot.com/2005/05/introducing-dennis-kucinich.html

帰国の前日にはフランクが友達を彼の家に呼んでパーティーをしてくれました。『戦争中毒』に出会い、アメリカの平和運動にかかわったおかげで、この国に新しい友達がたくさんできました。友達をいろいろな国につくるのが、平和を創る遠くて近い道かもしれません。

5月22日は、辻元清美さんの講演会とピースマニフェストを作るパネルディスカッションに天木直人さんと共に私も参加します。DMをくだされば前売りチケットをご用意できます。辻元さんの話はとてもおもしろく、ためになるので、今から楽しみ。
また、天木直人さんの発言には共感することが多いです。

天木直人の「メディアを創る」http://amaki.cc/bn/Fx.exe?Parm=ns0040!NSColumnT&Init=CALL&SYSKEY=0065
①私は澤地久枝ファン。澤地久枝は曽野綾子の対極にある女流作家。
②イラク自衛隊派遣違憲訴訟の判決下る
③核廃絶を願う被爆者たちのむなしい願い
④民主党(の一部)は自民党よりタカ派だ

日時:5月22日(日) 13時会場、13時半開演 18時半終了予定
会場:文京シビックホール 小ホール
参加費:前売り千円、当日1500円
懇親会参加費(出演者も参加します):3千円
主催:地球平和公共ネットワーク 担当:浅野(t・f:043-290-3028)
*21日中にDMをくれれば前売り券を受付に置いておきます。 
yumik@fine.ocn.ne.jp

2005/05/12

あしたからDennis Kucinichに会いにアメリカへ 

明日から米国の平和のリーダーで下院議員のデニス・クシニッチに会うために急遽渡米します(すぐ戻ります)。今年の夏、クシニッチ議員を日本に招聘するためです。その前に一度お会いして、本人の意向を確認し、打ち合わせてきます。

クシニッチ議員は米国政府の中に平和省の設立を提唱しています。日本では防衛庁を防衛省へ、という議論が持ち上がっていますが、私たちは平和省を創ったほうがいいと思っています。そこでクシニッチ議員の構想をもっと学びたいのです。

クシニッチ議員は、昨年の大統領選挙の予備選をケリー候補と最後まで戦った民主党の大統領候補者のひとり。イラク戦争に最後まで反対し、民主党議員126人の反対票をまとめた平和的リーダーです。米下院議員の数は435議席ですから、126と言う数は決して小さくありません。彼の政策については、ナチュラル・スピリット刊『デニス・クシニッチ アメリカに平和の大統領を』をご参照ください。

この本が欲しい方は、DMで住所を教えてくだされば、送料込みで1700円でお送りできます。 yumik@fine.ocn.ne.jp

日本では憲法9条を変えて、戦争のできる国にしようという動きが加速していますが、憲法というのは権力者が暴走しないよう、市民が歯止めをかけるためにあるものです。つまり市民が政権の座にあるものたちに守らせるのが憲法。逆に、政権についたものは、憲法に則って法律を作り、私たち国民に守らせます。法律と憲法が矛盾したときは、憲法が優先します。私たちがボーっとしているうちに、憲法がとどんどん守られなくなり、憲法違反と思われる法律もできています。

そんな中、地球平和公共ネットワークが市民版のピース・マニフェストを創ろう、と動き出しました。5月22日は辻元清美さんの講演会のあと、天木直人さん、小林正弥さん、千葉真さん、上村雄彦さん、そして私がパネルディスカッションをします。またとない機会なので、ぜひいらしてください(辻元清美さんの講演が東京で聞けるのは、うれしい!)。参加希望者は私にDMを下されば、前売り扱いで入れるようにいたします。参加者のみなさんとの対話の時間も1時間とっていますので、いろいろな意見の方に積極的に参加してほしいです。

日時:5月22日(日) 13時会場、13時半開演 18時半終了予定
会場:文京シビックホール 小ホール
参加費:前売り千円、当日1500円
懇親会参加費(出演者も参加します):3千円
主催:地球平和公共ネットワーク 担当:浅野(t・f:043-290-3028)
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私が最近の講演で話している「平和のためにできること」の中で、一番効果があると思うのが、銀行口座を変えることです。ろうきんを勧めてきましたが、他にもいい貯金先を研究してくれたのが、国際青年環境NGOのA SEED JAPAN。彼らは「口座を変えれば世界が変わる」といいます。
http://www.aseed.org/ecocho/campaign/index.html

