2005/05/01

つながるいのち

今日、ダニエル・ダービー(チェロキー・Stone Sitting)が帰国しました。彼が教えてくれた聖なる輪(まさに、つながるいのち、です)のワークショップはすばらしいものでした。が、今日は5月15日に大阪で行われるイベントのことを。(聖なる輪“Medicine Wheel”については、近いうちに書きます)

ここ鴨川の山の中の暮らしで毎日気づかされるのは、いのちのつながり、いのちの循環です。たとえば我が家には上水道も下水道もきていません。山の沢水をそのままひいて飲み、排水はそのまま田畑へ流れます。だから自然分解しないものは、決して流すことができません。流してしまったら自分自身や子どもたちやここにやってくる友人たちがそれを食することになるからです。

決して高い山ではないけれど、雑木林が若干残っているおかげで、きれいな水が湧いています。森、鳥たち、虫たち、岩、沢水、太陽、雨、竹林、などなどこの家の周りのあらゆるものが、私たちのいのちを支えてくれています。

私の魂の姉である大阪「若松」の堀越由美子さんが「つながるいのち」というすばらしいイベントを企画しています。パネリストの顔ぶれを見てください。なんて贅沢な企画なんでしょう。大阪近辺の方も遠方の方も、5月15日は「つながるいのち」へGO!
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つながるいのち「子育ち大人育て」
日程/2005年5月15日(日曜日)
時間/午後1:00開演(12:30分開場)
会場/KOKO PLAZA
   青少年文化創造ステーション 
   新大阪駅東口より徒歩5分 ?06-6370-5421

第一部
講演とパネルトーク 1:00~3:30
真弓 定夫(真弓小児科医院院長)東京・武蔵野
森田 ゆり(エンパワメントセンター主宰)兵庫県・宝塚
和田 重宏(NPO法人子どもと生活文化協会会長)神奈川・小田原

第二部
舞台表現 4:00~5:30
子どもたちによる能(NPO法人こどもと生活文化協会ー正之助クラスの子どもたち数十名を神奈川から招きます)
パーカッション(タムタム)

総合司会 山川 建夫

主催 つながるいのち実行委員会

こども能 大阪公演にむけて
重要無形文化財総合認定保持者 大倉正之助

日本文化を見直そうと口で言うは簡単だが、失ってしまった自然環境を取り戻すのと同じく大変なことである。立居振舞、一挙手一投足、頭のてっぺんから手足の先まで全神経をフルに活かして能の稽古に挑む子ども達。以前には日本の生活文化の中にあった当然の事すら今日では皆無だ。是非この子ども達の一生懸命な取り組みを我々大人達が温かく見守り、今は無くしてしまった文化的環境に成り代わって支えていき、そして人々の生活環境の中に文化が空気や水の如くあり、それらが自然に身につくような世界を後の世に継承していきましょう。

■大倉正之助■ 能楽囃子大倉流大鼓 重要無形文化財総合認定保持者
大倉流15世宗家故大倉長十郎の長男として生まれ、幼少より大鼓・小鼓の厳しい稽古を受ける。過去類を見ない「大鼓ソリスト」として新たな分野を確立 し、至難の技とされる素手打ちにこだわる。様々な国のアーティストとのライブパフォーマンス活動、また世界各国の式典やイベントで演奏を披露。CMや ラジオ、国内外のTV、雑誌・新聞等で広く紹介されている。致知出版より著書「鼓動」、ユニバーサルミュージックよりCD「飛天」が発売されている。

料金
前売:(大人)5000円/(大・高生)3000円/(中学生以下)2000円
当日:(大人)5500円/(大・高生)3500円/(中学生以下)2500円
お問合せ・チケットの御予約は
MOMO(モモ)Tel:06-6337-8330(10時~17時)FAX:06-6337-8331
      MAIL : momo-noie@nifty.com
若松    Fax:06-6252-8180 MAIL : kgnpx880@ybb.ne.jp
お電話・ファックスにてご予約確認の上、郵便局にて御送金下さい。
口座番号:00940-9-167620 加入者名:つながるいのち

KOKO PLAZA青少年文化創造ステーション 
〒533-0033 大阪市東淀川区東中島1-13-13 ?06-6370-5421
JR京都線(東海道本線)「新大阪駅」下車、東口(南側)階段を降りて南東へ約
300m・徒歩5分/地下鉄御堂筋線「新大阪駅」下車、中改札より東へ徒歩5分

