ゴールデンウィークがはじまりました。みなさんいかがお過ごしですか?
私は4月29日に「平和省プロジェクト キックオフコンサート」が盛会で、無事平和省プロジェクトが動き出した(公表した)ことにちょっとホッとしています。簡単なレポートが前日のブログにあるので、読んでください。
次の平和省プロジェクトのアクションは、5月20−21日に予定されている合宿。会場は東京・田町のキャンパスイノベーション・センターで、宿泊所は参加希望者に追ってお知らせします。可能な方は東京に2泊して、5月22日に合同でロビイング(国会議員や秘書に直接、平和省の意義を伝え、設置について請願すること)をしましょう。
■NYで35万人が反戦デモ
4月29日にNYで行われた35万人が集まった反戦デモの写真です。プラカードを読んでいる(眺める)だけでも楽しいし、元気がでてきます。創造的、芸術的な作品も多々ありますね。
詳細なレポートはTruthoutにあります。ここは本当にいい仕事をしているので応援しています。
4月だけで70人の米兵が死んだそうです。もう2500人以上の未来ある若者が帰らぬ人に。シンディー・シーハンのように泣いている母親がどれぐらいいるのでしょう。そして、イラクではいったい何人の母親たちが泣いているでしょうか。何人が殺されたら、戦争が終わるのでしょうか。
こちらはビデオ。このデモの主催者をTruth Outの記者がインタビューしました。本当に多種多様なグループが一つになって大きなデモを創っているのがわかります。日本も見習いたいところ。
もう一つ。アメリカでは決してメディアがとりあげない傷ついた米兵たちの写真。見るのがつらいけど、これは現実。アメリカ人全員がこの写真を見たら、戦争が終わるのでは?南米のサイトで言語はスペイン語。
■共謀罪を廃案に!
朝日の4月28日の社説で、共謀罪の民主党修正案を支持しましたが、お読みになりました?
朝日社説 4月28日 共謀罪 乱用の余地を残すな
http://www.asahi.com/paper/editorial20060428.html
この社説に対して『危ないぞ! 共謀罪』(樹花舎、2006年)の著者の小倉利丸さんは「とんでもない朝日の社説」という文章を発表。これを読まなかったら、民主党案ならまあましか、と思うところでした。やはり廃案を目指さないとだめですね。
参考人質疑が行われる5月9日までに、「共謀罪ってなんだ?」のサイトと小倉さんの以下の文章や彼ら(共著者は弁護士の海渡雄一さん)の本を広めるといいかもしれません。この間、憲法集会などが全国で行われるとおもいますが、そこでも共謀罪や教育基本法のことを訴えませんか。改憲と共謀罪、教育基本法の改定を3つセットで見れば、この国がどこへ向かっているのか、はっきりしてきます。
*キョウボウザイってなんだ? http://kyobo.syuriken.jp/
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とんでもない朝日の社説<転送転載歓迎>
小倉です。朝日新聞が28日づけ社説で、民主党案支持を打ち出しました。私は廃案以外にないと考えていますが、この朝日の社説は、共謀罪の必要を認めたうえで、民主党の対案の線での審議を提起しています。朝日の動向はマスメディア全体にもおおきな影響をもちますから、たいへん危惧しています。わたしはこの朝日の社説には以下の点で反対です。
そもそも朝日の社説は、法案の条文解釈の「政治学」がわかっていません。たとえば、与党案について、社説は
「共謀罪を適用するのは、暴力団などを想定し、「対象となる罪を実行することを共同の目的とする団体」に限定する。罪となるのは、共謀するだけでなく、下見をするといった「犯罪の実行に資する行為が行われた場合」という文言を加える。これが与党案だ。」
と解説していますが、これは、与党の説明をオウム返しにしているだけで、与党の条文解釈の罠にはまっています。
どのような場合であれ、法案を読む上で必要なことは、以下の点です。
・ 法案に書いてないことは政府・与党がいくら口頭や文書で「解説」してもそれを信じてはいけない。法案に書いてないことは、法案ではない。
・ 国会審議の過程で与党側が答弁で行った法解釈(とりわけ野党が受け入れやすい解釈)には何の拘束力もない。
・ 国会で口頭で説明しても法案に明記することを避ける場合は、口頭説明を鵜呑みにしてはいけない。
・ 法案に書いてないのは書けない理由があるからだ、なぜ書けないのかを考えて法案の真意を見抜かなければいけない。
この点で、朝日の社説は以下の点で間違っています。