つまり、戦争にお金が使われないように、あるいは環境が破壊されないように、上手に貯金をしようということです。3億円の貯金先を変えよう、とがんばっていますので、ぜひ参加してみてください。私も参加しました。

5月10日現在、1億3793万1728円(5月10日時点)がこのアクションに参加し、あと目標額まで、残り1億6207万8272円 だそうです。すごいですね。

【アクション参加者が選んだ金融機関】
http://www.aseed.org/ecocho/campaign/accounts.html

【3億円のエコ貯金アクション参加方法】
http://www.aseed.org/ecocho/campaign/

A Seed Japan Campaign GIF

【お問い合わせ・取材お申し込み】
 担当:木村真樹
 〒160-0022 東京都新宿区新宿5-4-23
 TEL:03-5366-7484  FAX:03-3341-6030
 E-mail: info@aseed.org
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小泉首相が靖国神社に参拝することをどう思いますか?戦争で亡くなった人を首相が弔うのはあたりまえ、という意見から、A級戦犯が祭られている以上、首相としては参拝すべきではない、という意見までいろいろあります。

私は「平和の基本は隣国と仲良くすること」と思っていますので、内心がどうであれ、隣人の気持ちを逆なでするのはやめたほうがいい(つまり、参拝しないほうがいい)という考えです。この件で、非戦つうしんの発行人の毛利正道さんがネット署名を始めたので、紹介させていただきます。

「靖国参拝取りやめ署名」
http://www1.ocn.ne.jp/~mourima/05.4yasukuni.html

2005/05/04

「2007年7月15日、日本国憲法は死にます」?え、うそ!

5月3日、とある東京の集まりで「厭戦庶民の会」の人たちとご一緒しました。そのとき、彼らが開口一番に言った言葉が、このページのタイトル、「2007年7月15日、日本国憲法は死にます」でした。そして、彼らは2007年7月に予想される憲法改正のための国民投票の模擬投票を体験させてくれました。ちなみに、2007年7月15日は次の参議院選挙が行われる日です。

いやあ、これはおもしろい(恐ろしい)。私もあなたも、ごく普通の良識的な人や平和派・環境派は、まちがいなく「改憲賛成」になってしまうように国民投票が工夫されて(仕組まれて)いました。さすが、彼ら(改憲派)は賢い!!なんて感心している場合じゃありません。

えー!まっさかー!と思う方は、「厭戦庶民の会」のHPを検索して「毒まんじゅう」を読んでみてください。URLはあるのだけど、私が打ち込んでも、どうしてもそこには飛べないのです・・。へんだなあ。
http://www1.odn.ne.jp/ensenshomin/

改憲したい人たちの最大の狙いは憲法第9条の2項です。それ以外はどうでもいい(おいしいエサとして、まかれているものもあります)。そのために今回は軽微な改憲をしておきます。そのときに、しっかり入れておくのが、憲法改正手続きを簡単にする(国民投票なしで改憲できるようにする)ことです。今は、国会議員の3分の2、それから国民の過半数が賛成しなければ改憲ができません。でも、今度の改正案が通ると、国会議員の(出席議員の)3分の2の同意だけで改憲できるようになります。

だから、最初はたとえば抵抗の多い9条は守っておいて、環境権や大量破壊兵器の禁止など、おいしい(私たちが食べやすい)条項を加えておいて、続いて次の改憲のときに、憲法9条を変えてしまうこともできます。どこかの官房長官が言っていたじゃないですか、「改憲グセをつけなくちゃいけない」と。本音は注意していると見えてくるものです。

食べやすくておいしい「毒まんじゅう」がこの憲法改正案。2007年7月までに、日本人の過半数に(え、これって5千万人?)この模擬投票を体験してもらわなくては、と思いました。これを実現するための何かいいアイデアがあったら、厭戦庶民の会にどうぞ。これから私が講演するところでは、どんどん広げていくつもりです。
ensenhatewar@hello.odn.ne.jp

この国民投票なら、このままいったら殆どの日本人(平和派の人でも)は、いくつかの条項には○をつけて、改憲賛成票に数えられてしまうでしょうね。良心的な人ほど、だまされるでしょう。大変だあ。いや、大変だなんて言っている場合じゃない。広げなくっちゃ。これを読んだあなたから、ぜひ友達に伝え始めてくださいね。

