2006/08/23

六ヶ所村から

Stop Rokkasho GIF

昨日(8月21日)初めて六ヶ所村の菊川慶子さんの「花とハーブの里」に泊めていただきました。ここは鎌仲ひとみさんの映画『六ヶ所村ラプソディー』にも登場します。八戸のワークショップ(ほとんど上映会と講演のようなもの)にきてくれた福澤定岳さんのお誘いで、青森講演(桜田さん主催)の後に寄せてもらったのです。

前日20日の青森講演のあとは、桜田さんのお勧めの八甲田山の麓の酸ケ湯温泉に泊まり、そのあと一度桜田さんたちを青森市内に送ってから、六ヶ所に向かいました。ところが途中で道がわからなくなり、着いたところは再処理工場の煙突の前。煙も何も見えないけれど、クリプトンなどの放射性希ガスが放出されているのかなあ、としばし眺めます。

At Rokkasho JPG

私は六ヶ所村は2度目の訪問ですが、今回初めて訪問したのが、六ヶ所原燃PRセンターの斜め向かいにある六ヶ所村立郷土館。福澤さんの話では、ここには青森の山内丸山古墳よりもさらに大規模で価値のある縄文遺跡群だったのに、核燃料サイクル基地の予定地だったため、埋め戻されてしまいました。おもわず「もったいなーい!」と声をあげてしまいました。

一度試掘調査をして、土器や人骨など復元できるものを取り除いた後、竪穴式住居群などは埋め戻されてしまったそうです。その代わりにこの立派な郷土館ができたのですが、中はがらがら。運営費は国から出ているのか、入場無料でした。PR館も子ども向けのゲームを駆使したお金のかかった展示が、すべて無料。なんか、考えてしまいます。

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六ヶ所村の遺跡は117カ所にものぼり、縄文時代から連綿と豊かな暮らしが受け継がれてきた場所だったのです。ここがもし世界遺産になっていたら、遺跡で町おこしができたのに!と、目の前の放射能を吐き出し続ける巨大な施設をみながら、ため息。ここの主な産業は農業と漁業ですが、放射能を出し続ける施設とどうやって共存できるというのでしょう。若い世代は第一次産業を捨てて、原燃やその関連施設に雇われていきます。

原子力を選択した日本という国の矛盾がこの村に凝縮されています。美しく豊かだった人口13000人の村に、国策の核燃料サイクル施設が作られ、便利な大都会の生活を支える原子力発電所のゴミとプルトニウムを取り出す危険な施設が押し付けられています。村民は反対の声を上げたくても、あまりに巨大な権力の前に沈黙せざるをえないでしょう。地元で核燃料サイクル施設に表立って反対の声をあげているのは、菊川さんとあと数人しかいない、とのこと。なんともやりきれない思いです。

しかしながら、菊川さんの暮らしぶりは見事でした。花とハーブと野菜を育て、毎日の食卓は目の前の畑からの実りで飾られ、とても美味しいものでした。我が家もそうですが、土に根ざした豊かな暮らしがそこにはありました。

United Voices JPG

8月24日に仕事がありますので、今日は六ヶ所村を午前11時に出て大急ぎで南へ向かって車を走らせています。大騒ぎだった子どもたちはやっと眠ってくれました。今日は福島県郡山でミニミニ上映会が7時からあります(行きに寄った「銀河のほとり」で出会ったみなさんが企画してくれています)。あと2時間で着かなくてはいけません(間もなく5時だー)が、間に合うかな?雨が降り始めました。

(このあと、無事、郡山で人見やよいさんのお友達に映画を観て、お話を聞いていただくことができました。人見さん、みなさん、ありがとう。このブログは三春の「橋本治療院」から送っています)

1 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

安倍が 異様なまでに右傾化 軍国主義化の道を驀進している
集団的自衛権の解釈合憲
憲法全部改正
教育基本法の思想統制

さすが A級戦争犯罪人の 孫
やることなすこと 完全に戦犯の亡霊のようだ

徹底的にこの悪霊を退散させねば 日本は 悪魔の国に逆戻りだ