保育をご要望の方はご相談下さい

<当日ボランティア・チケット普及のお手伝い募集>
文化活動「つながるいのち・こども基金」のサポーターになって下さい。
賛同一口 10,000円当日ボランティア・チケット普及のお手伝い募集

=今、世代をこえてつながるとき・・・・未来への風を送ろう=

「子どもたちが生きやすい世は、誰にとっても生きやすい」
こんなあたりまえでシンプルなはずのことを、毎日自問自答せずにはおれないほ
ど、子ども周辺に辛いニュースの多い昨今です。

このまま進めばどうなるのでしょう?

大阪はミナミの心斎橋に気がつけば半世紀以上暮らしながら、家業の料理人も兼任しつつ、子どもの世界にかかわりを持つこと約30年。「大人が変われば子どもはもっとはばたける!」と切に思います。この生きにくい世の現実を直視するには、少しの勇気が必要ですが、一歩ふみ出して生活を見直し、元気に生きる原動力を得るためにちょっと異色な集いを企画しました。

薬も注射もしない、たぐいまれなき小児科医の真弓定夫先生、子どもと女性への暴力防止のために縦横無尽な活動を続ける森田ゆりさん、そして元気な子どものパーカッショニストたちの出演が、いの一番に決まりました。そこへお能の大正之助さんの尽力によって、長年体験教育を実践されている和田重宏先生と、塾生たちによる「こども能」まで加わってくださることになり、さらにフリーアナウンサーの山川建夫さんが総合司会を引き受けてくださるという、追い風にあおられ、実にぜいたくなメンバーがそろいました。

当日は、五感六感総動員の知・感・動の一日になることを期待してやみません。

第一部では、それぞれ数十年間に渡り、子どものいのちとじかに向き合い、警鐘を鳴らし続けてこられた先生方から、戦後60年の今日、様々な要因が複雑に絡み合い多発する諸問題を検証し、各々方の真撃な取り組みの実際をうかがいます。絶望的状況をはね返し、進むべき道のあることをあきらめずに見つけるために子どもたちの笑顔を見ることが大好きな講師たちが熱く語り合います。

第二部では、たくさんの子どもたちと、後見役の大人たちが出演してくれます。子どもたち自身が本来持つちからは偉大です。大人たちの思い込みや価値観さえ、いともたやすく変えてしまうほどの『こども力』とでも呼ぶのでしょうか。大人たちが忘れがちな”一生懸命全力でがっぷり取り組むことが、メチャクチャ楽しい!”という、純そのものの姿を見せてくれることでしょう。そして、子どもたちにたっぷり見習いましょう。乞うご期待です。

大人も子どもも、はつらつと生きるちからを見つめ、よみがえらせ、実生活に役立つ一助になれば幸いです。そんな願いをこめて「子育ち大人育て」をフレーズにしました。共に創り合う場に、さそい合わせてお出かけください。

 戦後60年目の春の日に  つながるいのち 総合プロデューサー 
            ほりこしゆみこ(親子関係・生活学研究家、料理人)

子どものアトピーがきっかけで食べもののこと、いのちのこと、環境のことを見直す市民活動を始めて13年になります。この時代を選んで生まれてきた私たちが、より大きなつながりをつくってゆけるような輪ができることを願っています。
           つながるいのち ディレクター ぎのりえ(モモの家)

パーカッション
タムタム(下写真左から丸岡 哲平、守山 未菜実、守山 未仁衣)
西アフリカの太鼓ジェンベのアンサンブルによる情熱的な演奏と、カリブ海の島国トリニダード=トバゴのスティールパン(ドラム缶で作った楽器)による、思いきりエネルギッシュな明るく楽しいステージ。

「育児はその人が生まれるニ十年前から始まる」といいます。生命はつながっているのです。日々悪化してゆく生活環境の中で、何としても大切な生命をつなぎとめてゆきたいものです。

真弓 定夫 まゆみさだお Mayumi Sadao
1931年東京都生まれ。東京医科歯科大学を卒業後、同大学病院小児科学教室を経て佐々病院小児科医長を務めた後に1974年武蔵野市吉祥寺に真弓小児科医院を開設し、薬も注射もしない自然流子育てを提唱。2003年に社会文化功労賞(日本文化振興会)受賞。主な著書に「自然流育児のすすめ」、「飽食日本子どもが危ない」、「子どもの病気は食べて治す」、「元気なからだは食べものでつくる」、「「超」寿の条件」、「つながるいのち」、ほか多数。