・ 共謀罪の適用対象を「暴力団」だと想定しているということは法案のどこにも書いていない。
・ 社説は、団体の限定を「対象となる罪を実行することを共同の目的とする団体」と鈎括弧をつけて説明しているが、このような定義はされていない。法案に書かれているのは、「その共同の目的がこれらの罪又は別表第一に掲げる罪を実行することにある団体に係るものに限る」である。法案では「罪を実行することにある団体に係るものに限る」という意図的に意味をあいまいにした表現をもちいているところに着目してこの法案を読みとらなければいけません。この法案が述べていることは、「罪を実行する目的の団体」という誤解の余地のないものではなく、「罪を実行することにある団体」というなんとでも解釈できる表現になっているのはなぜなのかを社説は見落としている。
・ 「犯罪の実行に資する行為」が下見をするとった行為をさす、というのは与党側の議会対策上の「方便」としての説明にすぎず、法案にはいっさいそのような限定はない。
朝日の社説の最悪なのは、これらの説明を与党側の「言い訳」として説明していない点にある。法案を読むチャンスのない一般読者は、朝日のこの説明を法案そのものと勘違いするでしょう。これでは朝日は与党の代弁者といわれてもしかたがないでしょう。
他方、民主党案もたいへん大きな問題を孕んでいます。民主党案では、越境組織犯罪に限定して共謀罪を適用しようというわけですが、こうした限定をつけたとしても、移住労働者の当事者による組織や支援組織はまるごと共謀罪の適用対象となります。しかも、現在、日本の多くの市民運動やNGOで国際的な連携をとっていないところは逆に非常に少ないと思います。グリンピースやアムネスティのような組織だけでなく、地域で活動している小さな運動体でもなんらかの海外との連携をとっているところは多いといえます。
国連の越境(国際)組織犯罪防止条約そのものができた経緯は、90年代以降急速に拡大し始めた反グローバル化の運動や移民たちの社会運動への抑え込みという意図があったことは明らかで、単なるやくざやマフィア対策の条約ではなく、ポスト冷戦期に登場し始めた新しいグローバルな民衆の運動に対する治安維持の国際法という側面があります。この点を忘れてはならないと思います。くりかえしますが、国際組織犯罪に限定するという妥協案は、限定ではなく、むしろ日本のエスニックマイノロティをターゲットとして監視する差別的な法案になるということであり、隠されたレイシズムであるということです。
朝日の社説のように、国連の条約を鵜呑みにし、民主党の修正案か自民党案か、という共謀罪を前提とした議論が支配的になると、廃案という主張が一気にふっ飛んでしまいます。その結果、またもや、ターゲットになるのは移住労働者や外国籍のマイノリティということになる。現在の日本の治安維持体制の傾向からすれば、こうした限定でもよいから共謀罪を成立させることに「メリット」があると考える右派は多いということに私たちは十分警戒したいと思います。共謀罪廃案までがんばりましょう。
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さて、ゴールデンウィークの間、私は2度東京でお話をします。5月3日は上野公園の入り口(文化会館前あたり)で、保坂展人さんたちと。午前10時です。そして、5月7日は、国立で午後2時から4時まで、 一橋大学 東1号館 1101教室にて。どちらも参加費無料ですので、お近くの方はどうぞ(みんなどこかにお出かけでしょうか)。
■NY、反戦おばあちゃんの勝利
本多立太郎(りゅうたろう)さんをご存知ですか?92歳で戦争体験出前噺をされている元気なおじいちゃん。彼の違憲訴訟での陳述は胸をうちます。
(2006年4月20日/意見陳述/本多立太郎)
http://www15.ocn.ne.jp/~j-stop/MyPage/honda0420.htm
私は何年か前に「ピースwithアクション」というイベントでご一緒して以来、すっかりファンにりました。彼の著書に『トンダ・モンタ総理っ!』という近未来小説(?)があるのですが、ここに紹介するのは、この本を地でいったニューヨークのおばあちゃんたちのお話。
オーストラリアの千早から届いたレポートを紹介します。千早が書いてくれた911事件のプロパガンダ映画についての記事も続きます(アメリカは昔のソ連みたいになってきた・・・)。
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<God Help America 無罪になったお婆ちゃんたち>
