2005/01/29

イマジンーどんな社会に住みたいですか?

  ブリスベンからこんにちは。1月11日にこちらに来て、「911ボーイングを捜せ」を上映しながらのオーストラリアの旅も終わりに近づいてきました。これまでシドニー、ニューカースル、コフスハーバー、バイロンベイ、サンシャインコースト、ブリスベンで上映会をし、あとは明日のゴールドコースト を残すだけとなりました。

  一番の収穫は、こちらで平和活動をしている人たちとの出会いです。ブリスベンで上映会を主催してくれたアネットは、「ジャストピース」というグループの中心メンバーです。彼女の悩み、そしておそらく多くの活動家の共通の悩みが、「イラク戦争が始まり、占領が恒常化してしまった今、平和運動は目的を失い、一時盛り上がった動きも今は静まってしまっているけれど、どうしたらまた活気づけることができるか」というものでした。

  私はその解決策を持っているわけではありません。ただ、少なくとも、私たちが日本からやってきたことで、それぞれの地域の平和に興味のある人たちが集まり、新たなネットワークができ、そこから何かが生まれていくようでした。私たちの役割は種まきか触媒、あるいは助産婦さんのようなものでしょうか。

  同じ目的のために働いてきた外国人が遠くからやってきた。せっかくだから普段より多くの人に声をかけよう、せっかくだから一品持ち寄って一緒に食事もしよう、と自然になります。おいしい食事があると、場が和やかになり、会話も弾みます。そして、映画を一緒に観る、歌を一緒に歌う、それぞれの経験を分かち合う・・・・と、どうでしょう、そこから次々と新しいアイデアが生まれていくのでした。

  「イマジン」はアネットが暖めてきた構想で、ある集会でアボリジニの女性が静かに言った言葉に触発されたのがきっかけです。

「大切なことは(何かに反対することではなく)私たちがどんな社会に住みたいか、どんな国に住みたいかを、想像することです。」

  アネットは2006年にここブリスベンで、オーストラリア中の平和活動に関わる人たちが集まって、どんなオーストラリアにしたいか、どんな世界に住みたいかを想像(イマジン)する集まりを持ちたい、と上映会のときに話してくれました。すると、「私も手伝いたい」「私も関わる」「こんな人を紹介したい」、という人が次々と出てきて、新たな活動が目の前に誕生しました。人が集うことから新しい何かが始まる、知恵は私たちの間にある、というのを改めて 確認したオーストラリアの旅でした。

  明日は久しぶりにアンニャ・ライトに再会します。お母さんになってからのアンニャに会うのは初めてで、今からとても楽しみです。彼女はエクアドルからオーストラリアに戻り、現在はゴールドコーストに住んでいます。この後は子どもたちを連れてクイーンズランド北部のタウンズビルに移り住む計画です。

オーストラリアに来て、子連れで何千キロも旅をした3週間の間、何人ものオーストラリア人が見ず知らずの私たちを快く受け入れ、家に泊めてくれました。これだけでも奇跡のようです。その上、多くの人が私たちの持ってきた映画や本を買ってサポートをし、メディアにコンタクトしてくれたのです。お陰でラジオに2回、テレビに1回、新聞に1回取り上げられました。このつながりを大切に育てていきます。

  ありがとう、オーストラリア。ありがとう、素晴らしい出会い。この仕事をしていて本当によかった。

1 件のコメント:

フジワラトシカズ さんのコメント...

ゆみさんへ(^o^)

ゆみさんにも参加していただいた、昨年の9.11に札幌の「あじと」で行ったイベントのタイトル憶えてる?
『9.11→? どんな地球にしたい?』(どんな地球に住みたい?)

「9.11」以降に起こった負の部分にばかり目を奪われていては、未来に希望が持てない。世界中のみんなが顔を輝かせて選択できるような世界の展望を語り感じるために集う、そんな思いを込めて開いたイベントでした。

http://www.2004911.com

v(^o^)peace!v(^o^)peace!v(^o^)peace!