2006/05/06

脅かされる言論の自由ーすでに共謀罪のさきどり?

ゴールデンウィークもまもなく終わり。鴨川(観光地)に住む私たちは都会の観光客で混雑する町への外出をさけ、ここ山の中で過ごしています。

5月3日は憲法記念日で、社民党の保坂展人さんに誘われて、福島みずほさんたちと一緒に共謀罪や教育基本法や憲法のお話を上野の駅でしたのですが、そのときの警察(制服と私服を合わせて100名以上)の異常な厳戒態勢にびっくり!右翼の街宣車が大挙して押し寄せていたから、その対策のためなのでしょうが・・・・。あんなにものものしいと、立ち止まって、話を聞こう、という気にはなれない。なんか、近寄るのが怖い雰囲気なんだもの。

もちろん、警察の人たちは私たちを(右翼の攻撃から)守ってくれているのでしょうけれど、警察に守られないと自由に平和の訴えができないなんて、なんて国なんでしょう。戦争をしているアメリカでさえ、もっと自由に街頭で「戦争反対」と発言し、デモをすることができるのに。

この国の言論の自由はもう相当危ういな、と思いました。もしかしたら、憲法(とくに9条)を変えてしまいたい政府とグルなのかも(右翼と政府、そして政府と警察)、という考えが頭をよぎりました。まさかね、とすぐ打ち消しましたが・・・・・。

私の話はここで聞けます。3人目だったかな。

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4月30日には、共謀罪を先取りしているような事件が起きました。
「フリーターメーデー」としてフリーターの人たちがサウンドカーを使って「自由と生存のためのメーデー06」というデモをしたところ、(もちろん、申請手続きをして、許可を得ていたのにも関わらず)、DJを含む3人が逮捕されてしまったのです。そのときの映像はここ:
http://www.labornetjp.org/Video/ram?file=2006/20060430prec

以下はそれに対するワールドピースナウの抗議声明。
私たちグローバルピースキャンペーンもワールドピースナウの構成メンバーの一つです。
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表現の自由、デモの権利の破壊を許さない−−4・30「自由と生存のためのメーデー06」デモ行進への、警察による介入と逮捕は不当です!

WORLD PEACE NOW実行委員会

World Peace Now  JPG

4月30日に原宿・渋谷で行われた「自由と生存のためのメーデー06」のデモ行進で、3人の参加者が警察の不当な弾圧によって逮捕されました。
 主催者側の発表によれば、デモの申請時点では認めていたサウンドカーの使用に警察が不当な言いがかりをつけ、デモが始まってからすぐ、サウンドカーを取り囲み、DJを含む2人を逮捕し、また車そのものを奪い去りました。さらに行進が渋谷駅ハチ公前広場近くにさしかかったときに、掲げていたアドバルーンを奪い、それを取り戻そうとした参加者1人を逮捕しました。しかも当日、この不当逮捕された人たちへの差し入れも、拒否されたとのことです。
 翌日の5月1日になって車と機材は返され、2日には逮捕された1人も釈放されましたが2人は勾留されたままです。
 私たちは、憲法で保障された表現の自由、デモの権利を奪うこうした不当な弾圧に怒りと抗議の意思を表明し、勾留された人びとの即時釈放と、警察の謝罪を要求します。逮捕された人の自宅も家宅捜索を受けました。3人は、いずれも「現行犯」として逮捕されたものであり、「家宅捜索」や「証拠品押収」などは、嫌がらせ以外のなにものでもありません。警察の主張を鵜呑みにしてこうした「家宅捜索」を許可した裁判所の決定も批判されるべきです。
 警察側は、私たちWORLD PEACE NOWのピースパレードでも、サウンドカーの使用に対してことあるごとに不当な言いがかりをつけ、規制しようとしてきましたが、私たちはなんとかそれをはねのけて、権利を防衛してきた経緯があります。
 今回の弾圧は、いわゆる「サウンドデモ」全般の禁止につながるものになりかねません。非暴力のデモやパレードの参加者の多様な表現形態を警察側が一方的に規制することを、私たちは認めることができません。
 新聞を発行したり、番組を放映するなどの発信手段を持たない市民にとって、チラシを配ったり、街頭に出て訴えかけることは、残された数すくない表現手段の一つなのです。そして、市民自らが問題提起をすることによって、他の人々も考え、議論をすることで民主主義の健全さが保たれるという意味で、デモをすることは民主社会にとっての根源的な権利なのです。
 もともと諸外国と比べても、日本ではデモの規制が異常なほど厳しいことを、多くの人びとが指摘しています。その上、この間、反戦ビラや政党ビラの集合ポストへの投げ入れに対して、公安警察による選別的な逮捕・起訴・長期拘留事件が続発しています。憲法改悪への流れが加速する中で、市民の民主主義的権利の行使がますます制限されています。いま国会で議論されている「話し合うことが罪になる」共謀罪法案は、その典型です。
 私たちは、デモ・パレードの権利を破壊しようとする権力のもくろみに強く抗議します。あわせて全国の市民の皆さんに、こうした危険なもくろみを阻み、市民の民主主義的権利を発展させるため、ともに力を合わせるよう訴えます。
                   2006年5月6日
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さて、これに関する緊急集会がありますので、東京の皆さん、ぜひ集まってくださいね。