去年10月17日に、NYCはタイムズ・スクエアにある米軍のリクルート・センターで「若い人が行って死ぬより、年老いた私たちを使ってください」と入隊志願に出向いて逮捕された59歳から91歳のGranny Peace Brigade(おばあちゃん平和旅団)の裁判結果が(現地時間)27日金曜に出ました。
彼女たち18人のお婆ちゃんは「アメリカのイラク占領が如何に不道徳で、違法で、良心に相反する破壊的なものかを無関心な国民に知らせよう」という目的と、「“これから”の若い人間を死なすより、彼らがお婆ちゃんたちと同じ様に長い人生を生きられるように、イラクにいる兵士たちの身代わりになろう」という決意で行動し、鍵をかけて彼女たちを相手にしようともしないリクルート・センターのドア前に座り込み、アメリカの第二の国歌として親しまれている"God Bless America"(「神よ、アメリカに祝福を」)の替え歌"God Help America"(「神よ、アメリカを助けたまえ」)を歌ったり「入隊させろ!」と言い続けた結果、NY市警察のお巡りさんにつかまり、手錠をはめられて4時間半拘留されたのでした。
腰やら色々痛いのを我慢して座り込んでいるお婆ちゃんたちの写真は↓ここで見られます。
Anti-War Granny Jailbirds to be Tried in Criminal Court
http://www.michaelmoore.com/mustread/index.php?id=630
そのお婆ちゃんたちに、無罪判決が出たのです!
6日間に及んだ裁判で、裁判官のはからいで陪審員席に座ったお婆ちゃんたちの前で(陪審員はいない裁判だった)ニール・E・ロス判事は、彼女たちがセンターのドアを出入りする人の邪魔をしないように配慮したという確たる証拠があり、彼女たちは不当に逮捕されたと結論づけ、治安びん乱行為で15日ほどの拘留を課せられるか?と思っていたお婆ちゃんたちを無罪放免にしたのです。
^^)//★☆ぱちぱち
ローゼンバーグ事件(ソ連に原爆の技術を売ったスパイとして1953年に処刑された夫婦の冤罪事件)の頃から活動してきた人もいる、というこのお婆ちゃんたち、無罪判決を聞いたあと法廷前でまたも"God Help America"を歌ったそうです。(^_^;)
その"God Help America"ではなく元歌の"God Bless America"は、個人的には「"God Bless the World"(世界に祝福あれ)にしてほしいなぁ」とは思ったりしますが、名曲『ホワイト・クリスマス』や、『ショーほど素
敵な商売はない』で知られたミュージカル『アニーよ銃を取れ』などでお馴染みの作詞作曲家アーヴィング・バーリンの作品です。
God Bless America Lyrics
http://www.geocities.com/god_bless_america_lyrics/
を開くと、そのメロディーが聴けます。そこの解説に依ると、元々1918年にとあるミュージカル用に書いたけれど
も使わなかったこの曲を、戦争の足音がヨーロッパで聞こえ始めた1938年に「平和の歌」を作ろうとして、歌詞を書き換えて仕上げたものだそうです。
God bless America, land that I love
Stand beside her and guide her
Through the night with the light from above
From the mountains To the prairies,
To the ocean white with foam
God bless America, My home sweet home.
神よ、アメリカに祝福を 私の愛する地に
この国の傍らに立ち、導き
夜を抜けて、 天から 光をもって
山々から 大草原へ
波が白く泡立つ 大海原へ
神よ、アメリカに祝福を
(拙訳:千早)
私はこれを“本当に素晴らしい歌だ!”と思っています。
権力者たちに操られた、他国を排斥・威嚇するようなニセの愛国心ミエミエで歌われるときを除いて。
それの替え歌は、Raging Grannies(「怒れるお婆ちゃんたち」)のアリゾナ州トゥーソン支部にいるケイ・セイザーさんによって書かれました。
GOD HELP AMERICA, WE NEED YOU BAD!
'CAUSE OUR LEADERS ARE CHEATERS
AND THEY'RE MAKING THE WORLD REALLY MAD.
