2010/05/14

腐るおカネ?愛知県豊田市のコメ兌換通貨

私、『週刊ダイヤモンド』って、すごくいい記事が時々あるので、注目しています。きっといい編集者か記者がいるんだな。以前、『戦争中毒』を取り上げてくれたときも、素晴らしい内容だったのよね。そのときの担当者は若い女性でした。

 <世界初!愛知県豊田市で誕生したコメ兌換通貨の凄味~「腐るおカネ化」で流通の加速を目指す>
http://www.excite.co.jp/News/economy/20100514/Diamond_20100514002.html

以下、引用します:

 愛知県豊田市でコメと交換できる地域通貨が誕生し、今年の5月1日から一部の地域で流通が始まった。その名も“おむすび通貨”だ。
 発行元は弁理士で代表を務める吉田大氏や、大学准教授の村田尚生氏などが中心となって立ち上げた「物々交換局」という共同事業組合。吉田氏によれば、コメで価値が担保された地域通貨というのは世界で初めてだという。
 通貨単位は“むすび”といい、1むすびは無農薬・有機栽培・天日乾燥の玄米0.5合(おにぎり1個分)と交換できる。この通貨を幅広く流通させることで、荒廃した農山村の振興を図ろうというのが目的だ。
 さらに、コメとの交換以外でも、飲食店や雑貨屋など20店舗以上ある協力店舗で代金を支払う際にも利用できる。通常の通貨との交換レートが決まっていないため、販売者と消費者が商品やサービスの価値がいかほどなのか互いに決める形だ。
 「価格の裏に隠れた本当のコストを、消費者が意識するきっかけになれば」と、吉田氏は話す。
 だが、それだけではない。じつはこのおむすび通貨、これまでの通貨の概念自体を覆すことにもチャレンジしている。それは通貨の“腐るおカネ化” だ。普通のおカネならば、時間が経てば金利分 だけ価値が増えるところを、逆に減価させようというのだ。
 現在は作付けした年内の間にコメと交換しなければならないが、ゆくゆくは交換可能期間を延ばす予定だという。古米になれば価値が下がるので、それを価値の担保としているおむすび通貨も、自動的に減価するというわけだ。
 そうすることで、価値が下がる前に早く使いたくなり、流通速度が上がる。どこか一部の人に留まることなく、社会を循環していくと考えているのだ。
 これは「普通のおカネは利息の支払いと金利の受け取りが起こり、貧しい人から富める人のところにおカネが流れて滞留し、富の偏在を招く」(吉田氏)ことに対する挑戦でもある。
 おむすび通貨が資金決済法の適用にあたるかどうか検討している東海財務局は、コメを担保にした通貨というのも、腐るおカネというのも「今まで見たことがない」(担当者)と語る。
 物々交換局は今後、腐るおカネ化に加え、「流通領域をさらに広げ、農家が収穫したコメの分だけ通貨を自主発行できるようにしたい」と意気込む。

(「週刊ダイヤモンド」編集部 鈴木崇久)
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そうなのです!!お金は劣化する方がいいのです(時とともに価値が減るほうがいい)。

なぜってみんなが早く使いたがる、そうすると景気が良くなる、しかも金貸しで儲ける人は減り、金をもっていても目減りするから意味がなくなり、実質的な暮らしに関わるモノとサービスの経済が活性化し、みんなが豊かになれるからです。

『エンデの遺言』がやっと日本でも理解され、実践され始めたのかもしれません。うれしい!

ということで、お金の本質に迫った『キャピタリズム』、戦争の原因に迫った『ブルーゴールド』、どちらも東京平和映画祭でやりますから、どうかお見逃しなく。(3本観れば元が取れるよ「東京平和映画祭」!)

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7 件のコメント:

貯めたい人@夢は洋館 さんのコメント...

>そうなのです!!お金は劣化する方がいいのです(時とともに価値が減るほうがいい)。

そんなんいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだ!!
(;´д`)

dark さんのコメント...

