2010/02/25

「しかたない」から「しかたある」を可能にするNVC(非暴力コミュニケーション)

日本で会話に良く出てくる言葉に「しかたない」というのがあります。
今日あなたは何回「しかたない」を聞きましたか?
あるいは何回「しかたない」と言いましたか?

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今日のタイトルは、今私が参加している「NVC(非暴力コミュニケーション)リーダーシップトレーニング」のアシスタントのジャレッドさんとの会話から生まれました。ジャレッドさんは、ユーモアと遊び心に溢れた人で、いつか日本で教えたいと言っていますので、NVCに興味を持っている人はお会いするチャンスがくるかもしれません。

「仕方」「ない」とはすなわち、他に方法がない、選択肢がない、だからそれをやるしかない、というときに使いますが、そこには、あきらめやなぐさめの意味も入っています。

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今、私がここで学んでいるNVC(非暴力コミュニケーション)は、「しかたない」を「しかたある」、つまり、他にも方法がある、選択肢があるのだ、ということに気づかせるコミュニケーションなんだ、と腑に落ちたのです。実は、選択肢はAだけでもないし、AかBかの二者択一でもないし、私(やあなた)のニーズを満たす方法は無限にある「かもしれない」、という気づき。つまり、「仕方」は「たくさんある」「いろいろある」と余裕が生まれて暴力を選ばないでも、自分の欲しい物が手に入るのです。

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NVCではすべての行動(や発言)はニーズを満たすために行われる、と考えます。しかし、その行動(あるいは言葉)はニーズを満たすどころか逆効果であることがよくあります。たとえば、アメリカ人に安全のニーズがあるとします。まさに911以降、テロを撲滅するために戦争をしていますが、それでより多くの人を殺していることは、かえってアメリカの安全を損なっている、というふうに。

自分の中に何かの感情がわき起こり、行動したくなったとき、それが自分のどんなニーズからきているのか、そしてそれに関わる相手のニーズは何なのかと推測するだけで、たぶん、最初にとろうと思った行動をとらないかもしれないし、別の選択があることに気づくかもしれません。

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私はどちらかというと、考えもせずに行動するほうです。これまでたいていのことは、思いついたら即行動に移してきました。その結果、今の私があります(後悔はしていません)。

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それでうまく行く(自分の得たい結果を得る)こともありますが、そうではないこともあります。
そうではないとき、トラブったとき、NVCが役立つだつだろうと思います。

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すべての人にはニーズがあり、ニーズは人類共通だ、という仮定に立つと、相手の表現がどんなに不快なものであれ、その奥にあるニーズは何なんだろう?と探求しているうちに、気持ちが落ち着いてくるから不思議です。

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このリトリートは、NVCのリーダーを養成するためのものですから、毎日、目の前で赤裸々な人間ドラマが繰り広げられています。私がここで体験するすべてが、私にとって人生をより豊かに味わい深いものにしていて、ただただ毎日が楽しくありがたいです。

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英語が全部わからなくても、みんなが冗談を言って笑っているときに、私1人がわからなくて笑っていなくても、寂しく感じることもなくなりました。受け入れられ、愛されていると感じているからです。

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まだ会ったばかりだというのに、まるで家族みたい。人間というものがこんな短時間に、こんなに深い絆を感じることができるなんて、信じられない(ぐらいすばらしいこと)です。

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人がこのように互いに愛おしく、家族のように感じられたら、戦争という選択肢は自然と消えるでしょう。そんな夢のようなことを可能にする道具の一つがNVCなのかもしれません。

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