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あなたが誰かに向かって「〜すべき」と言っているときは、自分の本当に望んでいることを実現することがなかなかできません。普通、それを言われた相手は決して言われたことを喜んでやろうとは思わないし、仮にやったとしても、それは「いやいや」であって心からの行為ではないからです。
「〜しなくてはならない」も同じです。これは自分自身に言う場合が多いと思いますが、「しなくてはならない」ことより、「したい」ことをするほうが人生が豊かになります。人が心からやりたいことをするときは、それをすることのプロセス一歩一歩を楽しんでいるからです。
また、「しなくてはならない」、と思っていることも、それをすることで何を実現しようとしているか、何が満たされるのか、とニーズを探っていくと、実はそれはしなくてはならない、というよりは、とても大切なことで「やりたいこと」であったことに気づいたりします。
あなたの残りの人生を、どうかやりたいこと、楽しいこと、うれしいことで、なるべく満たしてくださいね。
私たちは人との関わりの中で、自分の人生も相手の人生もより豊かにすることもできるし、その逆も可能です。人と関わるなら、できるだけ豊かな人間関係を作りたいと思いませんか。
人はいつ死ぬかわかりません。
311で多くの人が一瞬に人生を終えました。
私がもし福島県のいわきに行っていたのが1ヶ月後だったら(311のちょうど1ヶ月前にいわきにいた)、あの日、津波にさらわれていたかもしれないし、あの地震が東京直下を襲っていたら、もう私は生きていなかったでしょう。
311以降、私は前にもまして、肉体はいつ終わっても不思議ではない、と肝に銘じました。仮に魂が永遠だとしても、「きくちゆみ」としての人生やこの肉体は、必ずいつか終わります。それは明日かもしれないし、50年後かもしれない。その日が明日来たとしても悔いのないよう、毎日毎日を大切に、今、目の前にいる人を慈しみ、関係を楽しんで、生きていこうと思います。
「今、ここに共にいる人」と、うれしい、楽しい、ありがたい時間を持つことがどれだけ大切か。その積み重ねが人生です。
昨日私は松本の喜源治を朝出て、そのまま千葉県佐倉のユーカリが丘線の「中学校」駅にあるオーガニックカフェ「ナチュラル・ステューディオ」に向かいました。携帯電話が壊れていたので(軍縮会議の二日間だけ、電波障害?)、主催者との打ち合わせもよくできないまま、会場に入ると、すっかり準備の整ったカフェで初めての方、知り合いの方が、暖かい笑顔で迎えてくれました。
始まりの時間3時には、結局36名もが集まり、夜8時まで一期一会の、楽しくて、おいしくて、ありがたい半日を過ごしました。主催してくれたのはカフェのまきさんと「マグマ大使」こと浅川さん。
1ヶ月前に10月の講演会の打ち合わせに鴨川にまでやってきた彼らが、私からNVC(非暴力コミュニケーション)のリーダーシッププログラム体験話を聞いて、「それ、私たちも体験したい!」とあれよあれよという間にワークショップの企画をしてくれました。たった1ヶ月の準備なのにご縁の方が集まって、36名の方々にNVCを体験してもらいました。
NVCを伝えられたこともうれしいですが、参加したみなさんの帰るときの明るい笑顔を見て、本当にやれてよかった、と旅続きの疲れが吹き飛びました。
あなたも試しに、「〜すべき」「〜しなくてはならない」という言葉を使うのをやめてみてください。ずっと自分自身にも相手にも、より正直で、優しい人になれます。
私が「もっと平和に生きよう」と決めたとき、最初にしたことの一つが「〜すべき」「〜しなくてはならない」というのをできる限りやめてみる、と意識したことです。
それにしても
「東電は福島の子どもたちを全員安全な場所に移すべき」
だけど!!(怒&笑)
人に対して「〜すべき」と言いたくなるときは、たいてい、(相手に)腹が立ったり、失望したりしているときです。そういうときは、自分のニーズ(大切にしていること)とつながって、次のように言い直します:
「私は子どもたちの健康がとても心配です。誰にも内部被爆などで病気になってほしくないので、東電は福島の子どもたち全員を安全な場所に避難させてほしいです」
東電の行動をすぐに変えることはできないかもしれないけれど、「東電は福島の子どもたちを全員安全な場所に移すべき」と言ったときより、こちらの思いを受け止めてもらえると思います。
NVCについてもっと学びたい方は、日本で今、ともにNVCを学んでいる仲間たちが勉強会などを行っていますので、ご連絡ください。
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