メディアは餃子とアメリカの大統領選の予備選の行方を決めるといわれる「スーパーチューズデイ」で持ち切りですが、わたしはそれよりも、2月10日に行われる岩国市の市長選に注目しています。残念ながらわたしは岩国にお友達はいないのですが、いる方はどうかこのブログを転送してください。
この市長選挙はアメリカのいいなりになって日本の地方をつぶすのか、市民の声を聞いて日本の地方を生かすのか、という選挙だからです。実は日本に住むすべての人に関係があるからです。
これをまず読んでください。このブログもいいです。
共同通信では井原勝介候補の不利が伝えられていますが、福田良彦候補陣営は「井原が勝ったら、岩国は夕張みたいになる」と根拠のないデマで脅しています。これで、本当に井原さんが負けたら、岩国市民がすでに住民投票で反対をした米空母艦載機の移駐が決定し、それにともなう騒音や事故の危険性を受け入れることになります。
いったい誰のための地方自治なのでしょうね?
わたしが平和省プロジェクトでご一緒する彦坂諦さんのメールを共感を持って一部転載します。
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なんだ「政治」の話か、カンケイナイよ、と思わないでください。
とってもたいせつなこと、それも一般的にじゃなくて、いまのこの時期にこの国のこの社会のなかで暮しているわたしたちにとってとてもたいせつなことを、このアピールは、わたしたちに訴えようとしているのです。どういうことか?
その一つは、日本国という名の国家が、具体的には日本国政府が、岩国市という地方の一自治体に対して、とてつもない理不尽な「いじめ」を執拗にくりかえした、その結果として、2月3日に告示された岩国市の市長選挙はおこなわれることになったのだ、ということです。
国家のしたことのなにがどう理不尽なのか?
まず、政府は、岩国にあるアメリカ軍の基地にこれまでよりずうっと多い数の航空部隊を厚木基地からの移転という形でもってこようとした。そこで暮らしているひとたちの気持など無視して、です。だから、それは困るって「地元」のひとたちが言いだし、市民投票をやったら、移転反対のひとが文字通り圧倒的多数だった。そういった市民の意向を尊重したからこそ、市長の井原勝介さんは、政府に対して、岩国への移転は断ります、と言った。
あたりまえのことでしょ、ここまでは?
ところが、これに対して、政府は、それじゃ、いままで「くれてやっていた」お金は、もう「やらないぞ」といって、びた一文払わなくなった。このお金ってのは、基地があるためご迷惑をおかけしておりますという、いわば、迷惑料みたいなもので、基地を受け入れてきた市町村に政府が払ってきたものです。岩国市も、むろん、もらっていました。
ところが、今回は、この「移転」を断る以前にすでに支払うことに決まっていたお金まで(だって、岩国には以前から基地があったのですから)、今度この「移転」を断ったから「やらない」と言ってやめちゃったのです。
このこと自体おかしなことですが、それより、わたしがイヤなのは、そのやりかたがあまりにえげつないからです。よく「札束でほっぺたをひっぱたく」って言うでしょ? それを、日本国政府ともあろうものが、あられもなく、やってのける。岩国だけじゃありません。沖縄はじめ、アメリカ軍基地をガマンして受けいれているどの市町村に対してもおんなじことをやっているのです。お金をもらっているほうは、そのお金で、やっとのこと保育所を増やしたり、診療所を作ったりしているのです。
じっさい、岩国市の財政は、こうした政府の「いじめ」によってひじょうに困った状態に陥ってしまいました。そして、政府の言うことをおとなしく聴いてお金をもらおうじゃないかというひとたちが市議会では多数だった。だから、なんとかやりくりしようという市長さんの予算案を市議会が否決してしまった。進退窮まった市長さんは、それじゃ、もう一度市民の意志を選挙って形で問おうじゃないか、と言って辞職した。だから今回の選挙になったのです。
井原さんに反対するひとたちは、国に勝てるわけはない、おとなしく言うことを聴いて、お金をもらったほうがいい、と言うんです。このまま国にたてついていると、岩国市は夕張市の二の舞になるっぞといって、いま、岩国市民を脅してもいるそうです。
財政困難と言っても夕張と岩国とではその規模も性質もまったくちがう。そう批判することはできますが、それはさておき、問題は、ここで、このような形で国家の横暴をゆるしていいのか、ということではないでしょうか? この問題は、ですから、たんに岩国市の問題ではない。わたしたちみんなの問題です。国家のこのような非道を、地方自治体が、そしてそのもとで暮らす市民たちが、なにもせずに許容してしまったなら、わたしたちのこの国のこの社会が、これからも民主主義的でありつづけることができなくなる、とまでは言わないにして、そうとうにむつかしくなることは目に見えています。
こういう意味を持っている選挙がいま岩国市ではおこなわれようとしているのです。だからこそ、このわたしとしては、できるかぎりの形で、岩国市民のみなさんの思いが理不尽にも踏みにじられるようなことにならないため、力をつくしたいと思っています。
みなさんも、それぞれ、ご自分で考え、判断して、なにかなすべきであるとお思いになるのなら、それを実行してください。
一つめが長くなってしまったので、二つめは手短に。
市長選とか県知事選のたびにわたしがくやしい思いをしてきたのは、なぜ、ひどいことをするに決まっているようなひとを当選させてしまうのか、でした。言い換えれば、そういうひとを当選させないための市民の力を、共産党や社民党やその他の党派がバラバラに候補を立てることで、なぜ分散させてしまうのか、でした。この点で、岩国市のばあいはもとより、八王子市のばあいにも大きな希望が持てます。
彦坂 諦
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岩国市長選挙へのカンパを訴える
政治の変革をめざす市民連帯 世話人会
一月二〇日の創立総会で、東京都八王子市(一月二〇日告示)と山口県岩国市(二月三日告示)の市長選挙について、前者は、「高尾山の自然をまもる市民の会」の事務局長の橋本良仁さん(共産党、社民党、生活者ネット推薦)、後者は、前職の井原勝介さん(「民主主義と自治を守る議員有志の会」推薦)を、市民連帯として推薦することを決定し、アピール「八王子市と岩国市の市長選挙の勝利を」を発しました。両陣営に少ないですが一万円カンパを激励の色紙とともに送りました。残念ながら、橋本さんは惜敗しました。井原さんの選挙は二月三日告示されました。
そこで、会員からの提案もあり、市民連帯として応援のカンパを求めることにしました。よろしくご協力ください。会員ではない方もカンパしてください。
二〇〇八年二月三日
カンパ送り先:郵便振込み
口座番号:00110−3−649818
加入者名:政治の変革をめざす市民連帯
通信欄に「岩国カンパ」と明記してください。
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