カンタさんが「ゆみさんの自由でいいよ」と言ってくれたので、自分が一番最初に環境問題に取り組むきっかけとなったベリーズの熱帯林破壊のことを中心に自己紹介を簡単に済ませて、すぐにNVC(非暴力コミュニケーション)のワークへ移りました。私の経験では若い人たちは、一方的講義より、自分が参加できるワークのほうが楽しんでくれます(大人もそうでしょうか?)。
私からみんなへの最初の質問は、「あなたの人生でもっとあったらいいな、というものを何でもあげて下さい」。
すると、時間、お金、映画館、家族、というような手段に属するものや、信頼、仲間、自信、勇気、愛、理解、というようなニーズ(欲求)に属するものがいろいろまざってでてきました。ほぼ出そろったところで、ニーズと手段が違う、という話をして、「ニーズがわかるとこれからの人生が豊かになるよ、今日はあなたが大切にしているニーズが何か、この2時間で探ってみようね」、と私の意図を伝えました。
この時点で黒板にはほとんどのニーズが出そろったので、びっくりしました。
次は、最近起きた腹が立った、あるいは悲しかった出来事を思い出してもらい、相手に何を言われたときにそう感じたのか、そのメッセージを紙に書いてもらいました。「じゃまなんだよ」「そんなことやって何になるの?」「ゴミゼロやめます」「自分勝手なんだから」などなど、いろいろなメッセージがありました。
次にその紙の裏に、「それを言われて悲しかったり、むっとしたのは、何のニーズが満たされなかったからなんだろうね?」と問いかけました。そして、黒板に出そろったニーズから、ぴったり来たものを書いてもらいました。「信頼」「理解」「仲間にいれてもらうこと」「尊敬」「受け入れてもらうこと」「愛」「認めてほしい」「貢献」など、いろいろなニーズがありました。
それから、ランダムに歩いて出会った人にそのメッセージを読んでもらい、言われた人は、ただそのときの気持ちを味わい、ニーズを確認します。ニーズが腹に落ちたたら、交代します。このエクササイズをしばらくやってもらいました。
そして最後は、最近あった悲しかったできごと、腹が立ったできごとを2人に分かち合ってもらいました。一人は「弟に就職の相談をされていろいろアドバイスをしてあげたら、姉ちゃんの言うことは難しくて役に立たないよ、と言われてショックだった」という話でした。
それに対して、まずは「共感ではないリスポンス」のカードを配り、それをやってもらいます。たとえば、アドバイスをする、批判する、話をそらす、などです。
次に、気持ちカード、ニーズカードを使って、どんな気持ちか想像してそっと置いてみる、その気持ちの裏にはどんなニーズが隠れているのか想像してみる、というのをやりました。
するとどうでしょう。気持ちとニーズを想像してもらうと、理解されて、癒された感じがした、と言ってくれました。
こうして、およそ50名の学生と過ごしたわずか2時間15分で、ちゃーんとNVCの基本を伝えつつ、体験してもらうことができましたし、合間合間の話の中で「ゴミゼロ」をやることと地球環境や戦争とのつながりまで散りばめることができました。
私としては2時間の中でゴミゼロの社会的意義も伝えつつ、一番体験して欲しかったNVCを伝えることができて、大成功!です。
4月22日は午後6時から、BayNVCのミキ・カシュタンを招いて、オリンピックセンターで本格的なNVC入門編の講演とミニワークがありますので、お楽しみに。ミキは国際的に活躍するNVCのトレーナーをたくさん養成しています。
どんな人でもNVC(非暴力コミュニケーション)を学ぶと、人生がより豊かになると思います。なぜって、人の悩みのほとんどは、人間関係だからです。人間関係の悩みを、喜びに変えることができるNVCを若いうちから知っておくと、学校でも社会活動でも会社でも家庭でもより自分らしく生きられ、人生が楽しくなります。
そして、NVCを使って世の中のいろいろな争いごとを解決できるようになれたら、素晴らしいと思いませんか。
いつか私も!
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