諸悪の根源はお金ですね。
ピンクフロイドのマネーという曲にもありました。
というか、金利、利息という制度ですね。
これを禁止しているイスラム圏の国々は今ひどいめにあっています。
宗教的な信仰心はどんどん弱められ、世俗性がどんどん強まっているように感じます。

匿名 さんのコメント...

長崎大学の 戸田清教授 の 本

 環境正義と平和 「アメリカ問題」を考える 

 をやっと読み始めてます。

 今日のブログとシンクロしてるなと思いました。

 先日、阿部ひろ江さんの紹介で、奈良県
 
 山添村 での わの舞 に参加してきました。
 
 それを企画した、N子さんは 農家の民家に住んでいて、そこで、夕食でした。

 あのあたりにまた、いきたくなりました。

 あそこには、すごい 縄文時代の渓谷があるのです。

 大阪のゆみ

Yumi Kikuchi さんのコメント...

貯めたい人@夢は洋館 さん、大丈夫ですよ。とりあえず、今あなたが買おうとしているものは円じゃないと変えないし(洋館とか)、それは当面は目減りしないですから。

でも超インフレになれば(米ドルが暴落したときに、起こりうる)お金の価値は目減りしますから、不動産や金などに投資しておいたほうが得策、ということになります。でもね、こういったマネーゲームの行き過ぎが今の環境破壊、戦争を招いていますから、地域通貨、コメ兌換通貨っていうのは、小さな解決に向けた試みだと思って、評価しています。

いのちあってこそ、生きて行ける環境がまもられてこそ、お金を使って何か(洋館を持つこと、住むことなど)をすることをエンジョイできるわけですから。今はバランスが悪すぎ。いのちを削って、人を殺してまで、金儲けに走っていますからね。

darkさん、お金は諸悪の根源、確か煮そうですね。もう少し正確に言うと、劣化しないお金、そして投機マネーが諸悪の根源なんだと思います。

お金がただのモノとの交換手段なら、まったく問題ないですよ。必要なものが必要な人に渡るのは、みんながしあわせになることだから。

お金に価値がある、お金をもっているだけでお金が増えてしまう、ってのが問題です。一部の強欲な銀行家は、戦争さえ欲するようになりました。大都市の一等地にある巨大な銀行のビルは、血にまみれています。歴史をひもとくと、国家が戦争をするのではなく、軍隊が悪なのではなく(軍は政府の命令に従うだけ)、資本家が金儲けのために戦争を仕掛けていることがわかります。国家は資本家から金を借りて、戦争をしています。戦争でどちらが勝っても負けても、資本家は儲かるのです。

この辺りを理解して、根本的な対策をしないと、みんなが金のために身を削って、命を削ってまで働いたり、戦ったりするようじゃ、永遠に戦争はなくならないし、この星が戦争や環境破壊で終わってしまうでしょう。

Yumi Kikuchi さんのコメント...

戸田さんの本、おもしろそうですね。まだ読んでいないのですが、彼の視点は本当にユニークでいつも参考にさせていただいています。縄文の渓谷?おもしろそー。

Yumi Kikuchi さんのコメント...

失礼。確か煮→確かに

訂正させていただきます。

dark さんのコメント...

きくちゆみ様、強欲な銀行家との指摘ごもっともです。
ロスチャイルド等の銀行家は、世界の富の半分以上を所有しているとのことです。
また、更にシオニズム、イルミナティ、フリーメーソン等の秘密結社がこれに絡みます。
これらの結社は悪魔信仰で、非人道的な世界統一政府を目指していると言われています。
シオニズムとはユダヤ人の団体と思われがちですが、実態はユダヤ人には関係なく、ホロコーストやユダヤ人の特殊性を利用している非ユダヤ人と言われているようです。
911を起こしたのもこのあたりの人たちといわれています。