2010/02/17

関心は愛の始まりーパレスチナのこと

平和活動家で小説も書く遊牧民さんのショート・ショートをご紹介します。
■現実小説 「この現実~」  作・遊牧民 (2009年4月発表)
http://blog.goo.ne.jp/nakanisi-sakai/e/6cb4c696c92b97b22b428d477b35d3fa
この中に登場する「壁」はガザの「隔離壁」と同じ寸法。

ここ日本からは想像を絶するパレスチナの人々がおかれている状況は、2008年のガザ爆撃のときにかいま見ました。あれから2年。いったいパレスチナは今、どうなっているのでしょうか。

以下は千葉の中井風子さんから届いた素敵な情報です。2月20日は私は参加できないのですが、4月10日は可能かもしれないので、手帳に書き込みました。ぜひ多くの人に参加してほしい、関心をもってほしいので、ここに転載します。長文です。
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こんにちは、中井風子です。

寒い日が続きますが、お元気ですか。
今日、こちら千葉は、みぞれ交じりの雪が少々降りました。

さて、唐突な質問ですが、みなさんは「パレスチナ」と聞くと、どんなことを連想されますか。

地球子屋(てらこや)では、3月12日から30日まで印西市文化ホールエントランスにて、パレスチナの写真と子どもの絵の展覧会を、4月10日(土)にはイオンホール(千葉ニュータウン中央駅 イオンモール内)にてチャリティ・イベントを開催します。

タイトルは「明日はきっと晴れ 平和をのぞむ地球の子どもたち~パレスチナより」です。

展覧会は無料。イベントは前売り800円、当日1000円、収益は全て、「パレスチナ子どものキャンペーン」の救援活動に寄付させていただきます。イベントの内容は、展覧会に加えて、パレスチナ・ガザの現状報告、ピースコラボ 結(ゆい)による歌と芝居のコラボレーション・ステージです。

なぜ、今、パレスチナなのか。このイベントに足を運んでいただければ、きっとその訳がわかると思います。手帳の4月10日に「パレスチナ」とお書き込みいただければ、どれほど嬉しいか、「参加できるよ」という方、ご連絡お待ちしています。どうぞお友達にもお声掛けください。

チラシはご希望の方にお送りします。チケットを委託販売してくださる方、大歓迎です。

私が初めてパレスチナの問題を知ったのは、2002年でした。それまで「パレスチナ」と聞いてもまったく何もわからず丸でぴんとこなかった私が、米国の911事件の後のアフガニスタン攻撃以降、平和活動に関心を持つようになり、NGO団体「ピースボート」の事務所を訪れた時、若いスタッフから手渡された1冊の小冊子。

その小冊子には、テレビのコメンテーターが話す断片的なパレスチナではなく、国際政治専門家が話す「パレスチナ問題の背景」でもなく、生の、パレスチナの人々の暮らしが、彼らの置かれている現状が記されていました。

「テロリストとは一体誰なのか」その疑問の答えを求めて、パレスチナの地に立った一人の日本人の若者の記録。私はその記録を読んで、本当に驚きました。イスラエル軍に管理されたパレスチナ人の日常、普通の神経を持っていたら到底耐えられないだろうというような圧迫、屈辱の日々。どんな背景があるにせよ、こんな占領政策は1日も早く終わらせるべきだと思いました。

パレスチナの西岸地区内には、イスラエル軍による無数のチェックポイントがおかれている。その数およそ200。人々はここで、イスラエル軍兵士によるチェックを受けなければならない。「爆弾テロをおこなうテロリストを事前に捕らえるため」というのがその理由なのだが、なぜ移動するだけで身体検査や質問検査を受けなければならないのか。

(中略)

その様子は誰が見ても何かがおかしいと感じるだろう。なぜならそのパレスチナ人は職場から自宅に「帰宅」する途中だったり、自宅から職場に「通勤」していたりするだけの人たちなのだ。それなのに、並んでいたひとりの女性の話では、2時間3時間立ちっぱなしなんていうのは「まだいいほうだ」という。僕自身、そこで待っていた30分程度の間に、チェックポイントを抜けられずに追い返される人を3
人目撃した。職場に行けば家に戻れないかもしれない、家に戻れば職場には行けなくなるかもしれない。それがパレスチナ人の今日の日常だ。そんな状況で仕事が続くわけがない。多くの人は職を失っていく。

          (「パレスチナ・スパイラル」の向こうへ 石丸健作) 

パレスチナ人以外は列に並ぶことなくチェックポイントを抜けることができる。パレスチナ人は長い行列をつくって、身分証明書を持ち、両手を挙げながら一人ずつ進み、イスラエル軍兵士の検閲を受けなければならない。

