2005/08/03

車のこと、友達の本のこと

 スバルのR2という軽自動車を新車で買いました。都会ではまったく必要なかった車ですが、ここ鴨川に移ってからは足代わりにどうしても必需品になっていました。これまでドミンゴ(スバルの普通車で1200ccの7人乗り)の中古車を2台乗り継いできましたが、ドミンゴはもう生産中止なって久しく、中古で良い状態のものは入手しにくくなっていました。ドミンゴは大きさは軽自動車と同じですが、エンジンがパワフルで7人まで乗れるというのが、山暮らしで客人が多い我が家にはピッタリだったのです。
 我が家は客人の送迎用に7人乗りはどうしても必要です。これは毎日は使わないので、中古車で何か見つけるつもりです。肝心なのは毎日子どもの送り迎えや買い物などに使う「足」のほう。我が家へ入る山道は狭くて急なので、ある程度パワーがあり、小さくて燃費のいい車を探しました。それでスバルのR2に決めました。1Lあたり20キロ以上(モデルによる)走り、軽自動車の中でもダントツの燃費です。外観もなかなかおしゃれ。ネットで検索して、新車を一番安く販売していた東京の西の端まで、これから車を取りにいきます。これでガソリン代と環境への負荷が少しでも減るといいのですが。
 話は変わって、友人たちが合同出版から立て続けに本を出したので、紹介します。合同出版は私たちの本『ハーモニクスライフ』『戦争中毒』『テロリストは誰?』『911ボーイグを捜せ』を出してくれた出版社です。
 1冊目は瀬川文子さんの『ファミリーレッスン 愛が伝わる魔法のコミュニケーション』。瀬川さんとはここへ越してから親しくなりましたが、最近は互いに忙しくてなかなか会えません。もうお孫さんまでいるけれど、「親業」や子どもへの暴力を防止するCAPなどの活動に走り回る、暖かく、優しく、はつらつとした魅力的な女性です。
 結婚した相手が二人の子持ちだったためにいきなり母親になって苦労したことから「親業」に出会い、家族とのコミュニケーションの重要さを学び、やがて教える側に。家族(親子、夫婦)は人間関係の基本で、ここでの幸せな関係が人生に良き影響を与えるのはいうまでもありません。
 ちょっとしたことですれ違ったままになったり、本当の気持ちが伝わらなくてつらい思いをしたり、人間関係の悩みはつきないですが、この本を読むと、同じことでも、その伝え方、コミュニケーションの取り方で、ぐーんと関係が改善することがわかります。タイトルこそ『ファミリーレッスン』になっていますが、より良い人間関係を創り、豊かな人生を送りたいすべての人に読んでほしいです。
 もう1冊は、これぞまっていました!という本なんですが、田中優さんの『戦争をやめさせ環境破壊を食いとめる新しい社会のつくり方 エコとピースのオルターナティブ』。タイトルがやけに長いですね。田中さんとはブラジルで行われた地球サミットの準備をしていた1991年頃に知り合い、以来大変信頼を置いているNGO仲間です。彼の本はどれも環境問題に関わる人には必読だと思いますが、まだでしたら『環境破壊のメカニズム』『どうして郵貯がいけないの』(どちらも北斗出版)はぜひ。
 今回の本は、そのタイトルが示している通りの内容ですが、現状をしっかり伝えてくれるだけではなく、そこから私たちの望む未来に移行するには、今何をすればいいか、何ができるか、の具体的な提案(すでに小規模だけど実践されているものも多々あり)がぎっしりつまっています。たとえば、貯金をするかわりに自分たちで市民バンクをつくる、就職するより自分たちで市民セクターの事業を興す、電力会社から買う電気を減らし(省エネもする)電気を自給してみる、ガソリンじゃなくて植物燃料で車を走らせる、半農半X(私の場合は半農半著)暮らしをしてみる、などなど。
 一言で読後感を言うと、「わくわく」。ここのところ私が関わった映画や本は、『戦争中毒』にしろ『テロリストは誰?』や『911ボーイグを捜せ』にしろ、現状認識のための作品ばかりだから、「大変だ」「どうしよう」「なんとかしなくっちゃ」と思うところまででした。私はこれからの講演では、この本を持って日本中を回るつもりです。多くの人にこの本を読んでもらい、実際に行動を起こしてほしいからです。行動すれば、私たちが望んでいる未来が少しずつ現実のものになっていきます。

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