わたしの物語(my story)がわたしとあなたの物語(our story)になるときに生まれる力は、核融合よりも強い。つながるいのち つながれ  つながれ

森田 ゆり もりたゆり Morita Yuri
北米で子どもの虐待、性暴力防止に関わる専門職養成に長年携わる。カリフォルニア大学のアファーマティブ・アクション主任研究員として、差別問題、セクシュアル・ハラスメントなどの人権問題のセミナーを開発指導する。日本にCAP(子どもへの暴力防止)プログラムを導入。1997年より日本でエンパワメント・センターを設立し研修活動に専念する。「聖なる魂」(朝日文庫)で朝日ジャーナル・ノンフィクション大賞を受賞、「あなたが守るあなたの心、あなたのからだ」(童話館出版)で産経児童文化賞を受賞。その他日英文著書多数。 
ホームページ http://www.geocities.jp/empowerment9center

人間も社会も、つながり合うことで機能する生きものです。生きものが切り刻まれ、つながりを失ってしまったらいのちはなくなります。つながりを失いつつある現代にそれを取り戻し、いのちの再生が可能な社会を積極的に構築していかなければ。

和田 重宏 わだしげひろ Wada Shigehiro
1945年神奈川県生まれ。横浜国立大学卒業。公立中学校の教師を経て、74年に父・重正氏から寄宿生活塾「はじめ塾」を継ぎ、教育実践を重ねる。92年に「NPO法人 子どもと生活文化協会」設立。現会長。著書「観を育てる」(地勇社)
※「NPO法人 子どもと生活文化協会」心身がバランスよく健全に育つために、手足を動かし汗を流す実体験が必要という考えをもとに、子どもと大人が交じり合って学んでいる。丹沢山中での生活体験合宿や教育相談を実施。

子どもたちによる能
(NPO法人こどもと生活文化協会ー正之助クラスの子どもたち数十名)
演目:舞囃子 羽衣/舞囃子 鞍馬天狗

羽衣
漁夫の白龍(ワキ)が随行の漁夫たち(ワキツレ)と三保の松原に釣に出る。春の朝である。白龍は、空から花が降り、音楽が聞こえ、なんともいえないよい香がただようなかで、松の枝に美しい衣がかかっているのを見つけ、家の宝にと持ち帰ろうとする。そこに天人(シテ)が現われ、衣を返してほしいと頼む。しかし、白龍は衣を返そうとしない。天人は、嘆き悲しみ、天上界をなつかしむ。その様子を見て心を動かされた白龍は、天人の舞楽を見せてくれるなら衣を返そうという。天人は喜び、羽衣を着て、月の世界のことや地上の三保の松原をともに讃え
つつ「駿河舞」を舞う。天人の舞によって、地上の世界はあたかも極楽世界になったかのようである。天人は月の世界の天子を礼拝し、風にのって、〈序舞〉・〈破舞〉と舞いつづける。やがて、天人は、三保の松原から浮島が原へ、富士の高嶺へと舞い上がり、大空の霞にまぎれて消える。

鞍馬天狗
鞍馬山の僧と稚児達が花見をしている時、怪しげな山伏が乱入してきて花見気分をぶち壊してしまう。僧たちは興ざめし、稚児たちをせかすように立ち去ってしまうが、一人だけ残った稚児・牛若丸が、山伏に声をかける。牛若丸は、平家の稚児たちに疎まれて孤立する身の上を語り、同情した山伏は彼を更に山奥へ導いて桜の名所を見せる。山伏は「自分は鞍馬山の大天狗である」と身分を明かし再会を約束して去っていく。その夜、装束を改めた牛若丸が薙刀片手に凛々しい出で立ちで待っていると大天狗が現れ、牛若丸に漢の張良が黄石公から兵法を授
かった故事を語った。牛若丸に大天狗は力を授け、今は不遇だがやがて平家を西の海に追い落とすことになろうと予言し、その日まで守護を約束して去っていこうとする。大天狗は別れを惜しむ牛若丸の手を払い、鞍馬の森の中へ消えていった。

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