エルサレムで売るためのレンガを20個ほど抱えたおばあちゃんは、イスラエル軍の女性兵士による衣類を脱いでの身体検査を受け、その結果、理由はよくわからないが、朝から3時間以上並んだ甲斐なく、追い返されることになった。

救急車がサイレンを鳴らしてチェックポイントに入ってきたが、イスラエル兵が、車の隅々だけでなく、その中に寝かされた患者の体までチェックする。

これはその冊子に書かれているほんの一端です。薄い冊子ですが、ひどい、と心底思いました。

今は、どうなっているか。たとえば2008年末に空爆を受けたガザでは、その2年前から厳しいイスラエル軍の封鎖が始まり、コンクリートに囲まれた牢獄のような生活を余儀なくされている、という以前にも増して厳しい状況のようです。

空爆後の瓦礫の山。「再建も復興も進まないのは、イスラエル軍によるガザ封鎖のため。まずは封鎖の解除を」と現地を知る民間ボランティアのスタッフは国際社会に訴えています。

今年はマザー・テレサ生誕100年。映画祭は連日満員。若者が非常に多かったのが、希望でした。私がインドのマザーの施設に行ったときも、本当に日本人の若者が多かった。先日行ったお寺でのパレスチナの報告会も、お洒落な若者の参加が多く、会場は満席。世界の現実を伝え続けている「DAYS JAPAN」の購読者も若者が多いと聞きます。

「愛の対極にあるのが無関心」というマザー・テレサの言葉。極限状態にあるパレスチナの人々に「何をしてほしい?」と尋ねると「関心を持ってほしい」という答えが返ってくるそうです。あまりにも素朴な答えです。お金でも物でもなく、まずは共感なのです、彼らが求めているのは。自分たちの置かれている状況に対しての――。

「関心を持つ」とは、能動的、積極的、時にしんどさを伴うことかもしれません。でも、「関心」「共感」そういうところから平和は、本当の平和の実践は生まれるんじゃないか、とふと思います。

体はひとつしかないから、そう多くのことはできないけれど、本当の Peaceful World を願い、それぞれの方法で、それぞれに実践してゆきましょう。

「関心を持つ」とは、能動的、積極的、時にしんどさを伴うことかもしれません。でも、「関心」「共感」そういうところから平和は、本当の平和の実践は生まれるんじゃないか、とふと思います。

体はひとつしかないから、そう多くのことはできないけれど、本当の Peaceful World を願い、それぞれの方法で、それぞれに実践してゆきましょう。

2月の地球子屋、ぎりぎりのご案内で申し訳ありません。遠方の方は、ぜひ、レンタルビデオ屋さんで借りてみてくださいね。「プロミス」、素敵な作品です。

●地球子屋(てらこや)のご案内

 日時:2月20日(土)13時半オープン 14時開演
 場所:中井宅(地図が必要な方は添付又はFAXで送りますので、御連絡ください)
           北総公団線千葉ニュータウン中央駅 徒歩12分

*視聴覚作品:映画「プロミス」(2001年 アメリカ 104分)
  あといくつ“約束”すればいいのだろう、世界を変えるためには。
  ほんの20分と離れていない所に住んでいるのに
  お互いのことを全く知らないパレスチナとイスラエルの子供たち。

   敵対する社会に暮らしながら、互いへの興味を募らせる子供達。
  監督B.Z.ゴールドバーグの提案により、彼らは一日だけ一緒に暮らすことになったが・・・。

   7人の子供たちのありのままの日常を追いながら。
 「人はなぜ憎みあわなければならないか」を問う珠玉のドキュメンタリー。
  
  大人が子どもたちのように、スッと垣根を越えられたら。
  相手を同じ目線で見つめ返せたら。
  世界はもっと平和になる。
  
  学ぶべきは大人です。

予約制です。参加申込みはなるべくお早めに下記アドレスまで御連絡ください。
peacefuuworld@fork.ocn.ne.jp

初めての方は、お名前、ご住所、お電話番号/FAX メールアドレスをお知らせ下さい。年間を通して参加申込みされた方は御連絡不要です。欠席の時だけ、御連絡下さい。

     ★☆★「地球」のことをラテン語でテラといいます☆★☆

 地球っ子として、もっと、もっとこの星のことをよく知りましょう
「地球子屋」は、地球環境、生物、平和、私たちを取り巻く社会について学びたい、
文芸作品に触れ想像力を高めたい、という意欲のある方はどなたでも参加できます