CLIMBING MOUNTAINS, CROSSING OCEANS
AND INVADING FOREIGN SOIL...
GOD HELP AMERICA, NO BLOOD FOR OIL!
GOD FORGIVE AMERICA, NO BLOOD FOR OIL!
神よ、アメリカを助けたまえ ホントにあなたが必要なんです
だって、私たちのリーダーは詐欺師なんだもの
そして彼らは世界を本当にメッチャクチャにしているのよ
山々を登り、大海を渡って
異国の地を侵略して......
神よ、アメリカを助けたまえ 石油のために殺すな!
神よ、アメリカを許したまえ 石油のために殺すな!
(拙訳:千早)
去年TVでアーヴィング・バーリンのドキュメンタリーを観たのですが、そのとき彼の娘さんが「早起きが苦手な人だったから、兵隊はいやだったそうよ」と言っていたのを思い出し、彼がこの歌を書き直したときには「平和の歌」を作ろうとしたのだと今読んで、5歳のときにロシアから移民としてアメリカに渡ったユダヤ系アメリカ人の大作曲家も、この替え歌をきっと気に入ってくれただろうと思うのです。
そういうアメリカ人が、私は大好きです。
<メディア・コントロールの一例>
アメリカの友人から「TBSのニュースサイトで、例の映画の紹介をしているよ〜」とメールが来ました。
9・11テロ映画化に賛否、米世論割れる
http://news.tbs.co.jp/
同サイトで検索してももう動画は観られないかもしれませんが、記事として読める部分にあった
「映画のタイトルは"United 93"。
ハイジャックされホワイト・ハウスを標的にしたが、ペンシルベニア州で墜落した航空機の便名だ」
という処でまず私は笑ってしまいました。
だって、今現在“死刑になるか終身刑か”で注目されているザカリアス・ムサウィは、前言を翻して自分が「5機目のパイロットになってホワイト・ハウスを狙うはずだった」と証言したのでしょう? そして彼を有罪にしたくてたまらない連中はそれを事実と決め付けている。それならば、彼はユナイテッド93便の“仕事”を横取りするんだったんでしょうか?(^_^;)
#嘘は、どこかでボロが出ますね。
とにかく動画に出てきた中で、ちょっと気になった部分。まず、知らせてくれた友人が「?」と思ったのは
“予告編を見た人は——”
として路上でインタビューされた女性の弁、英語で言っていたことを訳すと
「それでお金を儲けて......(映像が一旦切れる)それは間違っていると思うわ」
ですが、文字化された記事と字幕は
「お金もうけに過ぎないし、良くないことだわ」
となっていました。つまり一旦画像を切っているものを繋げて見せているのです。よく使われる手法ではありますが、友人曰く「これでは彼女が本当に何と言ったのかはわからない」。
またナレーション(および記事)にあった
「遺族の一部は『風化させたくない』との思いから映画に自ら出演」
を読んで私が思ったのは、最近紹介した通りチャーリー・シーンなどの登場でより活気付いている「9・11の真相を求める動き」を牽制し、多くの事実を知らずにいるアメリカ人(他)に再び“あの恐怖を思い起こさせて、今後も横暴な政策を実行しやすくしよう”という権力者側の魂胆がこの映画制作の裏にあるに違いない、ということでした。「風化させたくない」と思っているのは、遺族のほかにもたくさんいるでしょう。
そして私が一番問題だと思った部分。
路上でインタビューされた男性の弁↓
"I think this film(was) made, just propaganda I think it's, it's
the only thing keeping the official 911 story alive."