2005/05/01

つながるいのち

今日、ダニエル・ダービー(チェロキー・Stone Sitting)が帰国しました。彼が教えてくれた聖なる輪(まさに、つながるいのち、です)のワークショップはすばらしいものでした。が、今日は5月15日に大阪で行われるイベントのことを。(聖なる輪“Medicine Wheel”については、近いうちに書きます)

ここ鴨川の山の中の暮らしで毎日気づかされるのは、いのちのつながり、いのちの循環です。たとえば我が家には上水道も下水道もきていません。山の沢水をそのままひいて飲み、排水はそのまま田畑へ流れます。だから自然分解しないものは、決して流すことができません。流してしまったら自分自身や子どもたちやここにやってくる友人たちがそれを食することになるからです。

決して高い山ではないけれど、雑木林が若干残っているおかげで、きれいな水が湧いています。森、鳥たち、虫たち、岩、沢水、太陽、雨、竹林、などなどこの家の周りのあらゆるものが、私たちのいのちを支えてくれています。

私の魂の姉である大阪「若松」の堀越由美子さんが「つながるいのち」というすばらしいイベントを企画しています。パネリストの顔ぶれを見てください。なんて贅沢な企画なんでしょう。大阪近辺の方も遠方の方も、5月15日は「つながるいのち」へGO!
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つながるいのち「子育ち大人育て」
日程/2005年5月15日(日曜日)
時間/午後1:00開演(12:30分開場)
会場/KOKO PLAZA
   青少年文化創造ステーション 
   新大阪駅東口より徒歩5分 ?06-6370-5421

第一部
講演とパネルトーク 1:00~3:30
真弓 定夫(真弓小児科医院院長)東京・武蔵野
森田 ゆり(エンパワメントセンター主宰)兵庫県・宝塚
和田 重宏(NPO法人子どもと生活文化協会会長)神奈川・小田原

第二部
舞台表現 4:00~5:30
子どもたちによる能(NPO法人こどもと生活文化協会ー正之助クラスの子どもたち数十名を神奈川から招きます)
パーカッション(タムタム)

総合司会 山川 建夫

主催 つながるいのち実行委員会

こども能 大阪公演にむけて
重要無形文化財総合認定保持者 大倉正之助

日本文化を見直そうと口で言うは簡単だが、失ってしまった自然環境を取り戻すのと同じく大変なことである。立居振舞、一挙手一投足、頭のてっぺんから手足の先まで全神経をフルに活かして能の稽古に挑む子ども達。以前には日本の生活文化の中にあった当然の事すら今日では皆無だ。是非この子ども達の一生懸命な取り組みを我々大人達が温かく見守り、今は無くしてしまった文化的環境に成り代わって支えていき、そして人々の生活環境の中に文化が空気や水の如くあり、それらが自然に身につくような世界を後の世に継承していきましょう。

■大倉正之助■ 能楽囃子大倉流大鼓 重要無形文化財総合認定保持者
大倉流15世宗家故大倉長十郎の長男として生まれ、幼少より大鼓・小鼓の厳しい稽古を受ける。過去類を見ない「大鼓ソリスト」として新たな分野を確立 し、至難の技とされる素手打ちにこだわる。様々な国のアーティストとのライブパフォーマンス活動、また世界各国の式典やイベントで演奏を披露。CMや ラジオ、国内外のTV、雑誌・新聞等で広く紹介されている。致知出版より著書「鼓動」、ユニバーサルミュージックよりCD「飛天」が発売されている。

料金
前売:(大人)5000円/(大・高生)3000円/(中学生以下)2000円
当日:(大人)5500円/(大・高生)3500円/(中学生以下)2500円
お問合せ・チケットの御予約は
MOMO(モモ)Tel:06-6337-8330(10時~17時)FAX:06-6337-8331
      MAIL : momo-noie@nifty.com
若松    Fax:06-6252-8180 MAIL : kgnpx880@ybb.ne.jp
お電話・ファックスにてご予約確認の上、郵便局にて御送金下さい。
口座番号:00940-9-167620 加入者名:つながるいのち

KOKO PLAZA青少年文化創造ステーション 
〒533-0033 大阪市東淀川区東中島1-13-13 ?06-6370-5421
JR京都線(東海道本線)「新大阪駅」下車、東口(南側)階段を降りて南東へ約
300m・徒歩5分/地下鉄御堂筋線「新大阪駅」下車、中改札より東へ徒歩5分