    好奇心で一度参加してみようかなと思う方も、歓迎します

●東京のイベント 

ガザで起こった本当のこと~『沈黙を破る』兵士が語るガザ攻撃

日時:2010年2月25日(木) 19:00~21:30 (開場 18:30)
会場:文京シビックホール/小ホール
住所:東京都文京区春日1-16-21
アクセス:東京メトロ/丸ノ内線 「後楽園」駅 4b出口 
南北線 「後楽園」駅 5番出口
都営三田線・大江戸線 「春日」駅

プログラム:
1) はじめに:集会の主旨説明(実行委員長)
2) 映像『イスラエル人が見た“ガザ攻撃”』
3)リーディング(朗読劇)
「ガザで起こった”本当のこと”」
―ガザ攻撃 加害兵士と被害住民の証言―
演出:渡辺えり 台本構成:篠原久美子 
(出演・渡辺えり/根岸季衣/西山水木/円城寺あや/松村武/楢原拓 ほか)
協力:非戦を選ぶ演劇人の会
4)問題提起「記録することの大切さ」(シグロ代表・山上徹二郎)
5)リレー・メッセージ (予定:渡辺えり/根岸季衣/土肥信雄ほか)
6)土井敏邦からの訴え

参加費:1000円

主催:「ガザ攻撃1周年追悼・報道規制を訴える集会」実行委員会
お問合せ:090-3698-2178

    演劇は、戦争に反対します。 

            「非戦を選ぶ演劇人の会」より

「爆弾が降っている時の方が希望があった。あの時は、ガザ攻撃に反対して世界の多くの人々が声を上げてくれた。でも、今、世界はガザを忘れてしまった」――現在のガザ住民の悲痛な叫びです。
 約1400人が犠牲となり、5000人以上が負傷したイスラエル軍のガザ攻撃から1年2ヵ月が経った今も、破壊されたガザの復興は進まず、人びとは生き続けるための必死の闘いを強いられています。
 このガザの現実を覆い隠すため、イスラエルは今、報道規制を強めています。その象徴的な1例が、ジャーナリスト・土井敏邦へのプレスカード発行の拒否です。これによって、長年、ガザを取材し伝え続けてきた土井は、今その現場から切り離されようとしています。
 しかし、これは、土井敏邦個人の問題に終わらず、パレスチナ報道に関わるジャーナリスト全体にとって深刻な事態です。パレスチナの現状を世界に伝え続けるために、私たちはイスラエルの報道規制に抗議の声をあげる集会が催されます。

このなかで非戦を選ぶ演劇人の会を中心に再び朗読劇を上演します。
今この時も起きているガザの悲劇の姿を目撃して下さい。

●展覧会「平和をのぞむ地球の子どもたち・人々のくらし~パレスチナより」

         パレスチナの写真、子どもの絵、刺繍作品などの展示

 日時:3月12日(金)~3月30日(火)
 場所:印西市文化ホール エントランス(http://www2s.biglobe.ne.jp/~kanemo/bunka3.html
 主催:地球子屋(てらこや)
 問合せ:0476-47-6012(中井)

<チャリティ・イベント「あしたはきっと晴れ」―平和をのぞむ地球の子どもたち~パレスチナより―>
★収益は全てNPO法人「パレスチナ子どものキャンペーン」ガザ緊急募金に寄付いたします★

お話・ライブ・芝居 & パレスチナの写真と子どもの絵の展覧会

*ガザの現状報告 NPO法人「パレスチナ子どものキャンペーン」田中好子さんのお話。
*ライブ フォークソング歌手 井上ともやす
*芝居 「金の凧、銀の風」中井浩之 名倉ゆみこ 柴田好之 ほか(演目変更の可能性あり)

◇日時 4月10日(土)14時~17時 ※展覧会は13時から
◇場所 イオンホール(千葉ニュータウンイオンモール3F)
     北総線 千葉ニュータウン中央駅 改札出て右 徒歩3分
◇入場料 前売り800円 当日1000円 ※展覧会は無料
◇主催:地球子屋(てらこや)、ピースコラボ 結(ゆい)
◇チケット申込み・問合せ 地球子屋(てらこや)

TEL・FAX0476-47-6012(中井)
    090-4714-3965(阿部)

★このイベントをHPやブログ、無料掲載誌に広報してくださる方を募集しています★

長文を最後までお読みくださり、ありがとうございました。

ーーーーーーーー転載ここまで。

関心を持つことが愛の始まり。こんなに長いのに最後まで読んでくれたあなたは、愛のある人。どうもありがとう。

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