沖縄では10月2日夜(午後7時開演?)にアメリカのピースアライアンス代表・ドット・メイヴァーさんを基調講演者として迎え、琉球大学で平和省シンポジウムが行われることになりました。
シンポジウムのパネラーは、平良夏芽さん、ジーン玉城さん(予定)、ドット・メイヴァーさん、そして私。沖縄の戦跡や米軍基地を平和省地球会議の参加者のみなさんに視察していただき、シンポジウムのあとには、沖縄市民との交流会も予定されています。
今回の沖縄訪問の最後の日(8月6日)、平良夏芽さんのメッセージをどうしても録音しておきたくて、彼がサマーキャンプをしている今帰仁村(なきじんそん)を訪ねました。先日辺野古でお会いしたときは、コンピュータをもっていかなかったので、ポッドキャスト(ネットラジオ)ができなかったのです。
平良さんは「今帰仁のキャンプ場まで来てくれれば、ちょっとだけならインタビューに応じられる」と言ってくれたので、「くすぬち平和資料館」を出た後、名護へと車を走らせました。そのとき私が持っていた情報は、今帰仁村(名護の北)でキャンプをしているということだけで、広い今帰仁村のどこにキャンプ場があるのかは、わかりません。
携帯で確認すればいいと思っていたのですが、道中何度かけても「ただいま電波の繋がらないところにいるか電源が入っていないため、おつなぎできません」。ああ、万事休す。地図をながめて、途方にくれる私。
でも、あきらめきれなくて「北限のじゅごんを見守る会」の鈴木雅子さんに連絡をとり、なんとかキャンプ場が高校の近くの浜辺、というところまでつきとめます。ところが地元の人に聞いてやっと辿り着いたキャンプ場はバプティスト教会のキャンプ場で、そこには平良夏芽さんはいませんでした。「彼は教会が違います」とのことで、他のキャンプ場があるかたずねると「知りませんねえ」。
那覇では夜会議があるし、もう帰らなくてはならない、というときにやっと平良さんの携帯がとぎれとぎれにつながったのです。偶然かなり近いところにいたので、やったー!と喜びました。
しかし、そこから先がまた一難。夏芽さんがいたのは、スイカ畑のビニールハウスが延々と立ち並ぶ畑の奥にある、標識も何もないキャンプ場でした。携帯電話でのナビゲーションでは見つけきれなくて、最後はキャンプ場からお迎えを出してもらって、ようやくお会いできたのでした。
20人ぐらいのサマーキャンプの参加者が集って、定番の焼きそばとバーベキューの準備をしていました。子どももたくさん。ああ、ここでキャンプに合流したい。
目の前の浜はプライベートビーチのようなに美しく、浜には他には誰もいない別世界。一瞬、「今晩ここで夜を明かししたい!」という衝動にかられます。
居場所のわからない平良夏芽さんを執念で見つけ出し、そして、忙しいキャンプの合間に彼の貴重な時間をいただいて録音したのが、今日のポッドキャストです。平良夏芽さん、鈴木雅子さん、サマーキャンプのみなさん、ありがとうございました。
「僕は辺野古に来てくれる人にいつも言うんだけどね、支援者はいらないんだ」と開口一番。どきり!としました。
その意味は、支援者というのは「誰か他の人の問題を外から支援する」という意味で、そういう人はいらない、ということ。つまり、辺野古の問題、沖縄の基地の問題を、自分のこととして考え、行動する人になってくれ、という願いが込められているのでした。
彼は静かに続けます。
「大人が人殺しをやめなくちゃ、子どももやめない」
「戦争を許す、基地建設を容認するということは、意見が違ったら殺してもいい、というメッセージを子どもに送り続けること。子どもの凶悪犯罪が増えるのはあたりまえ」
「イラクに医薬品を運んだとき言われたんだ。あなたの島から米軍の飛行機が飛んできて爆弾を落としていきます、と。僕がイラクの人に対してできる最大のことは、ここに新しい基地を作らせないこと」
目の前に広がる今帰仁の海。砂浜に並んで座る夏芽さんと私。海で泳ぐ子どもたちとダミアン(私のHPのウェッブマスター&カメラマン)。スイカ畑の中にも建つ沖縄戦死者の慰霊塔(沖縄はいたるところに慰霊塔があります)。
奇跡のような瞬間を平良夏芽さんと過ごし、彼の言葉をこうしてみなさんに伝えることができる喜びと責任の大きさに、心が震えます。
タイトルをクリックして聞いてください。そして、あなたのお友達にも伝えてください。
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1 件のコメント:
今日、初めて平良夏芽さんの声・・・想いを聞きました。
複雑でした。
自分に出来ること、なんなのか・・・
今まであまり考えずに来た基地問題。
だけど、考えていかなければならない。
一番心を打たれたのは・・・
戦争をしている国の子ども達が殺し合いを始めた。なんの矛盾があるのか・・・
私は教育者の立場にいます。
いじめ・・・色んな問題を目の当たりにしています。
大人たちが殺し合いをやめなければ・・・
命を守るために大人ががむしゃらにならなければ・・・
ほんとそうだと思いました。
何が出来るのか・・・
考えていきたいと思います。
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