保育をご要望の方はご相談下さい

<当日ボランティア・チケット普及のお手伝い募集>
文化活動「つながるいのち・こども基金」のサポーターになって下さい。
賛同一口 10,000円当日ボランティア・チケット普及のお手伝い募集

=今、世代をこえてつながるとき・・・・未来への風を送ろう=

「子どもたちが生きやすい世は、誰にとっても生きやすい」
こんなあたりまえでシンプルなはずのことを、毎日自問自答せずにはおれないほ
ど、子ども周辺に辛いニュースの多い昨今です。

このまま進めばどうなるのでしょう?

大阪はミナミの心斎橋に気がつけば半世紀以上暮らしながら、家業の料理人も兼任しつつ、子どもの世界にかかわりを持つこと約30年。「大人が変われば子どもはもっとはばたける!」と切に思います。この生きにくい世の現実を直視するには、少しの勇気が必要ですが、一歩ふみ出して生活を見直し、元気に生きる原動力を得るためにちょっと異色な集いを企画しました。

薬も注射もしない、たぐいまれなき小児科医の真弓定夫先生、子どもと女性への暴力防止のために縦横無尽な活動を続ける森田ゆりさん、そして元気な子どものパーカッショニストたちの出演が、いの一番に決まりました。そこへお能の大正之助さんの尽力によって、長年体験教育を実践されている和田重宏先生と、塾生たちによる「こども能」まで加わってくださることになり、さらにフリーアナウンサーの山川建夫さんが総合司会を引き受けてくださるという、追い風にあおられ、実にぜいたくなメンバーがそろいました。

当日は、五感六感総動員の知・感・動の一日になることを期待してやみません。

第一部では、それぞれ数十年間に渡り、子どものいのちとじかに向き合い、警鐘を鳴らし続けてこられた先生方から、戦後60年の今日、様々な要因が複雑に絡み合い多発する諸問題を検証し、各々方の真撃な取り組みの実際をうかがいます。絶望的状況をはね返し、進むべき道のあることをあきらめずに見つけるために子どもたちの笑顔を見ることが大好きな講師たちが熱く語り合います。

第二部では、たくさんの子どもたちと、後見役の大人たちが出演してくれます。子どもたち自身が本来持つちからは偉大です。大人たちの思い込みや価値観さえ、いともたやすく変えてしまうほどの『こども力』とでも呼ぶのでしょうか。大人たちが忘れがちな”一生懸命全力でがっぷり取り組むことが、メチャクチャ楽しい!”という、純そのものの姿を見せてくれることでしょう。そして、子どもたちにたっぷり見習いましょう。乞うご期待です。

大人も子どもも、はつらつと生きるちからを見つめ、よみがえらせ、実生活に役立つ一助になれば幸いです。そんな願いをこめて「子育ち大人育て」をフレーズにしました。共に創り合う場に、さそい合わせてお出かけください。

 戦後60年目の春の日に  つながるいのち 総合プロデューサー 
            ほりこしゆみこ(親子関係・生活学研究家、料理人)

子どものアトピーがきっかけで食べもののこと、いのちのこと、環境のことを見直す市民活動を始めて13年になります。この時代を選んで生まれてきた私たちが、より大きなつながりをつくってゆけるような輪ができることを願っています。
           つながるいのち ディレクター ぎのりえ(モモの家)

パーカッション
タムタム(下写真左から丸岡 哲平、守山 未菜実、守山 未仁衣)
西アフリカの太鼓ジェンベのアンサンブルによる情熱的な演奏と、カリブ海の島国トリニダード=トバゴのスティールパン(ドラム缶で作った楽器)による、思いきりエネルギッシュな明るく楽しいステージ。

「育児はその人が生まれるニ十年前から始まる」といいます。生命はつながっているのです。日々悪化してゆく生活環境の中で、何としても大切な生命をつなぎとめてゆきたいものです。

真弓 定夫 まゆみさだお Mayumi Sadao
1931年東京都生まれ。東京医科歯科大学を卒業後、同大学病院小児科学教室を経て佐々病院小児科医長を務めた後に1974年武蔵野市吉祥寺に真弓小児科医院を開設し、薬も注射もしない自然流子育てを提唱。2003年に社会文化功労賞(日本文化振興会)受賞。主な著書に「自然流育児のすすめ」、「飽食日本子どもが危ない」、「子どもの病気は食べて治す」、「元気なからだは食べものでつくる」、「「超」寿の条件」、「つながるいのち」、ほか多数。

