2011/10/26

NVC LP(リーダーシップ・プログラム)リトリート4日目:KD(Key Differentiations)

今日は夜のセッションがお休みだったので、バークレイまで足を伸ばして、カシュタン三姉妹の末娘のインバル・カシュタンのパフォーマンス(ストーリー・テリング)を観に行きました。片道2時間半だったので、今はもう真夜中です。

NVCでは、あらゆる人のどんな行動も、その人のニーズを満たすために行われている、と考えます。今、私がこうしてブログを書くのも、私が私のニーズを満たすためにやっているわけです。一体何のニーズでしょう?

学び
成長
貢献
喜び

などが思い当たります。

自分自身の学びのために、一日を振り返り、何を学んだかを書いておきたい。それがもし、読んでくれた人の参考になったり、役に立てたら、こんなにうれしいことはありません。私の貢献や希望のニーズ(NVCの意識で生きる人が増えると、暴力が減るので)が満たされます。

同時に今の私のもう一つの大切なニーズは休息です。寝不足が続くと、学びにくくなるし、健康も損ないます。そのあたりのバランスの取り方が難しいです。

さて〜

KD(Key Differenciations:主な違い)の中で一番私にとって明らかに課題であるものは、リクエスト(お願い)とデマンド(要求、命令)の違いです。リクエスト(お願い)が本当にリクエストであるかどうかは、相手の返事が「ノー」であるときにわかります。「ノー」と言われて頭に来たり、怒ったりしたときは、リクエストではなく、要求(命令)をしています。その言い方がどんなに丁寧でも、です。

そういうときは、何のニーズを満たすためにリクエストをしているのか、再検討します。

親子の関係の中では、親は子どもに命令(要求)をしていることが多いです。NVCの考え方を知ったおかげで、私もお願い(リクエスト)のふりをした命令(デマンド)をしていることが多い、ということに気づきました。

命令と服従あるいは命令と反抗の関係では、人生はつまらなく、惨めなものになります。そんな人間関係は楽しくないから、心は離れます。命令と服従/反抗の人間関係は、サバイバル(生き残ること)のニーズがなくなったら、すぐに疎遠になるでしょう。たとえば、子どもは親がいないとサバイバルできないので、自立できるまでは親の命令にに服従せざるを得ませんが、やがて耐えられなくなり、飛び出していくでしょう。

命令と服従/反抗ではなくて、いつも自分のニーズから選択するという人生を歩みたいものです。

まだまだ学びは続きます。

午後のセッションは、二日目にも学んだバイロン・ケイティーの「The Work」の応用でした。絶対に本当だと信じていることがある人は参加するように言われたので、私は嬉々として参加しました。このセッションの中で私が

私の信念は「すべての原発はすぐ停止されるべきだ」です。私の考えを言うと、なぜ全ての原発は止まるべきなのかと聞かれたので、「子どもが死んでしまうから」と答えました。

「それは本当か」と聞かれたので、「何人かの子どもが死ぬかもしれない」ともう少し正確に答えました。

「子どもが毎日、餓えや予防可能な病気で何人死んでいるか知っているのか」と聞かれ、「4万人ぐらい」と答え、「あなたは神でもないのにその子どもたちを救えると思うのか」「救えない」「もちろん、子どもが死んでいい、と言っているのではない。今はそれが現実であり、それを変えることはすぐにできない、という現実を認めるか」と言われました。

確かに、現実にできること、できないことがあります。どんなに戦争がない世界を願ってもなかなか戦争がなくならないように、どんなに原発に反対しても、そして日本で大事故があっても、なかなか原発は止まりません(でも実際、54基中44基は止まっていますね!)。

やがて私は「福島の子どもたちは放射能汚染のないところに移住し、安心して生活できる権利をもつべきだ。その選択ができないのはおかしい」というところがどうしても譲れないことがわかりました。絶対正しい、と思っていたことが、トレーナーの質問によってだいぶ変化しています。

このワークを通して気づいたことは、自分の持つ強い信念の中に「こうすべきだ」が入っているとき、その信念が強ければ強いほど、相手は抵抗する、という当たり前のことです。つまり、私の望んでいる世界は、私が「相手はこうすべきである」と強い信念を持つと、ますます遠のくのです。

私の場合、まずは「〜すべき」「〜しなければならない」を自分の発言からなくすところから始めようと思います。

私は子どもたちが放射能汚染によって傷ついたり、病気になったり、命が短くなったりするのがいやです。放射能物質、使用済み燃料を生み続け、自分の死んだ後も、将来世代に残していくのもいやです。だから原発を止めたい、なるべく早く止めたいのです・・・。

まだまだThe Workは自分のものにできていません。でも、少しだけエッセンスはわかったので、APECの会議までにもう少し練習を積んで、相手に対する「敵のイメージ」をなくして(なくすのが無理なら、せめて減らして)おきたいです。

The Workの日本語のサイトを見つけましたので、興味のある方はご覧下さい。
http://www.thework.com/nihongo/


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