2016/11/29

ソーシャルコヒーランス: いつでも、どこでも、誰とでも

昨年からコネクションプラクティスという「つながり」のスキルを日本で教えています。リタ・マリー・ジョンソンがコスタリカで開発し、米国で育て、今日本でラスールジャパンが講座を提供し、広がり初めています。

「つながり」は、自分自身とのつながり、相手とのつながり、そして自分の脳と心臓(ハート)とのつながりの3つのレベルのつながりを指します。コネクションプラクティスでは「共感と洞察によってつながりが生まれる」と教えています。

共感は非暴力コミュニケーションの感情とニーズにつながることで導きます。何か(自分の望まないこと)が起きたとき自分の感情とニーズを特定し、相手の感情とニーズを推測することで自分自身と相手とつながることができます。そこで出てきた自分と相手の一番大切なこと(例えば、信頼、愛、協力、など。これらをNVCでは「人類普遍のニーズ」と呼んでいます)を味わいます。

洞察はハートマス研究所が開発したクィックコヒーランスを使って導くのですが、今日はその「コヒーランス」に関するワクワクする話です。

ここ数ヶ月間、私のパートナーの森田玄はハートマス研究所の"Heart Intelligence"(ハート知性:未訳)という本の翻訳に没頭しています。楽しくてしょうがないらしく、朝から晩まで集中して訳しています。その一部を先日、日本でコネクションプラクティスを学ぶ仲間たちにシェアしました。(その効果なのか、最近の玄さんの寝顔は以前よりずっと穏やかになり、「美しい」と感じるほどです)

ハートマス研究所がコヒーランスをある大手企業に導入した時に起きたことは、私の予想をはるかに超える出来事でした。以下は、その時川口久美子さんが取ったメモからの抜粋です。
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「ソーシャルコヒーランス」ウェビナー 森田玄(11月24日)

コヒーランス効果はすぐ現れる。 

ストレスの即時解消 
生理現象として実験で確認されている。 
体はすぐに反応している。 

心臓から、脳に絶え間なく信号が送られている。 
常に脳の機能に影響している。 

心臓で生まれた神経信号が脳の中枢にいっている。 
そこから大脳皮質へいっている。 

脳の認知機能。考えること、感情のコントロールに影響する。 

今、社会的な不安を多くの人が抱えている。 
個人レベル、社会レベルの問題。 
今までの考え方ではダメで、 何か新しいものが必要という意識が世界中にある。 

ひとりひとりが、ポジティブな意識を持てば 
社会の意識の場に影響を与えることができたらどうだろうか? 

その潮流に具体的に貢献できるという話 


エネルギーの場 

1996年にコヒーランスから電磁場信号が 他人の神経系まで届くことが発見された。 
私たちひとりがコヒーランスになると エネルギーの場、それがその環境の場に 影響できる、ということ。 


少年と犬のスライド 

少年が部屋に入って、犬に愛を送ると お互いにコヒーランスになった。 


心臓からの信号の方が脳からの信号より 100倍は強力だ、ということがわかっている。 
ボディランゲージとは関係なく他人の存在を感知できる。 
エネルギーの場ができる、ということ。 

あらゆる方向に伝わっている。 
エネルギーの場を通して、 
重要な情報が伝わっていく。 


ハートマス研究所のある実験。 

40人の参加者で実験。
4人でひとつのテーブルに座る。3人がコヒーランス経験者、1人が未経験者。
3人が高いコヒーランス状態になると未経験者の人が自然に高いコヒーランスになった。 

ソーシャルコヒーランスとは社会をこのように高いコヒーランスの場にしましょう、というもの。 

あらゆる組織や団体、グループ、家族など関係性のネットワークが存在する。 
グループのメンバーがコヒーランスによって感情的に安定する。 
お互いの思いやりからバランスする。 

グループの意図と目的を共有する中で つながりと共鳴を維持しながら 
それぞれが役割をにない、自由もある。 
思いやり、愛、配慮があるつながり。 
そういった社会を「コヒーランスな社会」と考える。 
メンバー間のネガティブな関係性を解消する努力が必要。 

エネルギーの場ができるとコミュニケーションがやりやすくなる。 
より多くのメンバーがハートコヒーランスになると、目標をより協調的、効果的に達成できるようになる。 スポーツチーム、職場、学校など チーム全体のパワーがアップする。 
ネガティブなソーシャルコヒーランスとは? 