わたしの物語(my story)がわたしとあなたの物語(our story)になるときに生まれる力は、核融合よりも強い。つながるいのち つながれ  つながれ

森田 ゆり もりたゆり Morita Yuri
北米で子どもの虐待、性暴力防止に関わる専門職養成に長年携わる。カリフォルニア大学のアファーマティブ・アクション主任研究員として、差別問題、セクシュアル・ハラスメントなどの人権問題のセミナーを開発指導する。日本にCAP(子どもへの暴力防止)プログラムを導入。1997年より日本でエンパワメント・センターを設立し研修活動に専念する。「聖なる魂」(朝日文庫)で朝日ジャーナル・ノンフィクション大賞を受賞、「あなたが守るあなたの心、あなたのからだ」(童話館出版)で産経児童文化賞を受賞。その他日英文著書多数。 
ホームページ http://www.geocities.jp/empowerment9center

人間も社会も、つながり合うことで機能する生きものです。生きものが切り刻まれ、つながりを失ってしまったらいのちはなくなります。つながりを失いつつある現代にそれを取り戻し、いのちの再生が可能な社会を積極的に構築していかなければ。

和田 重宏 わだしげひろ Wada Shigehiro
1945年神奈川県生まれ。横浜国立大学卒業。公立中学校の教師を経て、74年に父・重正氏から寄宿生活塾「はじめ塾」を継ぎ、教育実践を重ねる。92年に「NPO法人 子どもと生活文化協会」設立。現会長。著書「観を育てる」(地勇社)
※「NPO法人 子どもと生活文化協会」心身がバランスよく健全に育つために、手足を動かし汗を流す実体験が必要という考えをもとに、子どもと大人が交じり合って学んでいる。丹沢山中での生活体験合宿や教育相談を実施。

子どもたちによる能
(NPO法人こどもと生活文化協会ー正之助クラスの子どもたち数十名)
演目:舞囃子 羽衣/舞囃子 鞍馬天狗

羽衣
漁夫の白龍(ワキ)が随行の漁夫たち(ワキツレ)と三保の松原に釣に出る。春の朝である。白龍は、空から花が降り、音楽が聞こえ、なんともいえないよい香がただようなかで、松の枝に美しい衣がかかっているのを見つけ、家の宝にと持ち帰ろうとする。そこに天人(シテ)が現われ、衣を返してほしいと頼む。しかし、白龍は衣を返そうとしない。天人は、嘆き悲しみ、天上界をなつかしむ。その様子を見て心を動かされた白龍は、天人の舞楽を見せてくれるなら衣を返そうという。天人は喜び、羽衣を着て、月の世界のことや地上の三保の松原をともに讃え
つつ「駿河舞」を舞う。天人の舞によって、地上の世界はあたかも極楽世界になったかのようである。天人は月の世界の天子を礼拝し、風にのって、〈序舞〉・〈破舞〉と舞いつづける。やがて、天人は、三保の松原から浮島が原へ、富士の高嶺へと舞い上がり、大空の霞にまぎれて消える。

鞍馬天狗
鞍馬山の僧と稚児達が花見をしている時、怪しげな山伏が乱入してきて花見気分をぶち壊してしまう。僧たちは興ざめし、稚児たちをせかすように立ち去ってしまうが、一人だけ残った稚児・牛若丸が、山伏に声をかける。牛若丸は、平家の稚児たちに疎まれて孤立する身の上を語り、同情した山伏は彼を更に山奥へ導いて桜の名所を見せる。山伏は「自分は鞍馬山の大天狗である」と身分を明かし再会を約束して去っていく。その夜、装束を改めた牛若丸が薙刀片手に凛々しい出で立ちで待っていると大天狗が現れ、牛若丸に漢の張良が黄石公から兵法を授
かった故事を語った。牛若丸に大天狗は力を授け、今は不遇だがやがて平家を西の海に追い落とすことになろうと予言し、その日まで守護を約束して去っていこうとする。大天狗は別れを惜しむ牛若丸の手を払い、鞍馬の森の中へ消えていった。