2009/11/14

嵐の中で整理整頓をしながら、NVCを実践する

外は暴風雨で、風がうなり、森が生き物のようにうごめいています。

今日、明日は玄さんがNVC(非暴力コミュニケーション)の東京ワークショップにでているので、私がお留守番して子どもたちと一緒に鴨川にいます。

普段は私が土日は講演や会議などで外に出て、玄さんが子どもたちを見てくれることが多いのですが、今日は逆。今回、講師をしてくれているフランソワさんは、6月に我が家でNVCのワークショップをした後、一緒の田植えもしてくれた人(彼の田植え中の写真はこのブログにアップしてます)。

私は今日と明日を使って、まず自分の机とその周りから整理整頓をします。我が家で一番乱雑なのは、実は私の机(と思って家を一周眺めて見たら、子どもたちの机のほうも負けず劣らず)。それで、子どもたちには「片付けなさい」ということを一言も言わずに、今日と明日を使って家がきれいになるかどうか、試してみます。NVCの実践です。

私と玄さんは今、「Be Peace」やその重要な柱であるNVC(非暴力コミュニケーション)を学んでいます。NVCの魅力は、これを実践すればするほど、自分の中から怒りや自己嫌悪など否定的な感情にとらわれてエネルギーが消耗することが減り、より自分自身の心の平安が保たれ、エネルギーが増すので、より良い仕事ができたり、家族や友達などとのつながりが強化されていくことです。その結果、人生の中から争いごとや問題が減っていきます。また困難が起きても、うまく解決できるようになります。

NVCは特に平和や環境、貧困や福祉など社会問題の解決を目指している人には、ぜひともゲットして使いこなしてほしい「道具」のようなものです。この道具を使えるようになると、人とのつながりが強化され、争いごとやストレスが減り、人生がより楽しく豊かになります。

NVCについての著作はまだ日本ではあまり出ていません。でもジャパンNVCネットワークが存在しますので、興味をもった方はHPをご覧ください。また、来年には創始者のマーシャル・ローゼンバーグの本が出ますので、お楽しみに。

2007年の私のブログから、NVCを学んでいる中川夫妻の報告をここに再度掲載します。
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http://kikuchiyumi.blogspot.com/2007/04/blog-post.html

中川英明さんが非暴力コミュニケーションに出会ったのは、昨年私と一緒に参加してカナダでの第2回平和省地球会議のときです。そのとき、マーシャル・ローゼンバーク博士の「Speak Peace in the World of Conflict」という本が全員にプレゼントされました。

その本を、カナダから帰国してもなかなか片付かない荷物の中から見つけたパートナーの春野さん。そのタイトルを見た瞬間、ビビッときたそうです。「私が求めていたのは、これ」。

そして、いつの間にか中川家にはローゼンバーク博士の(英語の)本が増え、ついには年末の一番飛行機代が高いときに、ローゼンバーク博士自身が教えているワークショップを受けに、大枚をはたいてスイスまで行くことに。そこで学んだことは?

以下が彼らのレジュメです:

<非暴力コミュニケーション(Nonviolent Communication=NVC)セミナー参加報告>
発表者:中川 英明・中川 春野

社会が変わるのを待つより、まず、私とあなたが変わろう! …そして、社会を変えよう!

1.NVCを体験する4日間 セミナー概要
期間:2006年12月30日〜2007年1月2日
場所:スイス、ライゴーズビル(バーゼルから1時間)
対象・言語:初心者から上級者までの大人。独語と英語。
プログラム: マーシャル・ローゼンバーグ氏のお話、参加者同士での練習、分かち合い、ロールプレイ、具体的な問題解決、など。

2.NVCとは?
家族や友人から、職場や組織、国際関係まで、あらゆる人間関係を解きほぐし、支配、対立、緊張の関係から、自由で思いやりにあふれた、お互いを豊かにし合う関係へと変えるための、分かりやすく効果的なコミュニケーションの方法。

基本の4ステップ
1. 事実認識 (Observations)
自分に影響を与えている事柄について、「いつ、誰がどうして、何が起こったか」を、善悪や責任などの判断と切り離して説明する。
2. 気持ち (Feelings)
その事柄について、自分はどう感じているのか、自分の内側の感情の動きを探り、相手がどう、ではなく、自分の気持ちを言葉で表現する。
3. 必要 (Needs)
その気持ち(辛い、不安だ、カッカしている…)から、自分が大切にしているどのような価値とぶつかっているのか、どんな必要が満たされていないのかを見つけて、表現する。(相手非難ではなく!)
4. 依頼 (Requests)
相手が何をしてくれれば、自分の問題が解決してハッピーになるのかを、具体的で実行可能なお願いにして、依頼する。(要求ではなく!)

3.あなたは、オオカミそれともキリン?

 群れ(ギャング)で生きるオオカミ
 オオカミ語とキリン語
 オオカミ耳とキリン耳

4.NVCはこういうものではありません。これを目指してはいません。
×自分の意のままに相手を動かそうとする心理作戦。
×怒りや嘆きなど激しい感情を封じ込めて、みんながいつもニコニコしている社会。
×常に周囲に気を配ってやるべきことをやり、自己犠牲を厭わない人になる。

5.NVCで大切にされること
-「今」「ここで」私とあなたの命が豊かにされること。
- 役割やレッテルから自由な、ありのままの自分とあなたを尊重し合うこと。
- 自分の行動で誰かが幸せになることほど、嬉しいことはない!
- 楽しんで出来ちゃうこと以外は、やらない!
- 暴力や批判、反抗や暴言は、満たされない必要のシグナル。思いやりを持って、相手の心の叫びに耳を傾けることが、解決の第一歩。

ーーーーーーーーーー再掲ここまで。

2年前にはまだよく理解できなかったことも、何度もワークショップに参加するうちに、少しずつ理解できるようになりました。実際の、とくに身近な関係(今も子どものけんかの仲裁をしたけど、なかなか難しい!)で実践するのは難しいですが、自然に「キリン語」で話せ「キリンの耳」で人の話を聞けるようになりたいです。

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