2007/02/13

海沿いの小さな学校「モンテッソーリ・デル・マール」

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カブヤという海辺の小さな町に2003年に開校したモンテッソーリの学校


モンテズマのとなり町のカブヤにある小さな学校を訪ねました。モンテッソーリのメッソッドを使って3歳から10歳までが学んでいる「モンテッソーリ・デル・マール」、スペイン語で「海のモンテッソーリ」という意味です。

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モンテッソーリおなじみの学習用具


校長先生はコスタリカ人のロシオさん。英語とスペイン語のバイリンガルで、この学校はバイリンガル(二カ国語教育)の学校です。

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勉強は涼しい外で


ロシオさんはアメリカでモンテッソーリの資格をとった後、約20年間アメリカ各地(ニューメキシコやペンシルバニアなど)でモンテッソーリの学校で教えました。2001年9月にアメリカの家を売りに出したら、911事件が起こって家が売れなくなり(やっと1年かかって売れたそう)、苦労したそうです。

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休憩時間にハンモックでくつろぐ子どもたち


911以降のアメリカの変化は、アメリカ人にとってもそうですが、外国人にとってはさらに大変な変化だったようです。彼女たちは一時はアメリカへの永住を考えていましたが、自由がどんどん奪われ、とても居づらくなり、それと同時にコスタリカの土地が急騰し始めた(外国、特にアメリカからの投資が増えたため)ので、自分の夢(子どもたちのための理想の学校を創る)の実現のために帰国を決意します。

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インタビューに応えてくれたロシオ校長先生と。英語とスペイン語を流暢に話す。


ロシオさんはサンホセの出身ですが、学校はなるべく田舎で環境がいいところがいいと考えていました。それで、2002年にこのカブヤに土地を見つけて、2003年学校を開校しました。現在、この小さな学校に16人の生徒が学んでいます。

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昼休み、目の前が浜の校庭で遊ぶ子どもたち


校舎はとても小さい学校ですが、目の前が海で緑も多く最高の環境です。一緒に連れていった子どもたちも、さっそく遊具などで遊んでいました。そして明日は体験1日入学することに!(言葉のわからない子どもたちがどうなるか、私もドキドキです)

ロシオさんはとても親切で、環境問題にも詳しく、平和意識の高い先生でした。こんな先生に習える生徒たちは幸せです。

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木の上で遊ぶこどもたち


遊具などは全部木製で手作り、教育道具はモンテッソーリ特有の木のもの(これはおそらくアメリカから購入したもの)でした。もう14歳になる私の長男(今は一緒にいません)は香港でモンテッソーリに通っていたことがあるので、ちょっとはそのメソッドを知っています。2歳でかなりやんちゃだった彼が、モンテッソーリに通いだしてから、落ち着いてきたのを覚えています。

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遊具はロシオさんの夫の手作り


通っている子どもたちはコスタリカ人はもちろんですが、スイス、イギリス、イタリア、ドイツ、アメリカなど多様な国籍。インターナショナルスクールそのもので、ほとんどの子どもたちが最低2カ国は自由に話します。アジア人はいなかったので、ロシオさんは「アジア人のあなたたちが入ってくれたら最高なのに!」と言ってくれ、明日は1日体験入学する、といううれしいおまけがつきました。

ロシオさんとのインタビューはとても楽しかったです。彼女がいかに「軍隊のないコスタリカ」ということを大切に思っているのがわかりました。


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