2012/01/02

終焉に向かう原子力

何年前だろうか。

今はなき「人間家族」が編集した『原子力の時代は終わった』という本を、広瀬隆さんと藤田祐幸さんの対談を中心に出したとき、インタビューアーの役をさせていただきました。1999年頃だったかな?(コンピュータ2000年問題=Y2Kのとき)

もう絶版になっていると思うけれど、検索してみたら出てきました。
http://www.amazon.co.jp/原子力の時代は終わった―東海ウラン臨界事故とY2Kの教訓-「人間家族」編集室/dp/4876720851

あのとき、原子力の時代がもし終わっていたら、311はなくてすみました。自分たちの力不足が残念です。こんなに犠牲を払わないといけないなんて、悲しすぎる。これ以上の犠牲はもういらないから、2012年は脱原発元年にしましょうね。

さて、今日のテーマは、12月17日に行われた第13回「終焉に向かう原子力」の映像。出演しているのは、1999年のときご一緒した藤田さんと広瀬さん、そして田中さん。それぞれのテーマも興味深いです。


・ 藤田祐幸氏 (物理学者、長崎県立大学シーボルト校) 
 「原発と原爆の間」
http://youtu.be/9NKQTt0_qW8

・田中三彦氏 (サイエンスライター、元原子炉設計技術者)
 「このままでは必ず原発震災が繰り返される
  ― 政府と電力は福島原発事故から何も学んでいない」
http://youtu.be/EqcMx-8VuT4

・ 広瀬隆氏 (作家、ジャーナリスト)
 「福島原発に残された膨大な事故始末の深刻 さ」
http://youtu.be/nGwqmoTJEz0

福島第一原発は、今どうなっているのか、正確に分かっている人はいません。それなのに、野田首相は「収束宣言」。世界の笑い者です。

首都圏にも舞っている「白いホコリ」は何だろう?海産物にもたまり始めたセシウム。あちこちで燃やされる瓦礫や、持ち込まれる焼却灰は汚染を広げないのだろうか?いったい放射能汚染はどこまで拡大するの?
   
これだけの大事故があっても、なぜ推進勢力は原発を輸出し、再稼働をしようと必死なのか?
    
私には答えはわからないけれど、原発のない世界に向けて一市民としてできることは、やり続けます。まずは再稼働阻止。そのことを自分の選挙区(千葉12区)の議員に伝えること。あなたも、あなたの選挙区の議員さんに、再稼働を許さないように働きかけて下さいね。政治家は次の選挙で当選したいので、友人と何人かで電話や訪問をして伝えたら、効果はばっちりです。

すべての原発を即時停止させるのが、これだけの事故を起こして、世界中を汚してしまった日本の使命だと私は思います。

この日、上映されたビデオ「サクリファイス」 (2003年、スイス、25分)も必見ですね。この作品は、「犠牲になったチェルノブイリ原発事故処理作業者たち」というサブタイトルが示す通り、チェルノブイリ原発事故の緊急処理のためリクヴィダートルと呼ばれる労働者100万人のことを描いています。彼らのうち数万人が亡くなり今も死に続け、補償は無きに等しかったのです。

ロシア・ウクライナ・ベラルーシは彼らを見捨て、西側世界も彼らのことを黙殺しました。そして、今も病で苦しむ子どもたち、大人たちに対して、原発の建設を決めたベラルーシでは「放射能に起因する病気は一切ない」としています。

事実を事実としてきちんと伝えないことは、大きな犠牲を生みみます。
311原発震災でも、そして、私が311前まで取り組んできた911事件でも同様です。


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