なんて月日の経つのは早いのかしら。このブログは日記のつもりではじめたけど、やっぱり私には無理。前回書いたときからもう10日も経っている。今は札幌のホテルにいます。あれから沖縄を18日に発ち、大阪と神戸と東京と静岡で講演をして、やっと鴨川の我が家にたどり着いたのが昨晩。そして今日はもう会議があって札幌まで来ています。まだ雪がうっすら積もっていて、夜景がとてもきれい。沖縄もかなり寒かったので、札幌の寒さがそれほど気になりません。
昨日は平塚らいてふの会とBeGOOD Cafe静岡の2箇所で話をしたのだけど、テーマがぜんぜん違っていて、前者は平和をテーマに、後者はスローライフ(私の暮らしのどこがスローなの、という野次が飛んできそう^^;)についてでした。後者では写真家のさやまゆりさんが撮ってくれた美しいスライドをふんだんに使いながら、私たちの農的ライフについてお伝えしました。
こんな自給的な暮らしから生まれた作品が、NYタイムズやワシントンポストへの新聞広告であり、『戦争中毒』の本、ドキュメンタリー映画の『テロリストは誰?』や『911ボーイングを捜せ』なのです。その両者のギャップに悩む人は悩むんだけど、私の中ではどちらも「いのちを大切にする」という行為なのです。
私は自分の家族にも訪ねてくる友人たちにも、おいしくて体に良いものを食べて欲しいので、食材は自家製の無農薬で育てた野菜や米を使います。それを無添加の調味料で料理してお出ししています。そういうものを食べていると、病気とはほぼ無縁になります。病気や悩みを抱えてここに来た人も、我が家に滞在して帰る頃には顔色も良くなり、だいぶ元気になっていることが多いのです。
そういう当たり前の暮らしを戦争は根本から破壊してしまいます。最近の戦争では劣化ウラン弾が使われていますので、戦争が終わってもその地域は低レベルの放射能汚染が残ります。劣化ウランの主成分はウラン238ですが、これは半減期が45億年あり、アルファー線を出しますので飲食や呼吸によって体内に取り込まれると周りの細胞を癌化させたり、白血病を引き起こしたりします。細胞分裂の盛んな胎児や乳幼児ほど危険です。
そんなわけで、イラクでは重度の障害を持って生まれてくる子ども、そしてまもなく死んでしまう子どもが急増しています。大人たちの癌も急増しています。彼らはテロリストでもなんでもない、ただイラクに住んでいるというだけで、このような目にあっているのです。これは人類に対する犯罪です。そんなアメリカのイラクに対する戦争と占領に日本の自衛隊が参加していることがたまらないです。
私の友人には戦争が始まる前からイラクで活動してきた人たちが複数いますが、もう彼らは日本人である、ということを言えなくなってしまった(以前は日本人であるだけで歓迎された)、と言っています。サマーワの自衛隊の行動に対してはイラク人からも賛否両論がありますが、自衛隊が何をしているかよりも、日本がアメリカの根拠のない対テロ戦争を支持していることが問題なのです。
ブッシュ大統領は「私たちの側につくのか、テロリストの側につくのか、世界のすべての国は決定しなくてはならない」といいました。私はブッシュさんのやり方にはとても賛成できないので、ブッシュ大統領から見るとテロリストということになってしまいます。でも、イラクで慎ましく日常を送ってきた人々にとっては、空から爆弾を降らし、放射能で国土を永遠に汚しているアメリカこそがテロリストです。
私は『911ボーイングを捜せ』という映画をなるべく多くの人に観て欲しいと思っていますが、あの911事件がたとえ米国政府の発表どおり、テロリストの仕業だったとしても、対テロ戦争には反対です。テロに対して戦争はまったく逆効果だからです。テロをなくすには、絶望的貧困にあえぐ人々が心豊かに生きていけるようにする以外、解決法はないでしょう?
爆弾を落として、町を家を破壊して人々を殺して、孤児を作り、子どもを失って悲しみから立ち上がれない人々を量産し、さらに大地を永遠に汚染することがテロ解決に貢献するわけがありません。
静岡のBeGood Cafeでは私がアネモネという雑誌に書いた「平和な地球を創造する9つの具体的方法」というのを分かち合ったのですが、参加者からこれをネットで読みたい、というリクエストがありましたので、ここにアップしますね。もしできるのがありましたら、ぜひやってみてください。
きくちゆみの「平和な地球を創る9つの具体的提案 www.peace2001.org
1.日本人の銀行貯金は、日銀を通じて米国債(アメリカの戦争資金になる)に投資されてしまうので、貯金を下ろして自然エネルギー事業に投資しよう。投資先がないなら、地元で自然エネルギー事業を興そう。それも無理ならひとまず「ろうきん」(米国債へ流れていない)へ預けよう。
*貯金は未来バンクへ。自然エネルギー市民ハンドについては:www.greenfund.jp
2.石油のために戦争するなら、私たちは脱石油、脱石油製品。石油に頼らなくなれば、戦争が遠のく。少し減らすだけでもいい。牧野裕子著『楽して得して徳して楽しく暮らそう』(ひだまり出版、350円)が良い参考書。温暖化防止にもなり、髪も肌も家も地球もきれいになる。
3.テレビや新聞では得られない情報源を持とう。ネットならTUP、グローバルピースキャンペーン、ワールド・ピース・ナウなど、いい情報がたくさんある。ネットにつながってない方は『週刊金曜日』『DAYS JAPAN』『人間家族』『自然と人間』『岩波・世界』などを購読しよう。
4.真実を知って周りの人に「伝えよう」、周りの人と「つながろう」、あきらめずに「続けよう」。
5.選挙に行こう。投票したい人がいないなら、投票したい人を立てよう。
6.食べ物を育てよう。庭がないならプランターで。週末援農や市民農園もいい。1%でもいいから自給しよう。キューバは都市農園でなんと7割の野菜を自給している。
7.映画集『テロリストは誰?』の自主上映会をしよう。価値観変わります、この映画集。
8.いい記事・番組は電話やはがきで応援。へんな発言には「おかしい」と一言。テレビの前でぶつぶつ言うより、マスコミにちゃんと意見を伝えるのがとても大事。
9.いいアイデアはどんどん分かち合おう。どれか一つでいいからやってみよう。
0 件のコメント:
コメントを投稿