狂信的なグループや運動は低い波動で共鳴するので、ハートのすぐれた洞察がない。 
他の人に危害を加えようという考えに共鳴しているので。 


ハートの知性は、差別なく誰でも受け入れる。 
思いやりと、他の人の可能性を伸ばす。 
助けをしたい、という願望を生む。 
集合的知性をもたらす。 

グループが集まってコヒーランスになると 
個々の能力が高まるだけではなく全体的な知性、能力が高まる。 
より高い次元の調和と資質に進化する。 
エゴ(自我)システムからエコシステムへの移行 

Collective Intelligence 集合的知性 

今までどうしようもなかった難しい状況でも洞察を共有することで解決への道筋。

今の社会は表面上は調和しているように見えるが 
人々は不安、批判、不満、偏見などがある。 
感情は口に出さなくても、伝わっている。 分離を生む。 
健康上の問題ももたらす。 


ソーシャルコヒーランスは世界中で起きつつあある。 

天災などの悲劇的な出来事が起きると、
心が開き、助け合おう、 という雰囲気が高まる。 
それもひとつのソーシャルコヒーランス 

みんなでコヒーランスすることが社会を変えていく。 

心からの思いやりや親切さつながり 
ハートに根ざしたクオリティが社会的な潮流として起こりつつある。 


リーダーシップのハート 

ビジネスによりハートに根ざした取り組みを養っていく。 

恐れやストレスではなく、 
思いやりや感謝の雰囲気で働く方が 
より良く仕事をできる。 

組織が非効率であることで、 

 医療費があがる 
 常習的な欠勤 
 判断ミス 
 仕事への不満 

でもどうしたらいいかわからないでいる。 

コヒーランスを組織内で高めることで 
ひとりひとりの気持ちが安定して 
コミュニケーションが、本心からできる 
仕事のミスも減少し 
エネルギーと生産性があがる 
より良い意思決定 
満足できる仕事環境が創造できる。


レジリエンス 
 不測の事態に備えて、心の準備があること 
 実際に物事が起きてしまった場合、それに対応する能力 
 回復力。元の状態に戻せる能力。そして創造性が向上する。 

この3つを総称してハートマス研究所はレジリエンスと定義している。の定義。 

 健康と能力の向上は一瞬にして起こる。 
 すぐ起こる! 
 それは実証されていること。 

組織内の個人的、社会的コヒーランスを 
ひとりひとりが高めることで 
より高いレベルのコヒーランスある組織になる 

ある実例 

5つのグルーバル企業の実験 
コヒーランストレーニングを5700人 にやった前と後の総合データ 
期間:6週間~9週間 

コヒーランスをすると疲れや、落ち込み、不安、イライラなど44%下がった 
精神的なものだけではなく 生理的なものも改善された。 
眠れなかった人が33%も眠れるようになった。 
退職したいという思いが著しく減った。 

その後、一部の人だけがコヒーランスをやり続けた。 
それだけで、職場のエネルギーの場が変わってきて、 
会社全体、企業全体の変化になった、ということが報告されている。 

それが、ソーシャルコヒーランスの相乗効果 

ハートマス研究所では、実際にやったのは 
医療機関や病院。 看護婦、医師、スタッフの健康が大切なので。 

8793人、6週間、ハートマストレーニングをやった。 
積極性、感謝が増えて、 疲労や不安、怒り、ストレスが減った。 

経済的効果は年100万ドルの削減。 
利益率も10倍以上になった。 

より思いやりある職場への変換がされ 病院中に広まった。 

<看護師さんの話> 
ストレスがあっても、コヒーランスを維持し、シンクロを達成し 
ストレスに対してレジリエンスの能力高めます。 
すべてのミーティングをコヒーランスではじめ、結論がでないときは、みんなでコヒーランスをやり、結論を得ます。 

<教育の場でのハートマストレーニング> 
テストの不安が減った。 

これから目指すハートでつながる社会の創造 
それこそ、人々が望んでいる。 

古い社会システムは上手くいっていない。 
差別がどんどん多くなっている。 

気づきのシフト、 
人々の変化 
社会の変容 

それを起こす、集合的知性の出現が起きつつある 
だからこそ、コネクションプラクティスの出番。 

「マインドフルネスから、ハートフルネスへ」 

私たちは、マインドから、ハートフォーカスへ 
考えからハートに意識をおろすこと。 
考え、マインドではなく、ハートに回答がある。 

それをやることは、私たちひとりひとりの責任です、と ハートマス研究所は言っている。

 原典:ハートマス研究所 ”Heart Intelligence"(未訳)
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これを知った私ができることは、いつでも、どこでも、誰とでも、気づいたらコヒーランスを実践することです。ここ数日、それをやり始めました。どんな変化が私の周りで起きるか、楽しみです。






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