有名なアーリントン墓地はワシントンのペンタゴンに隣接した広大な軍人墓地です。以前そこにいったときはあまりの広大さに言葉を失ってしまいました。アメリカという国が数々の戦争でこれだけの戦死者を出しているという事実。アーリントン墓地は日本の靖国神社にあたるのでしょう。
イラク戦争では米兵の死者や負傷者の映像をメディアで報じることがタブーとなって久しいです。棺さえもダメ。そのことを憂えた平和のための退役軍人会の1会員がこの戦争の犠牲者を弔い、みんなにも思い出してもらう目的で「アーリントン・ウエスト」という仮説墓地を始めました。始まったのはサンタバーバラの海岸が最初です。
そこからVFPの支部がある米国各地に広がり、ここロスではVFPロス支部がサンタモニカのボードウォーク横で毎週日曜日に行なっています。テントに行けば、Tシャツや映画『Arlington West』、フランクさんの『戦争中毒』『テロリストは誰?』などを買うこともできるし、さまざまな情報(マスコミは流したがらないもの)をもらうこともできます。
スタッフは朝5時集合!始めた頃はまだ数百本でしたが、死者数は毎週増えて(十字架を作る人も大変!)今は3千本を越える十字架を砂浜に立てなくてはいけません。整然とならべなくてはならないので、縦横にひもで線を引いて1本1本砂にさしていきます。この作業はざっと4時間かかります。
兵士の名前がその日やってきた友人や遺族によって十字架に掛けられたり、最近では星条旗に巻かれた棺も登場(最後に片付けるのを手伝いました)しました。亡くなった兵士の名前、プロフィール、出身地や死亡した場所などが書かれたボードや、イラクの人々や町の様子や怪我をした米兵の写真の展示もあります。一番人だかりが多かったのは、手や足を失った若い米兵たちが件名にリハビリをしている写真の数々でした。泣いている人もいました。
2年弱まえにここに来たときは、確か1602本の十字架でした。それが3046と2倍近くに増えている。やりきれなくて、胸が苦しくなりました。そして、イラクで亡くなった人々は65万5千人と推定されています。彼らの分もお墓を建てたら、おそらく浜全体が埋まってしまうでしょう(実際、イラクの人々を示す月のマークのお墓と黒い棺もあり、そこにはそのような記述がありました。)
映画『アーリントン・ウエスト』を撮ったピーターとサリーさんを、チャンスを見つけてインタビューしたいと思っています。
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1 件のコメント:
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