2011/05/24

国会(参議院)証言:小出裕章、後藤政志、石橋克彦、孫正義

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参議院行政監視委員会は素晴らしい証言者を集めましたね。ここで発言している人たちはそれぞれ科学者、技術者、実業家として、311以降、市民の側に立って発言し行動されている方たちだと私は思います。感謝。

お時間のある方はぜひすべてを、ない方はせめて小出さんだけでも聞いていただければ、と思います。

参議院の行政監視委員会「原発事故と行政監視の在り方」小出裕章氏 1/2
http://www.youtube.com/watch?v=GASMdrWqUOY

参議院の行政監視委員会「原発事故と行政監視の在り方」小出裕章氏 2/2
http://www.youtube.com/watch?v=jygNyahW1UM

参議院の行政監視委員会「原発事故と行政監視の在り方」後藤政志氏 1/2
http://www.youtube.com/watch?v=ra2_pqrFqL8

参議院の行政監視委員会「原発事故と行政監視の在り方」後藤政志氏 2/2
http://www.youtube.com/watch?v=S7INkuS5k6o

参議院の行政監視委員会「原発事故と行政監視の在り方」 石橋克彦 1/2
http://www.youtube.com/watch?v=dvwOIwR99rE

参議院の行政監視委員会「原発事故と行政監視の在り方」 石橋克彦氏 2/2
http://www.youtube.com/watch?v=PnRcymz-SDQ

参議院の行政監視委員会「原発事故と行政監視の在り方」 孫正義
http://www.youtube.com/watch?v=QZQS8yUhYi8

小出さんの証言の概要を、以下にまとめました。
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原子力に夢を持ち原子核工学科に入ったが、実は貧弱なエネルギーであることがわかった。枯渇性のエネルギー源で一番多いのは石炭で800年、次は天然ガス、石油は60〜70年、オイルシェールもある。化石燃料の枯渇を心配していたら、ウランは石油の数分の一で、石炭の数十分の一しかない。

私はここで核分裂性のウランのことを言っている。ウランを掘って加工し燃やす原子力は、エネルギー資源にならない。しかし推進派はプルトニウムを使い、核燃料サイクルを利用したらいいという。それには高レベル廃棄物処理が必要になる。プルトニウムは地球上にないので、普通の原子炉でプルトニウムを作り、核燃料を再処理して高速増殖炉に引き渡すという計画。

高速増殖炉がいつ実用化するかを書くと、1968年の計画で80年代全般に実用化といい、しばらくしたら90年前後と後退し、5年経ったら2000年前後と書き換え、次の改訂では2010年。それも実用化できない。次は実用化をあきらめ、2020年、2030年に技術体系を確定といい、次の長期計画では年度すら示せなかった。

今は、2050年に1基目の高速増殖炉を作りたいという計画。これをみなさんは、どうご覧になるか?目標がどんどん逃げていく。10年たつと、目標が20年先に逃げる。永遠にたどり着けないことをわからなくてはならない。こういう長期計画を作ってきた原子力委員会他は、責任を取らずに今日まできた。

日本はもんじゅだけで1兆円も使った。現在の裁判制度では1億の詐欺で1年の実刑。では、1兆円の詐欺なら、1万年の実刑。「もんじゅ」に責任のある人がもし100人いるなら一人100年の実刑だ。誰も、責任を取っていない。

原子力の世界というのは大変異常な場だ、と私には思える。

原発は膨大な放射能を取り扱う技術。広島原爆のウランは800gで広島壊滅だが、原発にはウランは一つの原子炉で1年で1トン燃やす。それだけの核分裂生成物を作りながら、やっている。

原発は機械で、故障するのは当たり前。人間が動かしているので、事故は起きる。どんなに事故が起きて欲しくなくても、破局的な事故はいつか起こる。推進側の対策は「破局的な事故は起こらない」、つまり「想定不適当」と言って無視することだった。たくさんの壁があると言う事で。重要なものは第4の壁の原子炉格納容器で、これがいついかなる時も放射能を閉じ込めるという考え方にした。「格納容器は絶対に壊れない」ので、放射能が漏れるはずがないから安全だ、としてきた。

ところが実際、今破局的な事故が進行中。

これにどうやって行政が向き合ってきたか、不適切な対応だったと思う。防災は危険を大きく評価して住民を守らないといけないのに、日本政府は過小評価して、楽観的に行動してきた。最初はレベル4そして5、最後にレベル7とした。避難区域も「万一」のために3kmだったのが、しばらくしたら「万一」と10kmにして、そして次は20kmにした、どんどん後手後手の対策だった。

パニックを避けるの唯一の手段は、正確な情報を常に公開することだと私は思う。正確な情報を出せば政府が信頼を受けるのに、日本の行政は危機的な情報を隠してきた。SPEEDIという100億円、25年以上もかけたものすら、住民に隠していた。

現在も誰の責任か明確化せずに、労働者と住民に犠牲を強制している。労働者の被爆の限度を引き上げてしまったり、強制避難させる基準を現在の立法府が決めたことさえ変えて、引き上げてしまう。本当にこんなことをやっていていいのかと思う。

福島の原発事故の本当の被害を考えると、途方に暮れる。失われる土地は、もし日本の現在の法律を厳密に適用すれば、福島全域を放棄しないといけないかもしれない。それをさけようとするなら、被爆限度引き上げるしかなく、住民への被爆の強制に。一次産業はこれからものすごい苦難になる。商品が売れない。住民はふるさとを奪われる。東電がいくら賠償しても足りない、何度倒産してもたぶん足りない、日本国が倒産してもあがないきれない被害なのだ。本当に賠償するのなら。

最後に、ガンジーの7つの社会的な罪について。これは彼のお墓に碑文で残っています。理念なき政治(ここにいるみなさんに)、労働なき富、良心なき快楽、人格なき知識、道徳なき商業(東電など電力会社にこれが当てはまる)、人間性なき科学(原子力に加担してきたアカデミズムに問いたい)、献身なき崇拝(宗教をお持ちの方はこれを)、それぞれの立場で、この言葉をかみしめてほしい。
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小出さん、どうもありがとうございます。
本当に、こんなことをやっていていいのか?
いいはずがないのです。
変えていきましょう。
日本のエネルギーの選択。
地震国に原発は無理です。止めましょう。

私が今最優先したいのは、次の世代=子ども、妊婦さん、これから子どもを作る世代(20〜30代以下の人)のいのちと健康を守ること。次世代の健康がそこなわれたら、いのちが奪われたら、後悔してもしきれません。

いのちがあれば、健康なら、やりなおしができます。どんなに大変でもなんとかなります。広島や長崎で孤児になった人びとも、歯を食いしばって生き延びています

妊婦と子ども連れ家族を、原発と地震のない沖縄に。「つなぐ光」を、応援してください(応援=情報を広める、寄付する、空き部屋を提供する、など)。



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