↓私の訳
「この映画は、単なるプロパガンダとして作られたと思います。単に公式発表された9・11の話をもたせるためだと思います」
なのに、記事および字幕は
「反対派は——この映画はただのプロパガンダです。9.11の物語を残すために作られただけだ」
となっています。これではまるでこの男性が「あんな事件のことなんか早く忘れるべきだ」とでも言っているようにしか読めません。“official 911 story”=“政権が発表した話”を“物語”などと訳して、これを見た日本人が真実を追究する方向へ行かないようにしている訳です。
9・11に限らず、こうした操作はそこら中で行われていると思います。
最近観た"Orwell Rolls in his Grave"(墓からのオーウェルの役割。『1984年』を書いたジョージ・オーウェルのこと)というドキュメンタリーでは、それが"spin"という言葉で語られていました。
アメリカの"60minutes"など、メジャーな番組制作に携わっていたが、段々本来のジャーナリズムとは違う方向へ行かされることに嫌気がさし、独立して活動する人々や、大学でメディアを教える教授などが出演していたのですが、大手メディアは皆報道などの際話に"spin"をかけて、つまり話を「回す」=変えてしまうのです。そうしてどれほど"spin"させられたか=視聴者を騙せたかを競うような状況にあるのだと。
共謀罪や六ヶ所などの報道や解説をきちんと出さない日本のメディアにも、同じことが言えるでしょう。これを変えていくのは決して容易ではないけれども、私たち視聴者が激励〜批判を当のメディアにガンガン言っていくことがまず必要不可欠だろうと思います。
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千早、すばらしい!どうもありがとう。
今回も盛りだくさんになってしまいました。長い休暇が楽しいものでありますように。
ゴールデンウィーク明けには日本中のみなさんが、共謀罪についてよく知り、疑問を持つようになりますように。
次回は国民投票法の本当の狙いについて、書きます。
5 件のコメント:
現在上映中の「Vフォー・ヴェンデッタ」は共謀罪反対運動に役立つと思いますので,推薦します.与党議員に見てもらいたいです.
http://wwws.warnerbros.co.jp/vforvendetta/
これですね。まず自分が観てきましょう!
現実の方が先にいっているように感じているのは、私だけではないでしょう。日本はひどいですね。共謀罪、教育基本法の改定(権力側の教育への介入を可能にすることが本当の目的のようですね。愛国心だけではない)、改憲、その前の国民投票法(本当の狙いは、改憲反対運動を封じ込めることです)、などなど。そして、海と空気と大地は放射能で汚れていっても誰も止められない。恐ろしい時代です。でもまだまだできることがあります。
「Vフォー・ヴェンデッタ」見てきました。
最高です。監督のこととかはまったく知りませんが、ロバートレッドフォード監督作品「ミラグロ」にならぶ、必見作品です。
映画は観たい、でもその間、私の小さい子どもたちを誰かがみてくれないと、観に行かれない。子育て中のお母さんたちの共通の悩みじゃないでしょうか。共謀罪、やっと少しだけ認知され始めましたが、与党はあくまでも通す気でいますね。
ゆみ、
私のメールを転載してくれて、どうもありがとう! この"God Help America"は、私が替え歌にした"George the Killer"(人殺しのジョージ=ブッシュ大統領)と共に、6日土曜にメルボルンの米領事館前で行われた抗議行動でもバッチリ歌いました。
(^o^)V
さて、ここに書き込むことにしたのは"V for Vendetta"(「Vフォー・ヴェンデッタ」)が話題になっていたからです。私もこちらで先月上旬に観ました。それというのも、NYCの友人が
V for Vendetta
P for Perfect.
("V for Vendetta"はパーフェクトのPだ)
と書いてきたからなんです。
ここに書き込んでくださった皆さん同様、私も「とてもいい映画だ」と思って友人たちに宣伝していたのですが、中の一人(オーストラリア人)がメルボルンに住むアナーキストが書いた批評を送ってくれたのです。
その要旨は、「あの映画はよく出来ているが、原作にあったものが随分失われていて、それ故に“より真実を伝えないもの”になってしまった。政治家の独裁という、現在のアメリカを中心とした動きに似せて描いてはいるが、実は政治家のみが悪いのではなく、そのうしろに財界がいて『“政財界にいる彼ら権力者たちの個人的資産を守るため”の独裁と暴挙がくり広げられているのだ』という点がスッポリ抜けてしまった。加えて“アナーキスト”と来れば“暴力を使って抵抗する者”という見方を強化するためか(これだって、権力者側の“レッテル貼り”ですね)、ヴィーとイーヴィーの最後の行動に代わる代替案が提示されていない」と。
映画になると原作と違ってしまうということはよくあるけれども、この指摘には注目したいと思いました。つまり、私たちは抑圧されたりひどい目に遭ったりしても、飽くまでも非戦の態度を貫いて正義と平和を実現しなければいけないということです。
それでもこの映画、気に入りました。(^_^;)
ゆみも出来たらなんとか観てください。
千早@オーストラリア
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