2011/04/21

風評被害ではなく原発被害

業務連絡:明日(22日)のNVCワークショップはオリンピックセンターのセンター棟101号室で午後6時から9時までです。翌日の温泉deNVCは午後1時に熱海の「みのや」集合です。
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イダヒロユキさんが私の感じていたことをズバリ書いてくださったので、許可を得て転載します。

<「風評被害」ではなく、「原発事故による被害」>
                      
                   イダヒロユキ


まだ、「風評被害」という言葉をいい加減に使う人が多い。前から批判しているが、再度書いておく。

風評被害とは、本当は問題がないのに、間違った風評で被害を受けることを言う。

しかし、目に見えないし、体にどのような影響があるか、とてもわかりにくい、だからこそおそろしいものが放射線、放射性物質である。一部学者が、がんになるリスクはほとんど高まらないといっても、他の学者や取材者、ジャーナリスト、環境活動家などは、現実にがんが増えているなどという。

目にみえないからこそ、そして科学的にも絶対ではないからこそ、福島原発の周りの空気や水や土や砂あらし、野菜や魚などから体内外に放射性物質が入ってくるのではないか、と心配するのは必然的な態度である。

「間違っている」と非難して、無理やり食べさせる(住まわせる、避難させない)ものではないし、数値を隠して安全だといって食べさせるのもおかしい。

だから原発事故が起こった近くあたりのものを買わない、そこには行きたくない、というのは、当然の行動である。

だから福島のものが売れないとか、住みにくくなっている、帰れなくなっているというのは、風評被害なのではなく、原発事故による被害なのである。

なのに、よく考えない人は、なんでもすぐに風評被害と言ってしまう。
問題を見誤っている。

もう一度言うが、放射性物質・放射線は、目に見えず、影響もあいまいな放射線というものがでている、ということ自体から、怖がるのは当然である。それによって何らかの「被害」〈モノが売れない、住めない等〉がうまれても、それは風評による被害ではなく、原発事故による全く当然の被害である。

怒るべき対象は、「数値を発表したこととか、風評とか、危険だといったこととか、避難地域に指定したこととか、買わない消費者とか、その地域に行かない人」などではない。

原発を作ってそれが事故れば、かならずそうなる。だからそのような、いったん事故が起こればどうしようもない状態になるような原発をつくってはならないのである。

絶対に事故がないものなら作ってもよい。しかし絶対事故がないとは言えないし、実際今回起こった。

だからもう原発は作ってはならないし、今、動いているものも廃炉にしていかねばならない。

怒るべき対象は、「原発であり、それを作った(推進した)人々、つまり東電、電力会社、東芝などの原発製造会社、政治家や官僚、その利権にすがりついて原発推進に賛成してきた人々など」である。

「風評被害」ではなく、「原発事故による被害」、「原発を作ったこと(推進したこと)自体の被害」である。

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5 件のコメント:

Reelha さんのコメント...

イダヒロユキさん、ゆみさん、私もずっとずっとそう思っていました。風評とは100%安全であるものを危険だといつわった噂のこと。安全かどうか疑わしい場合、当然危険性を配慮した行動をとるのが全うな態度ではないでしょうか。私にも子供がひとりおりますので、原発周辺の野菜は買えません。私は、彼らの野菜を買ってあげることより、彼らを安全な場所に移してあげる方が彼らのためになると思います。今迄は子供だけかと思っていましたが、チェルノブイリの影響は事故後じわじわと大人にも及び、25年後の今、甲状腺がんの数が増えているそうではないですか。皆で汚染される必要はありません。疑わしいものは食べずに、皆で元気に脱原発の声をあげることこそ大切なことです。イダさん、ゆみさん、このような気持ちを書いてくださってありがとうございます。Reelha

松本裕子 さんのコメント...

こんにちは。初めまして。成田でオーガニックカフェもみの木という酵素玄米のカフェをしています、松本と申します。
風評被害の話、私も同感です。
おかしいと思います。事故を起こした東電の責任を曖昧にしています。千葉の柏市の女性の母乳から放射性ヨウ素が検出されました。
私は,このことをもっと真剣にみんなで考えていかなければ行けないと思います。母体や赤ちゃんを守るためにいろんな行動をとっていこうと思います。
田中優さんの講演を4月に都内に聞きにいき、なんとかして千葉で、それも昼の時間に,託児を付けて実施できないかと考えて、1人で行動していたのですが、6月3日の11時から成田中央公民館にお呼びできることになりました。もちろん託児付きです。生活クラブ生協千葉の理事長が協賛してくれることになり、250人はいる講堂をかりて、お母さん達が優さんのお話を聞ける場ができました。
これを読んで、もしゆみさんがブログで宣伝していただけたら,とても嬉しく思います。
鴨川はこれから住んでみたいところで、ゆみさんのイベントも行きたいと思っています
私のお店のHPがあります、
ぜひ見てみてくださいね
HP cafe-mominoki.jp
メルアドwatanana8@gmail.com

名前 さんのコメント...

放射能分解複合微生物・見学後のレポート、中村瑞枝さん(YouTube)
http://www.youtube.com/watch?v=i58b4jydf68

名前 さんのコメント...

田中優講演会&かむあそうトライブスLIVE
「エレクトリック・デモクラシー!」
~電力を市民の手に取り戻そう!エネルギーの民主化を~
とき 2011.5.5(木・祝)
場所 豊田市民文化会館・小ホール
http://blog.goo.ne.jp/banbiblog/e/218a2595fdb8f5f1d78f4c0320e555d9

匿名 さんのコメント...

私も日頃からメディアが連呼する、風評被害と言う言葉に違和感を感じてました。

先日16日のデモにて、福島の農家の方の叫びが紹介されました。
「世の中やメディアでは、あたかも消費者が悪い、という様な風評被害、と言う言葉がはびこっている。
これは東電の責任を、消費者に巧妙に責任転嫁するもので、断じて許してはならない。
東電の責任を消費者に転換させてはいけない!
東電の責任を追及するムーブメントを、世間の皆さんは作って欲しい!」
との声でした。

まったく、その通りだと思います。
メディアは大大大スポンサーである東電の責任を、消費者に押し付けようとのマインドコントロールだと思います。

我々もそうですが、武田邦彦さんのおっしゃられてるとうり、農家の方達も泣き寝入りなどせず、漁師の方々のように立ち上がって欲しい、と思います。