「仲間を返せ!メーデー不当弾圧を許すな5.11緊急集会」

日 時:5月11日 木曜日  開場18:30 開会19:00〜20:30分
場 所:大久保地域センター 3F 会議室A (新宿区大久保2丁目12番7号) 
http://www.city.shinjuku.tokyo.jp/map/ookubo_toyama.htm

交通機関 JR山手線 「新大久保」駅下車、徒歩8分 ■ 都営大江戸線 「東新宿」
駅下車、徒歩8分  

● 主 催:自由と生存のメーデー06実行委員会 
http://www.geocities.jp/precari5/main.html
       メーデー救援会              
http://mayday2006.jugem.jp/

4 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

「共謀罪」の情報を求めてこちらにたどり着きました。
いろいろと興味深い内容でした。
私は高校に通う一介の学生です。
教育基本法改正と共謀罪。それから憲法改正。
この3つをそれぞれ取り上げた記事を読んで悲しくなりました。
この国が向かっている未来にある方向の一つに戦争があるような気がして少し落ち込んでしまいました。

これから先の未来に影がある。
どう生きていけばいいのかなと考えさせられました。

このブログで紹介されていた本も少しずつ読んでいってみます。

何も出来ないかもしれないけど、見聞を広めてよく国の行く先を見張ってみようと思います。
まだ、間に合いますよね。

Yumi Kikuchi さんのコメント...

遼さん、コメントをありがとう!高校生なんですか?
一人一人の力は微力かもしれませんが、無力ではありません。情報はパワーです。みんなが本当のことを知れば、戦争につながる動きを止めることができます。共謀罪の制定や教育基本法や憲法の改定の動きは、おっしゃるとおり戦争を前提とした社会につながっています。戦争の準備をすれば、戦争がやってきてしまいます。

私たちは平和につながる政策を提案し、平和で持続可能な社会に投資(お金を使う)しましょう。一緒にやりましょう。もしあなたが東京のそばに住んでいるのなら、明日の国立の会(午後2時、一橋大学、東1号館1101号室)にきませんか?私もお話します。参加費は無料です。

匿名 さんのコメント...

許可済みの「サウンドデモ」に警察が不当な言いがかりをつけて不当逮捕ですか。
特高警察やヤクザと同じですね。
右翼の街宣車の大音響の軍歌は野放しなのに・・・。
百歩譲って政治的的スローガンはダメだが、音楽ならOKだとすれば、反戦歌やDear Mr. Presidentを流すのは、なんの問題も無いハズですが、どうなんでしょうか。
警察は右翼にだけ表現の自由を認めるのかな? 納得がいきませんね。

Yumi Kikuchi さんのコメント...

ええ、納得がいきませんね。右翼と警察が折衝している場面に出くわすのですが、よーく観察していると、この人たち、本当は仲がいいのかな、と思うことがよくあります。彼らの騒々しい軍歌のサウンドデモとスピーチは確かに野放し。どうして自由と生存を求めたフリーターの人たちが逮捕されるのか、まったく納得がいかないです。Dear Mr.Presidentでサウンドデモ、いいですね。提案してみましょう。日本でもヒットするといいんだけど。